機上の九龍

kowloon on aeroplane

空論 テラフォーミング・マーズ(7)

現時点での『テラフォーミング・マーズ / Terraforming Mars』の見解を纏めておきます。

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今回は独断と偏見の企業評価・拡張企業編。

「その企業が含まれる拡張」+「エリシウムボード」「4人プレイ」を基準にしています。2人プレイは概ね3人プレイと同じ傾向だと考えてください。

一応データを参考にはしていますが、分析する際に独断と偏見が混じっていますので、あんまりアテにはなさらぬよう。

参考サイト

https://ssimeonoff.github.io/

一部カードデータの出力を

https://ssimeonoff.github.io/cards-list

対戦成績 称号・褒章のデータは 

https://ssimeonoff.github.io/stats

から出力しています。

参考スレッド ※ 英語

Terraforming Mars» Forums » StrategyTerraforming Mars» Forums » StrategySubject: What cards best synergize with each Corporation?

参考文献

テラフォーミングマーズ解体新書』(日本ツイクスト協会)

テラフォーミングマーズ徹底解析』(ボードゲームブレイカーズ)

 

空論 テラフォーミング・マーズ(1)

プレイ回数10回程度の所感。

空論 テラフォーミング・マーズ(2)

基本セットのみの企業分析と変換レートについて。

空論 テラフォーミング・マーズ(3)

主に基本ボード、ヘラス&エリシウムボードについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(4)

ボード以外の拡張について書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(5)

『プレリュード』『コロニーズ』のFAQ

空論 テラフォーミング・マーズ(6)

基本セット12企業の評価 『コロニーズ』までの拡張対応版です。

基準点:4人プレイの勝率が25%なら50とし、例えば30%なら55、20%なら45といった感じに採点しています。

5人戦:5人プレイの勝率が20%なら50とし、例えば25%なら基準点を加えて55になるような差分を出しています。

3人戦:3人プレイの勝率が33%なら50とし、例えば38%なら基準点を加えて55になるような差分を出しています。

その他のボード、拡張は3~5人戦でどれだけの勝率が上下するかを目処に採点しています。

拡張企業は概ねデータ数が少ないため、精度が低いことを念頭に置いてください。

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1)『ヴィーナス・ネクスト』の企業

 アフロディーテ / APHRODITE】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 0

プレリュード +5

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0  

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(2019.8.28)

データ上では実質4人戦最強の企業です。...絶対嘘だろ(苦笑)

5人戦の勝率8%も割とありえない数字なので、4人戦5人戦の成績は基本的に無視します。

※ 2019.11.6時点で4人戦勝ち数36、勝率39%まで下がってます。この間の勝率は 8/33 ≒ 24.2%なので、概ね平均的な成績に収束していきそうです。

 

ギリシャ神話のアフロディーテが「金星の女神」「豊穣多産の植物神」であることからこの企業能力なんでしょうけど...

「金星評価が上がる毎にMC+2」の能力は割高な金星評価カードが適正に近くなるだけなので、どちらかと言えば「他人が上げてくれたらラッキー」な程度。植物産出1も地味すぎて大抵は8つ貯まる前に焼かれますし、かといって積極的に植物産出を上げるメリットもさしてありません。

何より、2つの能力がディスシナジーではないものの、シナジーを全く形成していません。能力がシナジーを持たないのは【惑星間シネマティックス / INTERPLANETARY CINEMATICS】も同様ですが、序盤に建材を消費して後半は企業効果を使う、といったように使い分けができます。【アフロディーテ】ではその使い分けもできません。

早めに金星評価が上がると案外アドバンテージがあるのですが、基本的にはデメリットがない代わりにメリットもあまりない地味な企業で、「もう片方よりマシ」な理由で選択される事が圧倒的に多いでしょう。

称号・褒章

称号・褒章のデータは19.10.2時点

平均は全ゲームにおける 称号 / 褒章 の取得率を、

企業の欄は該当企業が参加した時の取得率を表します。

例えば「アフロディーテなら【創案主】を35%取得できる」訳ではなく、「アフロディーテが参加したゲームでは【創案主】が35%取得される」

データです。

平均より差がある場合には、該当企業が影響を与えているであろう (その企業がその称号・褒章を取得し易い / し辛い)と推測できると思います。

±5%毎に色分けしています。

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比較的マイナーなタグが2つあることを考慮すれば【分散投資家 / DIVERSIFIER】に一番適正がありそうなんですが、むしろ【戦術家/ TACTITIAN】のほうが伸びる謎。【生態学者 / ECOLOGIST】はタグ1つ分のアドバンテージしかないので、多少取得され易い程度に収まるのは納得。

【金星王】に関しては【セレスティック / CELESTIC】と【明けの明星 / MORNING STAR INC.】の中間くらい。どのみち他の褒章に適正は無いので、さらに適正のある企業がいなければ基本的には取る方向でしょう。

企業戦略

汎用

能力が地味なので、フツーにやらざるを得ません。とは言え、一応金星評価の上がるカードはキャッシュバックがあるため他の企業より価値は上がりますし、【地球政府の介入 / World Government Terraforming】は基本的に金星評価を上げることになるでしょう。

初手に嬉しいカード

特になし

金星評価を上げるカードは「初手に嬉しいカード」とまでは言えません。となると、例えば《スポンサー / SPONSORS》のようにMC産出を上げるカードが素直に嬉しい、という結論になります。

 

セレスティック / CELESTIC】

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基準点:50

5人戦 -5

3人戦 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

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(2019.8.28)

個人的にはそこまで強くない企業だと思っているんですが、データを見ると4人戦での成績が異常に良い謎。このゲームにおいて4人戦のみ強くなるようなメカニズムは存在しないんで、4人戦の成績は無視することにします。基本ボードで少人数戦だと多少のアドバンテージがあるようです。

※ 19.11.04時点で4人戦勝率は31%まで下がっています。

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浮遊体アイコンのあるカードは、『ヴィーナス・ネクスト』に14枚、『コロニーズ』に13枚の計27枚。できれば序盤用のカードと終盤用のカードが欲しいところ。

※《空中スポーツ・トーナメント / AEROSPORT TOURNAMENT》《成層圏の鳥 / STRATOSPHERIC BIRDS》も「浮遊体アイコンのあるカード」の対象になります。同様の理由で《空賊 / AIR RAID》も対象となります。

参照スレッド

称号・褒章

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【滞空卿】の取得率が平均の37%から65%へと劇的に伸びます。【滞空卿】取得が大前提だと考えていいでしょう。【ストームクラフト / STORMCRAFT INCORPORATED】が最大のライバルとなります。【金星王 / Venuphile】にもアドバンテージがありますが、【アフロディーテ】や、特に【明けの明星】相手だと分が悪いです。

【偏心王 / Excentric】の取得率はほぼ変わりません (むしろ【金星王】が取得され易くなる分、平均より下がります) 。【セレスティック】自身と《浮遊ハブ / FLOATING HABS》《層雲遊都(ストラトポリス) / STRATOPOLIS》《木星の灯り / JOVIAN LANTERNS》《木星浮遊ステーション / JUPITER FLOATING STATION》の4枚を除けば、残りの11枚はアクションで浮遊体を消費するのが原因でしょうか。

企業戦略

浮遊体 / 汎用

基本的には初手か1アクション目で引いた浮遊体カードで【滞空卿】を取得したら、後は流れで、な企業です。理想としては序盤は《部分遮光 / LOCAL SHADING》《金星飛行船団 / DIRIGIBLES》のような産出カードに浮遊体を貯めつつ【滞空卿】を取り、中盤からは《浮遊ハブ》《木星の灯り》に載せてVPを稼ぐといった感じ。

浮遊体アイコンのカードは序盤用と終盤用の2枚があればこと足りますが、浮遊体の利点の一つは柔軟性なので、他に浮遊体を載せられるカードなら取っておいて損はないでしょう。

惑星【タイタン / TITAN】があればさらに浮遊体を活かせますが、【滞空卿】を奪われやすくもなるので痛し痒し。

初手に嬉しいカード

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エラッタで《金星飛行船団》にカード名変更

【滞空卿】を取れる見込みがないとかなり厳しくなります。企業能力を考えると、1手目のドローもしくは初手に浮遊体の受け皿となる、前提条件のないカードが1枚は欲しいところ。該当するのは以下の11枚。

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例えば《部分遮光》に浮遊体を7つ載せても効果は薄いので、そのうち2~3個は他のカード (大抵は【セレスティック】) に載せることになってしまいます。

「【滞空卿】を取る」「レート的には」「後続の金星タグカードがある」という前提であれば、浮遊体1つにつき3MCの《金星飛行船団》に勝るカードはありません。

【滞空卿】を取るだけなら出した時に浮遊体を載せるカードも有用で、例えば《抽出気球 / EXTRACTOR BALLOONS》なら、これ1枚で出した次のラウンドには浮遊体7つ揃えることができます。

 

【マニュテク / MANUTECH】

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基準点:45

5人戦 0

3人戦 +15

プレリュード 0

コロニーズ -10

基本ボード 0

ヘラスボード 0

データ的にはエリシウムボードの4人戦とヘラスボードの5人戦が特異点です。仕方ないのでこのデータは無視します。

『コロニーズ』時点で単体としては全企業中最強レベルの企業効果を持ちつつ、最低レベルの初期資源という極端な企業。企業能力が産出力に関わるため多人数戦で辛く、初期資源が乏しいことから1手目でコロニー建設が必須になりがちな『コロニーズ』を苦手とする代わりに、3人戦でブン回ると異次元の強さを発揮します。

何といっても『コロニーズ』までのプロジェクトカード313枚中145枚、率にして46.3%のカードが企業効果をトリガーします。この数字は【ヴィトール /ViTOR】の120枚さえも上回ります。とは言え、その内25枚の電力産出のみ増加させるカードは、何かしらの工夫がなければ電力は次のラウンドで発熱に変化してしまうため、メリットは多少目減りします。

称号・褒章

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企業効果を活用するとなるとオートマチックカードに頼りがちなため、理論上は【オートマ王 / Magnate】 の適正はあるはずですが、実際のデータではむしろ平均より下。平均より5%以上取得率の上がる称号・褒章が一つもない唯一の企業となっています。

称号に至っては【分散投資家】【戦術家】で1-2%上昇するのみ。初動が遅いが故に、称号を取り辛いのは間違いなさそうです。

【銀行王】が多少取得され易いのは、企業効果によって他の企業より1ラウンド遅くまでMC産出を上げる価値があるからかもしれません。

企業戦略

産出力特化

プロジェクトカード重視なのにも関わらず初期MCに乏しいため、特に序盤のカードの取捨選択が難しい企業です。いかにスムーズに産出力を上げ、後半にVPへと変換するか。

この動き自体は他の企業でも変わりませんが、後半用のカードをキープすればノッキングを起こしやすく、キープしなければ後半は今引き (= mise そのタイミングで使えるカードを引き当てること) に頼りがちになります。

【マニュテク】最大の魅力は企業効果が実質コスト減少となりうる点で、いくつかの特徴があります。

植物を燃やされるリスクが下がる

電力産出を上げた時の効果は良し悪し

効果がコストと概ね比例する

コストが0以下になっても効果が下がらない

VP+が含まれる場合は効率が下がり、産出量-やVP-が含まれる場合は上がる

  • 植物を燃やされるリスクが下がる

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植物産出カードは追加で植物を獲得できるため、即座に緑地配置がし易くなります。さらに《苔類 / MOSS》《高窒素苔類 / NITROPHILIC MOSS》の2枚はコストとして植物を1または2個用意する必要がありましたが、【マニュテク】ではその必要がありません。(企業効果とカードの効果のどちらを先にしても良いため。参照スレッド )

 

  • 電力産出を上げた時の効果は良し悪し

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電力を消費するカードは基本セットの8枚のみ。《火星鉄道 / MARTIAN RAILS》《開発センター / Development Center》は強カードでしたが、《物理学総合研究所 / PHYSICS COMPLEX》はごくたまに使われる程度。他の5枚は非ソロプレイではほぼ使われなかったため、【マニュテク】が電力産出を上げても『プレリュード』までは大抵1ラウンド後に発熱が増える効果でしかありませんでした。

『コロニーズ』では電力を消費して交易できるようになったため、【マニュテク】特有の「出した瞬間に生産する」効果を電力産出でも活かせるようになりました。特に惑星【月 / LUNA】【トリトン / TRITON】が出ていた場合には効果的で、1ラウンド目に電力で交易できれば【マニュテク】の欠点である立ち上がりの遅さを緩和できます。

 

  • 効果がコストと概ね比例する

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通常のコスト減少カードは、《地球オフィス / EARTH OFFICE》の「地球タグのカードコスト -3MC」のように効果が一定なので、カードコストが限界まで下がらなければ、ローコストの方が恩恵を得られます。

例えば、《スポンサー》を出した場合、キープ代込み9MCでMC産出+2の効果を得ます。レート的にはMC+1 = 4.5MCです。《月よりの輸出 / LUNAR EXPORTS》でMC産出+5を選択した場合、キープ代込み22MCでMC産出+5、レートはMC+1 = 4.4MCです。

【テラクター / TERACTOR】または《地球オフィス》を先に出してた場合、レート的には《スポンサー》ではMC+1 = 3MC, 《月よりの輸出》ではMC+1 = 3.8MCとなます。コスト軽減カードは基本的にコストの安いカードがより効果的だと分かります。

【マニュテク】の効果だと《スポンサー》では2MC, 《月よりの輸出》では5MCがキャッシュバックされるため、レート的にはそれぞれ3.5MC, 3.6MCとほぼ変わりません。VPなど他の要素が無ければ概ねコストと産出量は比例するため、【マニュテク】の効果もコストに比例することとなります。

また、キャッシュバックに似た効果のため、コスト減少カードの影響でコストが0付近になっても効果が落ちません。

 

  • VP+が含まれる場合は効率が下がり、産出量-やVP-が含まれる場合は上がる

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例えば《マグネシウム鉱山 / MINE》と《プリンティング・ハウス / HOUSE PRINTING》を比較すれば分かるように、産出力以外のメリット (基本的にはVP) が含まれる場合には、産出力分のコストしか減少効果は発揮されません。そのため、企業効果はそれだけ目減りします。

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逆に産出量-やVP-が付いているカードは効率が上がります。都市カードの場合には都市配置のメリットを反映しないため効果はそれなりですが、特に顕著なのが《重課税 / HEAVY TAXATION》で、キープ代込みでも実質ノーコストでMC産出+2,VP-1のカードになります。 

 

産出力を高めるカードが強いなら、アクションで産出力を増やす《地下核実験施設 / UNDERGROUND DETONATIONS》は最も相性良いように見えますが、【マニュテク】には序盤に先行投資する余裕はないため、逆に相性が悪いです。(そもそもソロプレイ向きのカードです)

同じ先行投資でもドロー強化のアクションカードは、少し余裕の出てくる中盤辺りからはむしろ必須です。産出力が高くなれば手札を捌きやすくなるため、使えるカードは何枚あっても困らなくなります。

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産出力が雪だるま式に増えるまで時間が掛かるので、基本的には長期戦向き。オートマチックカードをひたすら並べるプレイングになりがちです。特にイベントカードはGP上昇系が多く、産出を増やすイベントカードは概ね発熱産出を上げる (最終的にはGPを上げる) ので、相性の悪いカードが多いです。

また、都市タグ及び植物タグとの相性も良いため、意外と地上戦を戦える企業でもあります。企業効果を発揮できる科学タグを持つカードが少ないのがネックになりがちです。

初手に嬉しいカード

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どの企業でも序盤のMC産出カードは重要ですが、【マニュテク】だとさらに顕著です。純粋にMC産出を高める《月よりの輸出》は1枚で《スポンサー》《企業買収 / ACQUIRED COMPANY》を足した効果を得られるため、より効果的です。

 

【明けの明星 / MORNING STAR INC.】

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基準点:55

5人戦 0

3人戦 0

プレリュード -5

コロニーズ -5

基本ボード 0

ヘラスボード 0

金星特化の【インヴェントリックス / INVENTRIX】で、【インヴェントリックス】から  リストラされた 分離独立した事からも分かるように、スペック的には劣化【インヴェントリックス】なんですが、むしろ成績は上という(苦笑)

データが乏しいので信頼性に欠けますが、傾向としては『プレリュード』『コロニーズ』共に苦手としているようです。(データでは-10程度) 金星カードの比率が下がることが悪影響を及ぼすのは間違いないでしょう。

初手で金星カードが3枚以上ある事さえ稀なので、基本的には「もう片方よりマシだから」という理由で選ばれる企業でしょう。

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金星タグカード32枚中、タグ条件のカードが6枚、金星評価条件のカードが11枚あり、条件のないカードが15枚と半数もありません。企業効果で多少緩和されるとは言え、序盤でこれらのカードが使えない場合がままあるのが厄介です。

できれば序盤向きなカードを1~2枚と、得点力の高い《金星動物 / VENUSIAN ANIMALS》《成層圏の鳥 / STRATOSPHERIC BIRDS》か、せめて《金星昆虫 / VENUSIAN INSECTS》《浮遊ハブ / FLOATING HABS》は引きたいところ。

称号・褒章

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【金星王】の取得率が40%から63%へと劇的に伸びます。【金星王】取得が大前提だと考えて良さそうです。この褒章を取れる強みがあるからこそ【インヴェントリックス】より成績が良いのでしょう。

【滞空卿】はかなり差があるとは言え、【セレスティック】【ストームクラフト】に次いで取得し易い企業です。仮に【セレスティック】と被った場合は【滞空卿】を取られ、【金星王】も競り合いになるでしょう。そもそも潰し合ってる時点で他の企業に対して分が悪くなります。そして【セレスティック】同様、【偏心王】の取得率はほぼ変わりません (むしろ【金星王】が取得され易くなる分、若干下がります)

企業戦術

金星メイン

金星タグがメリットとなる《回転都市(ジャイロポリス) / GYROPOLIS》《硫黄の流出 / SULPHUR EXPORTS》に繋げるか、金星の浮遊体カードをやりくりする。どちらかのパターンが回れば理想ですが、中々そういう展開には恵まれません。しかも金星の浮遊体カードと木星の浮遊体カードはそれほどシナジーが得られないのも苦しい。(例えば《層雲遊都(ストラトポリス) / STRATOPOLIS》は金星カードにしか浮遊体を載せられない)

基本的には「【金星王】獲得を目指しつつ、後は流れで」な企業です。

初手に嬉しいカード

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引いた金星カードはとりあえず出す事が多いので、《金星飛行船団》よりは金星カードのコストを下げる《金星中継ステーション / VENUS WAYSTATION》の方が良い働きをしてくれる事が多いです。(【滞空卿】も狙うならまた話は別ですが)

《金星総督 / VENUS GOVERNOR》は地味ですが【明けの明星】なら1ラウンド目から出すのも比較的容易で、コストも安く、金星タグを2つ増やせる優秀カード。《金星中継ステーション》を出していれば手札からはノーコストで出せます。

 

【ヴァイロン / VIRON】

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基準点:45

5人戦 -5

3人戦 0

プレリュード -5

コロニーズ -5

基本ボード 0

ヘラスボード 0

《ウイルス・エンハンサー / VIRAL ENHANCERS》を開発した企業なら、せめて科学タグも付けてくれよと言いたくなります。デメリットこそなく、《AIセントラル / AI CENTRAL》のような超強力なアクションカードを1ラウンドに2回使える夢のある企業ですが、データ的には底辺企業のうちの1つに甘んじています。

個人的には1度も企業能力を起動することなくダンラスになった事があります(苦笑)

コミコミではアクションカード97枚のうち、起動型能力をもつカードは63枚ありますが、それらのカードを出せなければ企業の能力を全く使えないという時点でかなり厳しい企業。さらに、起動に追加コストが掛かるカードは概ねコピーする効率が下がるため、それを除外すると全体の約10%、34枚しかありません。

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このうち、得点源が半数の17枚を占めます。

起動コストが必要な《軌道エレベーター / SPACE ELEVATOR》《電磁カタパルト / ELECTRO CATAPULT》を含めたとしても、タグや最小条件がなく拡大再生産に関連するカードはほんの1部。序盤で有利になる手段に乏しいのも厳しいです。

そして、この企業を弱小たらしめてる最大の要因は、【国連火星動議 / UNMI】【ロビンスン産業 / ROBINSON INDUSTRIES】同様、企業能力がアクション1つのみであることです。企業効果がある程度強くても1ラウンドに最大1回しか発動しないため、複数回起動しうる企業に比べると、どうしても弱くならざるを得ません。

称号・褒章

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生態学者 / ECOLOGIST】は分かるのですが、褒章に関しては割と謎。他の褒章が取りにくいから、一部の褒章に偏るのかもしれません。

本来は浮遊体を含めつつ、より汎用的にアクションカードを運用する企業というデザインなんでしょうが、【滞空卿】がそこまで狙いやすい訳でもなさそうです。

企業戦術

汎用

企業効果が1ラウンドに1回しか使えないため、「他の企業が使うと微妙だけど、この企業なら多少マシになる」程度のアクションカードでは力不足。どの企業が使っても強いカードを、より効果的に使えるようでなければ意味がありません。条件の厳しいアクションカードをダメ元でキープするくらいで、基本的にはどの企業でも共通なプレイングになるでしょう。

初手に嬉しいカード

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2ラウンド毎にチタンへと変換するなら産出量が《ヴェスタ造船 / VESTA SHIPYARD》と同じ、貯める割合が増えると《小惑星採掘 / ASTEROID MINING》に近づくという、2枚のカードのちょうど中間のようなカード。惑星【タイタン / TITAN】を【トリトン / TRITON】のように扱えるのもGood。

【ヴァイロン】が使うと、企業能力が実質チタン産出+2になりますし、出した次のラウンドには【滞空卿】に手が届くため、序盤に出すには結構重いですが、それだけの価値はあります。類似のカードとしては、より汎用性が高い代わりに貯めて効率を上げることができず、【滞空卿】を狙いにくい《大気収集施設 / ATMO COLLECTORS》があります。

《抽出気球》も出した次のラウンドで【滞空卿】に手が届きますが、その後の拡大再生産を考えると《タイタン・シャトル / TITAN SHUTTLES》の方が優秀です。

中盤以降なら《AIセントラル》が効果的で、《火星鉄道 / MARTIAN RAILS》《火星動物園 / MARTIAN ZOO》からMCが大量に湧き出すケースがごく稀にありますが、基本的にはアクションで1点入るカードを使うことが多いでしょう。

プロモーションカード込みなら《自己修復型ロボット / SELF-REPLICATING ROBOTS》との相性もGood。

 

2) 『プレリュード』の企業

 【城星マーズ / Cheung Shing Mars】

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基準点:55

5人戦 -5

3人戦 -5

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード -5

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(19.9.16現在)

4人戦のみ妙に成績の良い謎企業。

基本的にこういうデータが出ると無視するのですが...どの要素を切り取っても3人戦より4人戦の方が勝率が良いんですよね。ホント謎。無視できないので控えめに組み込んでみました。データをそのまま反映させれば基準点60の5人戦-15、3人戦-15という数値になります。

初期MC44とMC産出+3は、ちょうど【クレディコー / credicor】並の初期MCで、初手に【企業買収 / ACQUIRED COMPANY】を積み込んでるようなものですから、弱い訳がありません。ただ、『プレリュード』の企業なのに建設タグのプレリュードを出しても恩恵が無かったりとシナジーに乏しく、能力的には地味。「もう片方よりマシだから」という理由で選ばれる企業ですが、「もう片方にデメリットがあるから」ではなく、「もう片方にメリットがないから」といった風に、中の上くらいの強さだとは思います。

称号・褒章

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さすがに【採掘ギルド / MINING GUILD】【惑星間シネマティクス / INTERPLANETERY CINEMATICS】には敵いませんが、土建企業らしく【建設師】【土建王】に適正があります。【砂漠王】は謎。

企業戦術

汎用

同じ土建企業でも【採掘ギルド】【惑星間シネマティクス】は建材をいかに消費するかが鍵となりますが、建材産出を持っている訳でもないので汎用的にやれます。建設タグカードが必要という訳ではなく、使える建設タグカードならちょっとお得でラッキー、な程度です。

初手に嬉しいカード

特になし

強いて挙げれば序盤に強くて建設タグのある《前哨研究基地 / RESEARCH OUTPOST》《自然保護区 / NATURAL PRESERVE》などのカードはさらに有効だとは言えます。

また、他の企業では初手にあってもプレイするのが遅れがちな《ロボット作業員 / ROBOTIC WORKFORCE》ですが、建設タグさえあればプレリュードでも企業カードでもコピーできるため、【城星マーズ】だとMC産出+3として出すことができます。

 

【ポイント・ルナ / POINT LUNA】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 +10

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

基本的には中堅企業ですが、2-3人戦では強企業。チタン産出+1と、地球タグカードをプレイする度にドローの効果を持つので、長期戦の方が有利なのは間違いないでしょう。

地球タグでトリガーするのは【テラクター / TERACTOR】同様。レート的には同じだとは言え、引いたカードが有効だとは限らないので基本的にカードコスト-3の方が強いのですが、地球タグのカードがコスト3未満の場合 (特に企業自身のタグとプレリュードカード) や、長期戦になった場合にはカードドローの方が有り難みはあります。ただし、惑星【プルート / PLUTO】が出てる場合には企業効果も得られやすい反面、他のプレヤーもドローが強化されるため、出てない方が企業の強みを発揮できる気はします。

称号・褒章

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データ上では【創案主】 に最も適正があります 。企業を出した段階で1ドローが付いてきますし、その後地球タグカードを出しても手札が減らないのは大きいです。

チタン産出とドロー強化があるので【外縁入植者】に多少適正があるのは分かるのですが、他は割と謎。

企業戦術

汎用

元々地球タグカードは発熱を上げる3枚以外はほぼ使われますし (《 月光収束システム / LUNAR BEAM》はともかく) 、チタン産出があるので宇宙タグのカードが多少使いやすくはなっていますが、宇宙タグのカードも使われないカードは少ないため、概ね普通の企業と同じ動きになるでしょう。初期MCが乏しいので、初手に多少カードを絞り込む必要があるくらいです。

初手に嬉しいカード

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企業に産出力とドロー強化が付いているため、長期戦でのネックになり易いのがコスト減少カード。一番相性が良いのは《地球カタパルト / EARTH CATAPULT》でしょう。

 

【ロビンスン産業体 / ROBINSON INDUSTRIES】

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基準点:45

5人戦 -10

3人戦 0

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

2人戦は勝率50%を超えるものの、3-4人戦は期待値より5%低い勝率、5人戦に至っては54戦中2勝とダントツの最下位。そもそも企業能力が1ラウンドに1回しか起動できない点で厳しいんですが (何度も起動出来たらぶっ壊れますけども) 、「最小値の産出量+1」という制約がある上に、終盤ほぼ役に立たない能力なのも厳しいです。

レート的に最もコストパフォーマンスが良くなるのがチタン産出で、次に植物産出なのですが、植物産出は序盤から上げてもあまり効果的ではありません。チタン産出はかなり有効ですが、最小値の制限があるためチタン産出を上げるプレリュードとはディスシナジーとなる点がネック。一旦チタン産出を上げると他のパラメータを上げないと再度チタン産出を上げられず、他のパラメータ (特に植物と発熱) を1つずつ上げるメリットが【万能家】獲得を除いてありません。

それでも『プレリュード』無しなら上げた電力産出を即下げることによって企業能力を「毎ラウンド1回《発電所の建設 / Power Plant》を4MCで使える」かのように有効活用できたのですが、『プレリュード』では電力産出+3の状態を維持する事の方が多いため、「チタン→電力→建材→植物と上げた後は企業能力を使わない」事がよくあります。

結果として、2人戦を除けば底辺企業の一つだと言っていいでしょう。

称号・褒章

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【万能家】取得率が+25%も増え、エリシウムボードの3人戦に限って言えば並の勝率なのも納得です。【万能家】が大前提だと考えていいでしょう。ただし、4-5人戦での成績はエリシウムボードでも他のボード同様に、全く奮いません。

企業戦術

汎用

企業能力を有効活用するには長期戦の方が有利なため、TR上昇系や発熱産出を上げるプロジェクトカードは若干優先順位が下がります。それ以外は汎用的な企業と言っていいでしょう。

初手に嬉しいカード

特になし

企業能力が【万能家】取得用の性能なので、基本的には有効なカードはありません。強いて挙げれば『コロニーズ』無しなら【トールゲート / THORGATE】以上に電力産出を1下げるカードと相性が良かったのですけども。

《大気収集施設》《タイタン浮遊発着場》を出しているか、チタンで交易するほど余裕があって電力産出+3を維持しなくて済むなら『コロニーズ』入りでもそのような運用が可能です。もちろん電力産出-1のカードもそれだけ引ければの話ですが。

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ちなみに、コミコミでは21枚あります。

 

【バレー・トラスト / VALLEY TRUST】

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基準点:50

5人戦 +10

3人戦 +10

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

『プレリュード』企業なのにも関わらず、使用回数は3-4人戦では7位 (上位6企業は全て基本セットの企業) 、5人戦に至っては【タルシス共和国 / THARSIS REPUBLIC】に次ぐ2位と、相当好まれてるのが分かります。好まれてるのは単純に強いからだと思われます。

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この企業最大の特徴は「2,4人戦は期待値通りなのにも関わらず3,5人戦の成績が異常に良い」点です。5人戦は【クレディコー / credicor】に次ぎ、3人戦も比較的上位に位置します。特異点のヘラスボード3人戦は勝率55%と圧倒的です。(ちなみに同条件で最下位の【ヘリオン / helion】【ヴァイロン】は勝率16%)

ここからは想像ですが、5人戦の場合にはTR上昇系または初期資源を増やすプレリュードが有効で、3人戦の場合には生産力を底上げするプレリュードが有効だと考えます。【バレー・トラスト】は追加で3枚中1枚のプレリュードを新たに加えることによって、3人戦5人戦の両方で強みを発揮するのではないかと。

そして、4人戦ではどっちつかずな点が、2人戦では「科学タグのカードコスト-2」の効果が地味なため、より強力な効果を持つ企業には追い越されるのでしょうきっと。というか「科学タグのカードコスト-2」の能力、あまりにも地味なためしょっちゅう忘れられます(苦笑)

称号・褒章

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【創案主】 はカードを引けるプレリュードが何枚かあるので分かるんですが、【銀行王】が9%増えてるのは謎。地味とは言え一応科学タグにメリットがあるため、【科学王】にも適正があります。

企業戦術

汎用

何度も書いて申し訳ないですが「科学タグのカードコスト-2」の効果が地味なため、「人数向きのプレリュードを出したら、後は流れで」な企業です。

初手に嬉しいカード

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「特になし」と言いたくなるところですが、【創案主】が狙いやすくなるくらいに手札が溢れる場合が多いため、コストを下げるカードは比較的有効な場合も多いです。まぁ《地球カタパルト / EARTH CATAPULT》ってこのゲームで1.2を争うほどの強カードなのですが。

 

【ヴィトール / ViTOR】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 +10

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

ずっと「ヴァイター」って読んでたよ...(苦笑)

企業をプレイした段階で3MCが得られるので、実質的な初期MCは48MC。

5人戦エリシウムボードで16戦1勝、金星抜き3人戦が25戦6勝、金星入り3人戦が41戦21勝といった辺りが特異点。コミコミだと【マニュテク】に次ぐ120枚、38.3%のプロジェクトカードが企業効果をトリガーするのが強みです。

基本的には【マニュテク】同様プロジェクトカード重視なので3人戦において最も真価を発揮しますが、VPカードは主に中盤から後半にかけて出すため、序盤の短い4-5人戦も【マニュテク】ほどには苦にしません。

個人的には3人戦で一番使いたい企業です。

称号・褒章

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データ的にはこう出てますが、正直言って謎です (苦笑)

例えばコミコミで【浪費王 / Celebrity】の対象となるカード42枚中、VP付きのカードは28枚 (66.7%) あるので相性自体は悪くないですが、コスト減少カードは低コストの方が効果を発揮するため、そこまで相性が良くならない筈です。強い植物産出カードは大抵VPも付いてるため、【耕作王】に多少適正があるのはまだ分かるのですが。

【総督】【採掘王】に至っては最早意味不明なレベル。

 

企業能力の「ゲームの最初のアクションとして、褒章を無料で1つ取得する」効果は、VPを狙うなら基本的に【採掘王】【オートマ王】【浪費王】だと思っていいでしょう。データ上では【採掘王】【オートマ王】取得率は1位ですし、【浪費王】は【クレディコー】【ヘリオン】【フォボログ】【ポセイドン】【ロビンスン産業】辺りと取得率が変わりませんが優秀ですし、そもそも他の褒章に見込みがありません。

褒章取得を戦略的に活用する…例えば、《金星動物》を早目に出すため【金星王】を取得する、という手もあるかもしれませんが、そうそう上手く行きそうな気はしません。

企業戦術

プロジェクトカード重視

+VP付きのプロジェクトカードをプレイしてナンボなので、いかにカードを多くプレイできるエンジンを整えるか... MC産出やチタン・建材産出を上げ、ドロー強化カードを使い、コスト減少カードを揃える。他の企業でも基本は同じですが、【ヴィトール】ではそれがより顕著です。

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特に動物タグ、木星タグとの相性は抜群で、科学タグ、植物タグがそれに次ぎます。

【マニュテク】同様長期戦向きな企業で、かつVP付きのカードが少ないためイベントカードはドロー強化以外は相性が悪いです。

とは言え、相性が特に良くないからと言ってVPの無いカードを疎かにしてはいけません。長期戦向きの企業なのにも関わらず産出量にアドバンテージが無いため、序盤に産出力 (特にMCやチタン産出) を上げられないと負けパターン。1ラウンド目から《警備艦隊 / SECURITY FLEET》起動なんて以ての外です! 他に産出力を上げるカードが無ければ、GP上昇系のカードでお茶を濁すのもやむを得ないでしょう。

少人数で産出量が増え、ドロー強化カードを引ければコスト減少カードも引くでしょうから (全く引かないこともありますが) 、ほぼ勝ちパターンになります。ブン回った時の爆発力は全企業中1,2を争います。

初手に嬉しいカード

特になし

イベントカード軽視な傾向はありますが、基本的には他の企業とやることは一緒で、企業能力が活きるのは中盤以降。序盤でもVP付きの産出カードがディスカウントされるメリットは享受できますけども。

 

3) 『コロニーズ』の企業

【アリドール / ARIDOR】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 +10

ヴィーナス 0

プレリュード 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

基本ボード3人戦11%、5人戦37%、ヘラスボード4人戦53%って辺りが特異点ですが、概ね4-5人戦では平均的、2-3人戦では強企業となります。序盤にMC産出が劇的に増える場合があるため、長期戦向きなのは間違いないでしょう。

称号・褒章

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企業能力からして【分散投資家】【専門家】に適正があるのは当然ですが、どちらの称号も取得率自体が高いため競争に巻き込まれがちです。【専門家】はともかく、【分散投資家】は拡大再生産の延長上に称号があるので、取得できなくても損をしないのが強み。

【滞空卿】が比較的取得されているのは、金星 / 木星 タグを活かす延長線上にあるからなんでしょうか。

企業戦術

分散投資

新しいタグを出す毎にMC産出+1が得られるため、基本的にはどのマップでも【分散投資家】を狙うような動きになるでしょう。手薄になりがちなのは動物、植物、微生物、都市タグなので、序盤から出せるそれらのプレリュードやプロジェクトカードは他の企業に比べて有用になります。

とは言え、得られる効果がレート的には5MCなので、新タグだからといってあまり効果的ではない高コストのカードを出すのも考えもの。基本的には他の企業があまり使わない《クマムシ / TARDIGRADES》のような、安いものの効果も低いカードを序盤から使いやすくなる、くらいの認識で良さそうです。

ただし、ワイルドタグは【アリドール】のMC産出+1の効果をトリガーしません。ワイルドタグは場に出した後、何かしらのアクションをするまではタグ無しカードとして振る舞うためです。参照スレッド

 

「ゲームの最初のアクションとして、惑星を一つ加える」効果をどう使うかですが。

基本的にMC産出は伸びる企業なので、【月 / LUNA】を引っ張ってくるのは他のプレイヤーの方がメリットを受けがちです。初手に有効な微生物カード (もちろん《クマムシ》では力不足) があれば【エンケラドゥス / ENCELADUS】を、浮遊体カードがあれば【タイタン / TITAN】を引っ張ってくる、といったように他のプレイヤーのメリットになりにくい惑星を引っ張ってくるのがベストでしょう。

それ以外で、自分の利益のみを考慮すれば【冥王星 / PLUTO】は強力です。基本的にドロー強化は産出量 (特にMC) が最も多いプレイヤーに恩恵があるので、引っ張ってくる価値があります。ただ、他のプレイヤーにも相当恩恵が出ますし、自分がドロー強化のアクションカードを持っている場合には若干有り難みが薄れます。他のプレイヤーが【ポセイドン / POSEIDON】を使っている時など、自分でも使えない評価の低い惑星をあえて引っ張ってくることもあるでしょう。

また、4-5人プレイだと手番によって誰がコロニー建設するかで利益に差が出ます。自分の上家が最も有力な企業やプレイヤーだと、【月】を引っ張ってくるのがベストな選択なこともあり得ます。

結局のところ「状況に応じて」としか言えそうにありません。

初手に嬉しいカード

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元々ぶっ壊れてる (効果が強力な) カードですが、手札やプレリュードでタグが被ってなければMC産出+3、レート換算で15MC相当の効果が加わります。他にもタグが被ってさえいなければ《太陽風力発電 / SOLAR WIND POWER》《重水素の輸出 / DEUTERIUM EXPORT》といったカードは有効ですし、基本的に後半に出す《生態系の研究 /  ECOLOGY RESEARCH》をMC産出目的で序盤に出すこともあるでしょう。

【アークライト / ARKLIGHT】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

基本ボード 0

ヘラスボード -5

2人戦は勝率42%で下位にいますが、それ以外は概ね平均的。

企業効果が【城星マーズ】以上に地味なので当然の結果でしょう。「もう片方よりもマシだから」グループの1つです。【ミランダ】が出ている場合には多少評価は上がります。

称号・褒章

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分散投資家】【生態学者】【偏心王】は当然ながら適正はあるでしょう。【滞空卿】は割と謎。

企業戦術

汎用

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他の企業ではあまり使わない、これらの低コスト植物 / 動物 カードを使うメリットが多少生まれる程度で、基本的には他の企業と同じ行動になるでしょう。

初手に嬉しいカード

特になし

植物 / 動物 カードで序盤に拡大再生産に寄与するカードは無いため、特にありません。相性の良いカードとしては真っ先に《ウイルス・エンハンサー》が挙げられますが、元々強カードですし。ちなみにスレでは《保護生育域 / PROTECTED HABITATS》が挙げられてますが、必ずしも《捕食獣 / PREDATORS》等を出される訳でもなく、植物産出が増えるとも限らないので初手で嬉しいかと言われると...

 

ポリュペモス / POLYPHEMOS】

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基準点:50

5人戦 +5

3人戦 -5

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード -10

企業効果の「カードの購入コストは、最初の手札をふくめ、3MCではなく5MC」は、《発明ギルド / INVENTORS' GUILD》《ビジネス・ネットワーク / BUSINESS NETWORK》の効果を含みます。《AIセントラル》のような「カードを引く」効果には影響しません。

最初からMC産出+5を持ってますが、毎ラウンドキープする枚数が3枚以上になると企業としてはデメリットになります。必然的にプロジェクトカードのプレイ枚数を参照する称号・褒章が多いヘラスボードを特に苦手としていて、2-3人戦も不向き。短期決戦の5人戦がベストな企業のうちの一つです。データ上は基本ボードの5人戦のみ適正があります。

冥王星】にコロニーを建設できる、あるいは購入以外のドロー強化できるアクションカードが初手にあれば、カード購入する価値が相対的に下がるため、多少評価は上がります。

また、カードをキープするのがデメリットになるという事は、逆にヘイトドラフト (Hate Draft = ドラフト時、他人の利益になりそうなカードをピックして購入しないこと) がしやすくなるメリットにもなるので、ドラフトを採用していても多少評価は上がります。

https://ssimeonoff.github.io/stats のデータは66%程度がドラフトルールで行われているため、非ドラフトだと基準点が若干下がると見ていいでしょう。(5%未満の範囲でしょうけども)

プロジェクトカード重視派なので、個人的には最も使いたくない企業。というか使った事ないです(苦笑)

称号・褒章

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5チタンあるので【外縁入植者】に適正があるのは分かるのですが、【分散投資家】が【アークライト】【アリドール】並に取得されているのは謎。ホント謎。

【滞空卿】はカード1~2枚で取得しうる称号なのがその理由でしょうし、【耕作王】はカードに頼らなくても取りうる褒章だから取得されているのでしょう。

企業戦術

GP上昇

長期戦になればなるほどプレイしたカード枚数がモノを言うので、基本的には短期決戦向き。軽いカードを連打すると企業効果が重くのしかかるので、TR上昇効果 (金星除く) のある重いイベントカードを毎ラウンド1枚出す、くらいが理想です。

初手に嬉しいカード

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スレでは《地球カタパルト》がベストマッチとされていますが、恐らく企業効果をコスト-2で相殺しようという考えなのでしょう。

ただ、拡張コミコミで4枚しかない、全てのカードに対応したコスト減少カードですから、それを初期MC産出+5とで相殺するのも旨味に欠ける気がします。

個人的にはカードにあまり頼らずに早期決着を図りうる《標準テクノロジー》がベストだと思います。それが楽しいかどうかはともかく。

 

【ポセイドン / POSEIDON

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基準点:65

5人戦 -10

3人戦 0

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード -10

評価は一応こんな感じで付けましたが、一番不利になりそうな5人戦ヘラスボードは逆に勝率27%。他に3人戦ヘラスボード33%、4人戦基本ボード52%といった所が特異点

2人戦では勝率50%ですが、3人戦1位、4-5人戦でも上位にランクイン。その強さはかつての【タルシス共和国】を彷彿とさせます。コロニーズ時点では最強の企業と言って過言ではないでしょう。

何と言っても強さの源泉は「このカードを含め、コロニーが建設されたらMC産出量+1」という強烈な企業効果。【タルシス共和国】の企業効果も強烈でしたが、現在は都市の価値が下がったため価値は大分下がりました。【ポセイドン】が強いのは、【月】があれば1ラウンド目に3箇所埋まる事が多く、【トリトン】【冥王星】なら2~3ラウンド辺りに埋まったりと、序盤に企業効果が連続してトリガーする点です。

その上、45MCスタートなものの、コロニー建設1つは無料なので実質+17MC。さらに企業を出した時と最初のアクションでほぼ確実にコロニーが建設されるため、1ラウンド目にMC産出+2以上は保証されています。

結果として、レート的には初期資源は72MC相当。これは【惑星シネマティクス】さえも上回り最大となります... しかも使い辛い建材として持っている訳でもなく。その上企業効果も強烈なのですから、弱い訳がありません。

とは言え、その強烈な企業効果もコロニーあってこそ。2人戦,5人戦ならコロニーの価値は下がりますし、

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3人戦で【ケレス / CERES】【イオ / IO】【カリスト / CALLISTO】【エウロパ / EUROPA】【ガニメデ / GANYMEDE】が出たなら序盤のコロニー建設はあまり期待できないでしょう。

企業効果を忘れがち。さすがにコロニーが建設された時にMC産出+1される効果はたまに忘れる程度ですが、【サターン・システムズ】同様に企業を出した段階でMC産出+1されます。

BGGに該当スレッドが無いのでソースは出せませんが、「このカードを含め、コロニーが建設されたらMC産出量+1」とあるので、【ポセイドン】もコロニーの1つとしてカウントします。つまり《宇宙港コロニー / SPACE PORT COLONY》《量子通信 / QUANTUM COMMUNICATIONS》《分子プリンティング / MOLECULAR PRINTING》《生態系の研究》は【ポセイドン】を含めた数を参照しますし、【ポセイドン】では基本的に《先駆者の開拓地 / PIONEER SETTLEMENT》をプレイできません。

(最初のアクションとしてコロニー建設した段階で、既にコロニーが2基となるため。例外として、プレリュードの《風変わりなスポンサー / ECCENTRIC SPONSOR》《生態系のエキスパート / ECOLOGY EXPERTS》経由ならプレイできます)

称号・褒章

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MC産出が勝手に増えるので【専門家】に適正があります。【滞空卿】が比較的多いのは、他の称号よりはマシだからという理由でしょう。【浪費王】が取得され易いのも納得。

企業戦術

汎用

初手に無料でコロニーが建ち、序盤にMC産出が勝手にバンバン増える以外はフツーの企業です。ええフツーですとも。

有効なカードを引かなかった場合には、単純にコロニー建設するのもひとつの手。地味で敬遠されがちな【エウロパ】でさえ、コロニー建設だけで1TR+MC産出+1なので、レート的には15MC相当。配置ボーナスがあればそれだけで元が取れます。

初手に嬉しいカード

特になし

スレでは《宇宙港コロニー / SPACE PORT COLONY》《巨大宇宙鏡 / GIANT SPACE MIRROR》の2枚が挙げられてますが、常に必要だって訳でもないですしねぇ...どちらもコロニーを利用するなら欲しいカードではありますが。

 

【ストームクラフト / STORMCRAFT INCORPORATED】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

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(19.11.7)

2人戦ではダントツの1位、4人戦でも中の上なのにも関わらず、5人戦では平均的、3人戦では最下位という意味不明な成績。使用頻度はどの人数でも最低ランクなので、単純にデータ不足だと思われます。特にデメリットも無いので「他の企業よりマシだから」グループの1つです。

【ストームクラフト】上の浮遊体は【偏心王】にカウントされますが、浮遊体1つにつき発熱2としてカウントする効果は、発熱8を使って気温上昇する際にのみ使用できるので、【温熱王】にはカウントできません。参照スレッド

称号・褒章

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データ上では【滞空卿】の取得率が【セレスティック】より高く、全企業・全称号褒章 で取得増加率が最も高くなっています。【滞空卿】取得が大前提だと考えていいでしょう。

【外縁入植者】はタグ1つ分のアドバンテージがあります。【宇宙王】が比較的高いのは、他に向いてる褒章がないことと、木星ボーナスを期待するなら宇宙タグ重視になるからかもしれません。

企業戦術

汎用

企業能力が地味なので、フツーにやるだけです。

初手に嬉しいカード

特になし

スレでは《大気収集施設》《タイタン浮遊発着場》となっていますが、別に電力産出+3で良くね...?という気はします。企業能力を発熱産出+2のように扱うだけでは弱い、という事には同意しますが。

空論 テラフォーミング・マーズ(6)

現時点での『テラフォーミング・マーズ / Terraforming Mars』の見解を纏めておきます。

※19.10.23 称号・褒章のデータを追加しました。

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今回は独断と偏見の企業評価・基本セット企業編。

「基本セット」+「エリシウムボード」「4人プレイ」を基準にしています。2人プレイは概ね3人プレイと同じ傾向だと考えてください。

一応データを参考にはしていますが、分析する際に独断と偏見が混じっていますので、あんまりアテにはなさらぬよう。

 参考サイト

https://ssimeonoff.github.io/

一部カードデータの出力を

https://ssimeonoff.github.io/cards-list

対戦成績のデータは 

https://ssimeonoff.github.io/stats 

から出力しています。

参考スレッド ※ 英語

Terraforming Mars» Forums » StrategyTerraforming Mars» Forums » StrategySubject: What cards best synergize with each Corporation?

参考文献

テラフォーミングマーズ解体新書』(日本ツイクスト協会)

テラフォーミングマーズ徹底解析』(ボードゲームブレイカーズ)

 

空論 テラフォーミング・マーズ(1)

プレイ回数10回程度の所感。

空論 テラフォーミング・マーズ(2)

基本セットのみの企業分析と変換レートについて。

空論 テラフォーミング・マーズ(3)

主に基本ボード、ヘラス&エリシウムボードについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(4)

ボード以外の拡張について書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(5)

『プレリュード』『コロニーズ』のFAQ

空論 テラフォーミング・マーズ(7) new!

拡張15企業の評価 『コロニーズ』までの拡張対応版です。

基準点:4人プレイの勝率が25%なら50とし、例えば30%なら55、20%なら45といった感じに採点しています。

5人戦:5人プレイの勝率が20%なら50とし、例えば25%なら基準点を加えて55になるような差分を出しています。

3人戦:3人プレイの勝率が33%なら50とし、例えば38%なら基準点を加えて55になるような差分を出しています。

その他のボード、拡張は3~5人戦でどれだけの勝率が上下するかを目処に採点しています。

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【クレディコー / credicor】

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基準点:50

5人戦 +10

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード +5

ヘラスボード -5

比較的何でもやれる企業ですが、標準プロジェクトでの地上戦とコストの重い隕石系が得意なので、早期決着する5人戦に最も適正があります。ヘラスボードは地上戦の称号・褒章が少なく、カード枚数を参照する称号・褒章が多いためか、若干苦手とします。

どうでもいい事ですが、大富豪バルド・ハンターって Bard (吟遊詩人) Hunter (猟師) なんで、都市と森を暗示してるんですかね?企業マークもギターっぽいですし。

称号・褒章

称号・褒章のデータは19.10.2時点

平均は全ゲームにおける 称号 / 褒章 の取得率を、

企業の欄は該当企業が参加した時の取得率を表します。

例えば「クレディコーなら【緑化匠】を66%取得できる」訳ではなく、「クレディコーが参加したゲームでは【緑化匠】が66%取得される」データです。

平均との差がある場合には、該当企業が影響を与えているであろう (その企業がその称号・褒章を取得し易い / し辛い) と推測できますが、数字は単なる目安だと考えてください。

±5%毎に色分けしています。

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企業効果と過不足なく重なるため【浪費王 / Celebrity】に最適な企業の筈ですが、思ったほどには伸びません。地上戦もやれる企業ですが、褒章を取るよりは称号を取るために1~2手を《標準プロジェクト》で補う、という使われ方をしてるように見えます。

企業戦略

汎用 / 地上戦

木星タグ21枚中13枚が20MC以上なので木星戦略に意外と適正があります。チタン産出を上げるのは比較的有効で、逆に建材産出やコスト減少カードは旨味が薄いです (都市カード除く) 。科学タグも企業効果をほとんど活かせません。(その割には【科学王 / Scientist】の取得率は高いです)

とは言え初期MCが豊富なので、カード次第ではどの戦略も採れます。逆に、ロクな得点カードを引かなくてもMC産出さえ増えていれば地上戦を挑めるのは強み。

初手に嬉しいカード

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1ラウンド目からはあまり出しませんが。

使い方も簡単。中盤までに出して地上戦でVPを稼ぎ、早く終わらせたければ一部を気温や海洋に回すだけ。電力産出を上げるのも《宇宙鏡 / SPACE MIRRORS》より1MC重い起動コストで済みつつ1ラウンドに何度も使える優れもの。ただ、3回標準プロジェクトを発動してようやく元が取れるので、それ以上行う目処が無ければ弱いです。基本的には多人数戦向きだと思います。

コストの重いカードは純粋に生産力が上がったりVPのみ獲得出来るカードがないため(木星タグカード除く)、序盤は生産力も上がるカードが、後半は木星ボーナスカードかTR上昇系で重いカードが相性良いです。企業効果を後押しするという意味では《スピンオフ部門 / SPIN-OFF DEPARTMENT》が特に少人数戦で効果的かもしれません。

 

【エコライン / ecoline】

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基準点:55

5人戦 0

3人戦 +5

ヴィーナス +5

プレリュード 0

コロニーズ -10

基本ボード 0

ヘラスボード -10

何かと災難が降りかかる企業ですが、緑地特化なだけあって森林が雪だるま式に増えていくと手に負えません。妨害カードを受ける確率の高まる多人数戦では弱い...と理論上はなるんですが、データではそこまで苦にしない不思議。

地上戦不利なヘラスボードは苦手で、初期MCに乏しいため1ラウンド目にコロニー建設が必要となりがちなコロニーズも苦手としています。ヴィーナスでは特に有効な植物生産カードはありませんが、妨害される確率が減るためか、若干有利にはなるようです。

いわゆる殴り合いのゲームが苦手な人はこの企業をなるべく避けた方が賢明でしょう。このゲーム自体を嫌いになりかねません。

称号・褒章

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主に地上戦の称号・褒章にアドバンテージがあります。【緑化匠】は基本セットだと後手を踏みがちでしたが、拡張が増えれば増えるほど地上戦の重要度が下がったためか、かなり狙いやすくなったようです。理論上は【砂漠王 / Desert Settler】【絶景王 / Estate Dealer】 共に適正がありますが、データ上はさほど変化はありません。謎。

ちなみに【滞空卿 / HOVERLORD】の取得率は全企業中最低、【金星王 / Venuphile】も【トールゲート / THORGATE】に次ぐ低さです。

企業戦略

地上戦特化

正直地上戦はあまり詳しくないのですが、毎ラウンド緑地を置ける体制をいかに整えられるかが重要だと思われます。加えて、いかに少ないMCで都市を効果的に配置し、盤面からMCや植物をどれだけ拾えるか。戦術的センスが最も問われる企業だと言えそうです。緑地を配置できる目処があるなら【地球政府の介入 / World Government Terraforming】では緑地配置予定付近に海洋配置し、気温が条件の植物産出カードがあるなら気温を上げるのが基本ですが、オイシイ場所を作って他のプレイヤーに取られる場合もあるので、そのあたりは駆け引きです。

初手に嬉しいカード

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受動的なので効果はイマイチ体感しにくいですが、緑地配置を計算し易くなりますし、何よりストレスが溜まらないステキカード (強いとは言ってない) 。植物産出を下げるカードの影響は受けることに注意。アクション等で酸素濃度を上げるカードは基本的にディスシナジーとなり、植物産出カードのほとんどが気温条件なので、気温上昇させるカードも比較的相性良いです。ただ、他の企業にも言えることですが初手に欲しいのは概ねMC産出を上げるカードで、【エコライン】なら都市&電力産出の組み合わせがより有効ではあります。

 

【ヘリオン / helion】

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基準点:40

5人戦 0

3人戦 +5

ヴィーナス -5

プレリュード -5

コロニーズ -5

基本ボード +5

ヘラスボード -5

個人的には以前からこの企業弱くね?という疑問を抱いてたんですが、データ上は驚愕の弱さです。

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(2019.7.28時点)

特に4-5人戦の成績は低すぎてデータの信憑性を疑うレベル。(まぁ信頼性のあるデータだとは決して言えませんが) 使用率は妙に高いので、他の企業に比べると精度は出ているハズなんですけども。

以前から指摘されている事ですが、発熱をMCに変換する効果は、電気が発熱に変換されるのと同様、レート的には損な取引です。(MC産出+1 = 5MC 発熱産出+1 = 6MC 電力産出+1 = 7MC) 

発熱は8溜まってようやく気温上昇に使えますし、発熱よりMCとして使う方が拡大再生産に繋がり易いので、序盤に《スポンサー / SPONSORS》を出すのに使うなんて時には重宝します。余熱をMCとして使えるので、発熱産出を気兼ねなく上げられる事にも繋がります。惑星【イオ / IO】を【月 / LUNA】のように使えるのも悪くないです。

ただ、そもそもこのゲームでは発熱産出を上げる行為自体が弱いんですよね。発熱を強化するのではなく、発熱の弱点を多少改善するだけでは力不足だったようです。得点行動に移行しはじめる中盤からはMC経由で得点化するより気温上昇に使った方が大抵効率が良いので、企業効果をほぼ使わないのもマイナス材料。

底辺企業かどうかは議論の余地はありますが、決して強い企業ではないのは間違いなさそうです。

称号・褒章

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【温熱王 / Thermalist】は競り合いになったりすると余熱をMCに変換できる企業効果を台無しにしてしまうので、構造的にはディスシナジー。【電送師】は余った電力をMCに替えることが出来るため狙われているのかもしれませんが、個人的に悪手だと思います。【専門家 / SPECIALIST】が意外と取得されているのは《ソレッタ / SORETTA》1枚で条件を満たすからなのでしょうか。

【支援王 / Benefactor】は発熱産出を伸ばしてTRを上げるなら理に適っていると考えます。

企業戦略

発熱産出

普通の企業ならあまり使うこともない発熱産出カードを使うこともあるよ、くらいの感覚の方が良さそうです。少なくとも序盤ならMC産出カードの方が効率が良いのでそちらを優先するでしょう。気温上昇させるイベントカードは基本的にディスシナジーですが、あまり気温が上がらないと他のプレイヤーが発熱産出を上げるメリットが生まれるため、程々に使った方が良いのかもしれません。

初手に嬉しいカード

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イラストに【テラクター / TERACTOR】のマークがあるように、数ある発熱産出カードの中で他の企業が使う事もある数少ないカード。配置ボーナスで3MC分回収できれば、発熱全部をMCに突っ込んでもレート的には釣り合います。発熱産出+8には1足りませんが、序盤は特に端数をMCに回しがちなのであまり気にしないが吉。

 

【惑星間シネマティックス / INTERPLANETARY CINEMATICS】

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基準点:50

5人戦 +10

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ -5

基本ボード 0

ヘラスボード 0

勝率だけみれば概ねこのような評価になります。

じゃぁ中程度の企業かと言われると話は別で、そもそも【IC】の使用率はかなり少ないんですよね。基本セットの企業としては【国連火星動議 / UNMI】と並ぶレベル。

恐らく初手に建物タグのカードが少なければ選ばれない傾向にあるんでしょう。好んで選ぶ状況になる事は少なく、選ばれる状況になれば中程度に戦える企業だとは言えるでしょう。基準点から-10くらいが実際の強さとみています。

5人戦で強いのは全企業中最多の初期資源に加えて、多人数戦ではTR上昇カードが比較的有効だからかもしれません。

『コロニーズ』入りだと1ラウンド目にコロニー建設する事を考えると、かなり制約があるのが難点。17MCさえ残せれば、建材で1ラウンド目から動けるだけまだマシなんですけども。データだと『コロニーズ』入りでも5人戦だけは逆に勝率上がってるんですよねぇ。謎。

称号・褒章

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理論上は建設タグが2つある【採掘ギルド / MINING GUILD】より【建設師 / BUILDER】の適正は高いですが、そこまで建設タグに固執する必要が無いためか、実際には【採掘ギルド】の方が取得率は高いと出てます。

【伝説 / LEGEND】にはあまり適正が無いと見てますが、データを見る限りは結構狙っている人が多いようです。軽いドロー強化カードや《契約労働者 / INDENTURED WORKERS》《投資ローン / INVESTMENT LOAN》などは有効なものの、イベントカードでは建材を消費できないという致命的な欠陥があります。イベントカードの平均コストは11.9MCで、キャッシュバックがあるとは言えこれを初期MC30の企業が賄うのは中々厳しいのではないでしょうか。もちろん引きに恵まれれば別ですが。

企業戦略

建物タグ / 汎用

基本的には「初期建材を使い切ったら、後は流れで」な企業なので、初期建材でどの生産力を上げたかで戦略は変わってきます。強いて挙げるなら中盤からの空宙戦で、チタン生産を上げたり宇宙タグのコストが下げるのは有効です。

特に《メディア・グループ / MEDIA GROUP》でキャッシュバックが増えると世界が変わります。イベントカードをガンガン打ってもMCやチタンがほとんど減らないどころかたまに増える状況になると、「ずっと俺のターン!」とまでは行かないものの、自分の手番が手札のある限り、長く続くことになります。

これの最たるものが、『テラフォーミングマーズ 徹底解析』(ボードゲームブレイカーズ) の「第17章 火星をソロプレイ2世代で開拓する方法」で、『ヴィーナス』入りのソロプレイに

「任意のカードをドローできる」

「開始時の都市と森は配置しない」

この2つのルールを足すだけで、わずか2世代で開拓完了する手順とその考察が書かれています。【IC】のポテンシャルを余すことなく発揮しているという意味でも、素晴らしい記事だと個人的には思います。

ちなみにどのカードをプレイしたかは『テラフォーミングマーズ 徹底解析』のHPから、「火星をソロプレイ2世代で開拓する方法 プレイレシピ」をクリックすると、公開されたpdfを閲覧することができます。

初手に嬉しいカード

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序盤は特にMCかチタン・建材産出を上げたいところですが、建物タグでこれらの生産力を上げるカードは電力産出を要求するカードが多いのが難点。以前は初手に嬉しいカードとして《最先端合金 / ADVANCED ALLOYS》を挙げましたが、拡張コミコミだと建物タグの比率が下がったため、建材が余る場面が多いように思います。

そこで《軌道エレベーター / SPACE ELEVATOR

出したラウンドで1回起動できるので、実質コストはキープ代込みで27MC。まだ建材6つ余りますが起動コストに充てれば済みます。チタン+1とMC+3相当の産出が上がり、なおかつ2VP付いてるのでレート的には35MC相当。何よりコレ1枚で初期建材20を産出力へと変換できるのが素晴らしい。

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問題は《軌道エレベーター》以外で産出力を上げる建物タグカードは地味なカードが多く、電力産出と関わりがないのはこの17枚。序盤から使えるものの電力産出を必要とするカードが都市含め20枚あるので、基本的には電力産出カードも欲しいところ。1ラウンド目に《商業特区 / COMMERCIAL DISTRICT》を【南極 / SOUTH POLE】や【オリンポス山 / OLYMPUS MONS】に配置するのも選択肢としてはアリ。

《メディア・グループ》も有用なカードですが、《最適化された空力ブレーキ / OPTIMAL AEROBRAKING》は拡張コミコミだとイベント+宇宙タグカードの比率がだいぶ下がったため、あまり有用だとは言えません。

 

【インヴェントリックス / INVENTRIX】

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基準点:40

5人戦 +5

3人戦 -10

ヴィーナス 0

プレリュード +10

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

今でも3人戦に関しては底辺企業のうちの1つですが、4人戦なら平均的、5人戦なら中の上くらいの立ち位置にいます。

プロジェクトカードが弱い場合にダメ元で採用されうる企業ですから、実際の強さより勝率が悪く出る傾向にはありそうです。

最大条件のカードを早く出せる効果はデフレ場になる早期決着の方が効果的ですし、最小条件のカードもGP上昇が急な早期決着の方が効果的 (そもそも展開が緩やかなら企業効果関係なしに出し易くなります) 。企業自身に産出力もありませんし、多人数戦の方が有利なのは間違いないでしょう。

『ヴィーナス』でラウンド数が伸びる事自体はこの企業にとってマイナスですが、科学タグ条件のカードが6枚あることと、金星パラメータも企業効果の恩恵を受けるためか、差し引きマイナスにはならないようです。

データ的に最も変動が大きいのが『プレリュード』で、『プレリュード』なし5人戦のデータが少ないとは言え、かなり成績が改善しています。(というか『プレリュード』なしの成績が酷い)

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上部:『プレリュード』なし

下部:『プレリュード』あり

(2019.8.27時点)

『プレリュード』によってラウンド数が短くなる影響は確実にあるでしょうけど、それ以外の理由は正直分かりません。

称号・褒章

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【戦術家】はGP条件なら企業効果がダイレクトに効きますし、タグ条件の半数は科学タグ条件なので企業タグも活きますが、思ったほどに取得率は伸びません。そもそも【戦術家】自体取得されにくいというのはあるでしょうけども。

最も伸びるのは【創案主】で、企業能力が金星評価にも影響を与えるにも関わらず【滞空卿】【金星王】共に最低レベルの取得率でしかありません。

企業戦略

プロジェクトカード重視

使用条件のあるカードが無駄になりにくい企業特性を活かすとなると、必然的にプロジェクトカード重視となります。そのためドロー強化は他の企業に比べてより重要となり、タグ条件のカードも打てる状況を作るのが望ましいです。GP条件は酸素が15段階、気温が20段階あるのに比べ、海洋は10段階 (0枚~9枚) しかないため、海洋条件のカードが特に狙い目です。

初手に嬉しいカード

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科学タグ3条件を一発でクリアしてくれるステキカード。しかもドロー2枚+1VP付き。《RESEARCH》という無味乾燥な英語名を《研究に次ぐ研究》としたのは名訳だと個人的には思います。

《研研》同様産出力が上がる訳ではありませんが、受けの広さを考慮すれば、《共同研究 / RESEARCH COORDINATION》に勝るカードはありません。これらのカードを出したことによってタグ条件のある産出カードを早く出せれば理想。

 

【採掘ギルド / MINING GUILD】

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基準点:45

5人戦 -5

3人戦 +5

ヴィーナス -5

プレリュード -5

コロニーズ -5

基本ボード 0

ヘラスボード 0

 「3人戦では強企業」も今や昔。特に『コロニーズ』入りの4-5人戦の成績は底辺企業の座を争うほどに。

拡張には建物タグカードが各3枚しかなく、建物タグカードの割合が32.2%から24.3%へと大幅に減少したことに加え、特殊タイルが1枚も追加されなかった事が原因でしょう。さらに『コロニーズ』では1ラウンド目に標準プロジェクトからコロニー建設が必須な場合が多く、プレリュードの《寄付 / DONATION》《融資 / LOAN》無しではかなり厳しいです。また、惑星【ケレス / CERES】が出ていれば他の企業でも建材の確保には困らないため、増々使うメリットが出ません。

称号・褒章

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各マップに【採掘ギルド】用の褒章があるのが唯一の救い。8MCの段階で取ることを心がけましょう。ここで5VP取れなければどうせ勝てません。

企業戦略

タイル配置 / 建物タグ

いくら弱くなったとはいえ、特化企業ですからある程度はやらざるを得ません。【IC】とは違って、中盤からもある程度建材を使うアテを作っておく必要があります。その為には電力産出カードが必要になりがちですが、その為には科学タグが必要になる場合が往々にしてある、といった所が中々難しいです。一番の理想形は序盤に建物タグを並べた後の《医療研究所 / MEDICAL LAB》でしょう。

初手に嬉しいカード

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他にも《自然保護区 / NATURAL PRESERVE》《核実験場 / NUCLEAR ZONE》といった、比較的低コストで配置ボーナスを得られるカードは依然有用ですし、特殊タイルの割合が減ったため《洪水 / FLOODING》のように海洋配置するカードにも目を向けるべきでしょう。《鉱山採掘権 / MINING RIGHTS》はチタン配置ボーナスが得られる場所に置いて受けを広く取るのが基本。企業価値が下がっているため1ラウンド目に標準プロジェクトの《帯水層の開放 / Aquifer》を使うくらいなら他の企業を選んだ方が無難です。

 

【フォボログ / PHOBOLOG】

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基準点:45

5人戦 +5

3人戦 0

ヴィーナス +5

プレリュード +5

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

初期MCに乏しいので、さぞかし『コロニーズ』では厳しいのかと思いきや、データ的には使用率含めあまり変化はありません。謎。個人的にはコロニー建設できるプロジェクトカードか、プレリュードの《寄付》《融資》が無ければ選ぶ気にならないんですけど...3人プレイならまだ2ラウンド目にコロニー建設できるくらいのモラトリアムはあるんですが。

理由の一つとして、恐らく『コロニーズ』49枚中19枚が宇宙タグで、一部を除いて強力だというのは挙げられるのでしょう。

強力な宇宙タグのカードとチタン産出カードが是非とも欲しく、隕石などのTR上昇が有効な多人数戦に有利なのは昔から変わらず。

称号・褒章

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コミコミだとイベントカード53枚中27枚が宇宙タグも持ち、宇宙タグのないイベントカード26枚の平均コストは6以下なので【IC】同様【伝説】に最も近い企業だとは言えそうです。とは言え、【フォボログ】なら狙うべき称号とまではいきませんが。

20MC以上の非イベントカード42枚のうち、宇宙タグを持つものは25枚あるので【浪費王】に導かれ易い傾向にはあります。

宇宙タグさえあればコストの重い木星カードも比較的ラクに出せるので【外縁入植者】に適正がありますし、企業効果を活用しようとすれば必然的に【宇宙王】が視野に入るでしょう。

ヘラスボードでは金星王の取得率が上がるのにも関わらず、エリシウムボードでは逆に下るのは結構ユニーク。理由は分かりません。

企業戦略

空宙戦

初期チタンを速攻使い切って中盤からは地上戦で勝った、という場合が皆無だとは言いませんが、基本的には強力な宇宙タグカードを連打するのが勝利への近道です。チタン産出が増えなかったり、増えてもチタンが余るようでは負けパターン。

ただ、宇宙タグのコストを下げるカードのうち、《宇宙ステーション / SPACE STATION》は有効ですが、宇宙タグと科学タグの両方を持つ非イベントカードは4枚しかないため、科学タグ条件の3枚とはあまり噛み合いません。科学タグカードも集まるのが理想ですが、チタン産出を上げつつコストの重いカードを打つ事が多いでしょう。

初手に嬉しいカード

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【フォボログ】でネックとなるコロニー建設をしつつ、【フォボログ】で必須のチタン産出も上がるナイスカード。もちろん《イオ採掘産業 / IO MINING INDUSTRIES》《地球エレベーター / EARTH ELEVATOR》といったカードも有効です。

 

【サターン・システムズ / SATURN SYSTEMS】

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基準点:55

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

一応基準点をこう設定しておきますが、データ上では『コロニーズ』入りの4-5人戦の成績が異常に良く、逆に『コロニーズ』抜きの4人戦だと平均以下だったり、5人戦のエリシウムボードでは5割近くの勝率を叩き出しているかと思いきや、基本ボードだと8%しかなかったりと正直よく分かりません。

概ねどの環境でも強企業だと見ます。ただ、何が強いかは微妙に変わっていて、基本セットでは木星ボーナスを取れるかどうかが勝利の鍵でしたが、コミコミだと木星タグカードの比率が若干上がったため、他のプレイヤーが木星タグカードを使うことによりMC産出が勝手に上がるのが強みとなってきています。

称号・褒章

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コミコミだと木星タグは20枚、ワイルドタグ2枚含めても全体の7%しかないため、そのうちの1枚を持ってるというだけでも【外縁入植者 / RIM SETTLER】取得には大分有利です。【外縁入植者】が取得される分、ヘラスボードの他の称号が軒並み下がってますが、それと【耕作王】以外は概ね称号・褒章に関してはほぼ平均的と言えそうです。

企業戦略

木星戦術 / 汎用

木星戦術と言っても「引いた木星タグは全部出す」だけですけども。元々木星タグカードは強力なカードが多いですし。科学タグ3条件のカードが3枚あるので、できれば条件はクリアしておきたいところ。それ以外は基本的に何でもできる企業です。

初手に嬉しいカード

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1ラウンド目にコロニー建設、2ラウンド目に《イオ採掘産業 / IO MINING INDUSTRIES》が理想的な流れ。そこまで望まないにしても、木星タグ付きのチタンかMC産出の上がるカードが欲しいところ。コミコミだとチタン産出は比較的上がりやすいため、ライバルが絞れるなら《小惑星採掘組合 / ASTEROID MINING CONSORTIUM》が初手のベストかもしれません。序盤に刺さると強烈に効きます。

 

【テラクター / TERACTOR】

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基準点:55

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ +5

基本ボード 0

ヘラスボード +5

 データ的には概ねこんな感じですが、個人的には基本セットでは中堅企業、『ヴィーナス』で上位を窺い『コロニーズ』では完全に強企業の仲間入りといった印象。

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拡張での地球タグ関連プロジェクトカードは20枚ありますが、半数は「序盤に出せれば強力」なMC産出カードです。特に《月の総督 / LUNA GOVERNOR》のようにハードルの高いカードを序盤に、しかもコストを下げて出せるのはかなりのアドバンテージです。その上、『コロニーズ』だと強力なコロニーがある場合には2箇所建設も余裕の資金力。基本的には汎用企業なので、以前のように「もう片方が微妙だから」と選択される場合もありますが、「地球タグカードがあるから」もしくは「地球タグカードだけ足りないから」という理由でも選択される企業になりました。

称号・褒章

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強いて挙げれば地球タグを参照してMC産出が上がるカードがいくつかあるので【銀行王 / Banker】に適正が無くもないですが、【専門家 / SPECIALIST】を取れるほど速攻性もありませんし、MC産出を増やすだけなら地球タグ以外で強力なカードがいくつか存在します。

企業戦略

特になし

むしろどの戦略も取りうるのがこの企業の強みです。MC産出さえ上げればこのゲームどんな戦略でも取れますから。

とは言え、理想はMC産出を上げてカードドローとコスト減少カードを組み合わせてのプロジェクトカード連打ですけども。

初手に嬉しいカード

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どの企業が使っても概ね強いですが、【テラクター】だと《地球カタパルト / EARTH CATAPULT》自体のコストも下がりますし、初手でキープできる枚数も多いのでより効果的になります。カードをプレイすればするほど得をするので、ぜひともMC産出カードとドロー強化カードも引き当てたいところ。

 

【タルシス共和国 / THARSIS REPUBLIC】

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基準点:50

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス -5

プレリュード 0

コロニーズ -5

基本ボード +20

ヘラスボード 0

元祖・最強企業も今や昔。

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2人戦はともかく、3-5人戦ではほぼ期待値通りの中堅企業になってしまいました。

...ただ、それは拡張ボードを使った時の話。

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(共に2019.8.23時点)

3人戦だと【タルシス】より勝率の良い企業がいくつかあるものの、基本ボードでは相変わらず圧倒的な勝率を誇ります。その原因が【タルシス】に有利な称号・褒章が揃っているからなのは間違いないでしょう。基本ボード以外では多人数戦が若干不利なのにも関わらず、基本ボードでは逆に有利なのは、多人数戦の方が称号・褒章の比重が高まるからに他なりません。

このデータからでも【タルシス】の基本ボードにおける強さは確認できますが、『テラフォーミングマーズ 徹底解析』第9章 「標準マップにおけるTharsis Republicの闇」で、その強さについて詳しく分析されています。

個人的には9.6「おまけ、標準プロジェクトのみで何点出せるか」において、基本ボードで【タルシス】が標準プロジェクト(及び【開拓王】【提督】【緑化匠】)で何点叩き出せるかシミュレートした結果が割と驚愕で、10Rで53点(初期の20TR含めると73点)という結論になっています。基本マップ4人戦の平均得点が72点なのに、ですよ。理論上では地上戦用のカードが3~4枚あれば勝ち負けできる点数になります。(もちろん他のプレイヤーが指を咥えて見てるだけって事はないでしょうけども)

都市の重要度が下がる『ヴィーナス』入りでは多少不利になり、『コロニーズ』でも若干不利にはなっています。

称号・褒章

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基本セットでは【銀行王 / Banker】最有力企業でしたが、より適した企業がいくつか追加されたので、ほぼアドバンテージは消えました。

先に都市を無料で配置できる分、緑地を配置しやすいアドバンテージ自体は残ってますが、標準プロジェクトで緑地を配置する事が多かったため、都市の重要度が下がったことによってMC産出が増えにくくなったのは痛手。【総督】以外の称号・褒章は基本セットに比べてかなり取りにくくなっています。

一応【極地探検家 / POLER EXPLORER】【砂漠王 / Desert Settler】 を狙いやすい企業には入りますが、個人的には罠だと考えています。配置ボーナスで植物が得られる地域で戦った方が最終的な得点が伸びる確率は高いと思われます。

企業戦略

地上戦

都市の重要度が下がったこと自体は【タルシス】にとって痛手ですが、逆に盤面点を稼ぐこと自体は邪魔されにくいというメリットもあります。地上戦の褒章獲得は他プレイヤーを誘引するのでこのメリットを帳消しにしますが、都市建設が増えるとMC産出も増えます。獲得タイミングは意外と重要となるかもしれません。

初手に嬉しいカード

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何だかんだ言って一番相性が良いのはこのカード。MCにモノを言わせて盤面点を稼ぐ戦法とは相性が良いですし、都市カードを引いたものの電力産出カードが無い時や、GPのボーナスを踏みやすくなるのも融通が利いていい感じ。

コロニー建設も標準プロジェクトだというのを忘れがち。惑星【ガニメデ / GANYMEDE】がある時にも重宝します。

 

【トールゲート / THORGATE】

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基準点:45

5人戦 0

3人戦 0

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

例えばプレリュード抜き5人戦の勝率が27%だったりと特異点はありますが、あまり特徴のない企業らしく、どの環境でも概ね勝率が-5%な残念企業。電力産出の重要度が増した『コロニーズ』でもほぼ変化無しなのは意外でしたが、概ね電力産出+3をキープすれば済むと考えれば、この企業の強みを活かせる訳でもないのかもしれません。

例えばMC産出のように「産出がどれだけあっても困らない」のではなく、電力産出は「使う分以上生産しても、残りは発熱になるので効率は悪くなる」ため、【トールゲート】の企業効果がそれほど活きないという構造的な欠陥があります。さらに言うと電力を大量に消費するカードは《物理学総合研究所 / PHYSICS COMPLEX》を除いた4枚がソロプレイ向きなカードなため、ほぼ使われません。

メリットがほとんどない代わりにデメリットもない企業なため、「もう片方よりマシ」という理由で使われる事がほとんどなのも勝率を下げている一因でしょう。

称号・褒章

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【電送師】に最も適正があるのは明らかですが、その後に都市やコロニーなどの消費先を確保したいところ。【電送師】を取れたなら《鉱石処理場 / ORE PROCESSOR》などの電力消費カードも有用でしょう。

電力が発熱に変わる時点でレート的には損をしてますが、【温熱王】の取得率は【ヘリオン】をも上回ります。

逆に【滞空卿】は【エコライン】に次ぐ低取得率で、【金星王】は全企業中最低の取得率となっています。

初手に嬉しいカード

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電力産出カードがあるに越したことはありませんが、標準テクノロジー発電所の建設 / Power plant》で電力産出を上げられるため、電力消費カードの方はいくらあっても困りません。《燃料工場 / FUEL FACTORY》や都市カード、《商業特区 / COMMERCIAL DISTRICT》など、MC産出が増えるならベター。VPマイナスなのであまり使われませんが、《ハッカー / HACKERS》《企業の拠点 / CORPORATE STRONGHOLD》はレート通りのコストなので、電力産出が必要となる分【トールゲート】にとっては割安です。2枚コンボで良いのなら、《電磁カタパルト / ELECTRO CATAPULT》と建材産出カードという事になるでしょう。他の企業では電力産出-2が重い《露天鉱床 / STRIP MINE》もあまり苦にしません。(MCを確保出来ればの話ですが)

スレでは《標準プロジェクト》で電力産出を5MC上げて気温上昇に使えるのがcrazy、みたいな事を書いてる人がいますが、7回使ってようやく1ラウンド遅い《ソレッタ》になる程度ですから微妙だと個人的には思います。ただ、一度出してしまうとフツーの電力産出カードは要らなくなる (科学タグ条件の電力カードは別にして) のは利点ですし、ソロプレイだと初手に《標準プロジェクト》1枚でクリア可能なくらい、抜群に相性は良いです。

 

【国連火星動議 / UNITED NATIONS MARS INITIATIVE】

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基準点:45

5人戦 0

3人戦 -5

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード +5

データ上は一応こんな感じですが、基本セットの企業の中で最も採用率が低い (【タルシス】の半分) こともあって、信頼性がイマイチ。特に基本ボード5人戦が15戦0勝、ヘラスボード5人戦が8戦3勝って辺りが特異点です。

企業効果を使える回数が増える長期戦の方が一見有利にみえますが実際は逆で、理論上は長期戦で弱く短期決戦向けの企業です。

3人戦の平均ラウンド数が10、4人を9、8人を8ラウンドとし (実際のデータに割と近い数字です) 、毎ラウンド企業効果を使ったと仮定します。3人戦の平均VPが89、4人戦が73、5人戦が64。初期TRが20なのを考慮すると、【UNMI】の企業効果で得られるVPは

3人戦 10/(89-20) = 12.7%

4人戦 9/(73-20) = 17.0%

5人戦 8/(64-20) = 18.2%

このような割合になります。「TRが上昇するんだから、実質MC産出も増えるじゃないか」という見方もできますが、企業効果を起動する際に3MC消費するため、実際に増えるMCは

3人戦 (9+8+7+6+5+4+3+2+1)-3*10 = 15

4人戦 (8+7+6+5+4+3+2+1)-3*9 = 9

5人戦(7+6+5+4+3+2+1)-3*8 = 5

これだけしかありません。レート上は5MC=1VPなので、これも考慮すれば

3人戦 10+3/(89-20) = 18.8%

4人戦 9+1.8/(73-20) = 20.3%

5人戦 8+1/(64-20) = 20.4%

となります。実際には終盤で5MCを1VPに変換できることは稀なので、短期決戦の方が有利なのは間違ってなさそうです。少なくとも5人戦なら平均レベル、3人戦なら底辺レベルの強さではありますが、使用率を考慮すればさらに弱いと見ていいでしょう。

ヘラスボードでの成績が良いのは謎です。

称号・褒章

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【造星者】 に最も適正があるのは間違いないですし、【支援王】 は圧倒的とまでは言えないものの確実にアドバンテージはあります。意外と【耕作王】 が多いのも謎ですが、緑地配置+企業効果を狙う場合が多いからなんでしょうか。

企業戦略

GP上昇

短期決戦向きのため《不活性ガスの解放 / RELEASE OF INERT GASES》のような純粋なTR上昇よりも、金星評価以外のGP上昇を目指したいところ。特に気温は最後まで残ることが多く、気温を上げると優秀な植物産出カードが早く出せるため、連れて酸素濃度も上がりやすくなり、短期決戦になり易くなります。

とは言え、例えば3人戦で1人だけせっせとGPを上昇させても他の2人が協力しなければ結局長期戦になるため、拡大再生産重視の方がまだマシな場合もあります。

初手に嬉しいカード

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例えば《核実験場 / NUCLEAR ZONE》《洪水 / FLOODING》《深井戸暖房 / DEEP WELL HEATING》といったコストが安くてGPを上昇させるカードと最も相性が良いのですが、そういったカードを引き続けるのは難しく、拡張が増えるとさらに確率が下がります。個人的に《標準テクノロジー》がそこまで強カードだとは思ってませんが、汎用性が高く、1枚で何とかできるという点では優れています。

もちろん《極寒菌 / EXTREME-COLD FUNGUS》と《温室効果ガス生成バクテリア / GHG PRODUCING BACTERIA》などのコンボがあれば理想ですが、《帯水層くみ上げ / AQUIFER PUMPING》は案外仕事してくれません。

GP上昇カードを毎ラウンド出し続けるのは難しいので、優先順位が下がるとは言えTR上昇カードにも頼ることになるでしょう。

 

おまけ

【初心者用の企業 / BIGINNER CORPORATION】

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基準点:不明

5人戦 +5

3人戦 -5

ヴィーナス 0

プレリュード 0

コロニーズ 0

基本ボード 0

ヘラスボード 0

基準点が不明で申し訳ないですが、実際やった事ないんでねぇ...

初手でキープしたいカードは5枚前後だと見積もると、20MC相当の利益 (5枚キープ代 + 5枚売却益) があり、意外と悪くないです。ただ、ボードゲーム初心者がプレイすると初手10枚のプロジェクトカードが選択肢として残り続けることになるため、ダウンタイムが長くなり、ゲームのテンポを損ねかねません。

初プレイのヘビーゲーマーが色んなカードや効果を試すためだけなら、ベストな選択でしょう。勝てるかどうかはともかく、少なくとも決して弱い企業ではありません...初手が悪くなければの話ですが。

称号・褒章

◯【創案主 / PLANNER】

【初心者用の企業】は他の企業と混ぜずに使用される事が多いため、データは取っていません。

以前【創案主】の項目でも書きましたが、基本的に手札は使ってナンボ。全企業中最も適正があるとは言え、使わないカードをキープしてまでこの称号を取るのは考えものです。

例えば惑星【プルート / PLUTO】で序盤からドローできる、プレリュードで手札が増えているなら一考に値します。理論上はプレリュードの《研究ネットワーク / RESEARCH NETWORK》《バイオラボ / BIOLAB》を共に出せば条件をクリアできます。

企業戦略

早期決着

効果がスタート時のみ影響を与えるので、長期戦はおそらく不利。グローバルパラメーター(GP)重視が良さそうです。

初手に嬉しいカード

特になし

というかプロジェクトカードを色々試すための企業なんですから、色々試してみましょうよ。 

空論 テラフォーミング・マーズ(5)

色々あったんでFAQだけ独立させました。

テラフォーミング・マーズ拡張 ヴィーナス・ネクスト 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 ヴィーナス・ネクスト 完全日本語版

 
テラフォーミング・マーズ拡張 プレリュード 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 プレリュード 完全日本語版

 
テラフォーミング・マーズ拡張 コロニーズ 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 コロニーズ 完全日本語版

 

 

Board Game: Terraforming Mars

ルールはBGGの該当スレッドを参考にしています。

https://ssimeonoff.github.io/cards-list

カードリストはこのページから出力しています。

空論 テラフォーミング・マーズ(4)

ボード以外の拡張の特徴について書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(3)

基本ボードと『ヘラス&エリシウム』のボードについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(2)

基本セット段階での企業評価と、変換レートについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(1)

企業評価(所感)と、プレイ人数の多寡による影響について書いています。

1) プレリュードFAQ

開始時

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企業カードに書かれている「開始時:」はルールブックの「7) 開始時の状態」で処理しますが、プレリュードに書かれている「開始時:」はその直後に追加された「7b)」で処理します。

手順としては

1.企業とプロジェクトカードに加えて4枚のプレリュードカードを配る

2.通常通り企業カードを親から時計回りの順で公開する際、企業カードに書かれている「開始時:」の処理を行い、キープしたプロジェクトカード枚数分のMCを支払う

3.親から時計回りで2枚ずつプレリュードカードをプレイし、残りは公開せずに捨てる。この際、プレリュードカードに書かれている「開始時:」の処理を行う

4.通常通り親から時計回りの順で1世代目のアクションを行う

こうなります。

企業の公開とプロジェクトカードのキープ代を支払った後、プロジェクトカードを使用します。例えば【サターン・システムズ / SATURN SYSTEMS】を使用したプレイヤーは、誰かが《ガリレオ衛星採掘権 / GALILEAN MINING》や《イオ研究基地 / IO RESEARCH OUTPOST》をプレイすれば企業効果を得られますし、初期MC23の【フォボログ / PHOBOLOG】は8枚以上のカードをキープすることはできません...その後に《寄付 / DONATION》をプレイする予定であっても。

効果

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《一風変わったスポンサー / ECCENTRIC SPONSOR》は「開始時:コスト-25MCで、手札から1枚プレイする。」に置き換えます。

《生態系のエキスパート / ECOLOGY EXPERTS》は「開始時:グローバル・パラメータを無視して手札から1枚プレイする。」に置き換えます。あくまでグローバル・パラメータを無視するので、タグやTRが条件のカードは無視できません。

【エラッタ】テラフォーミング・マーズ プレリュードほか

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《研究ネットワーク / RESEARCH NETWORK》の「効果:」は、アクション実行時 (このカードの場合、プロジェクトカードを使用するか、称号を取得する際) に効果を使えます。(アクションカードと同じ)

 

TR上昇

プレリュードカードは1世代 (1ラウンド目) としてカウントされるため、TRを上昇させるプレリュードは【国連火星動議 / UNMI】の「自分のTRが上昇した世代」の条件を満たします。

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例えば《溶錬プラント / SMELTING PLANT》を選択した場合、仮にプロジェクトカードや標準プロジェクトをプレイしていなくても「3MCでTR1上昇させる」企業効果を1ラウンド目に発動することができます。

※参照1

 

《ロボット作業員 / ROBOTIC WORKFORCE》

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《ロボット作業員》で建設タグのあるプレリュードや企業の産出量をコピー可能です。

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該当するのは3つの企業と7つのプレリュード。他にプロモーション企業の【リサイクロン / RECYCLON】も該当します。

※参照2

 

※追記

《研究ネットワーク》のMC産出+1もコピー可能。

建設タグのプロジェクトカードを参照する場合、マイナスの効果もコピーする。産出力を下げられない場合、例えば電力産出0の時に《ノクティス市 / NOCTIS CITY》をコピーすることはできない。

産出力のある建設タグ(及び《研究ネットワーク》)を出していない場合、《ロボット作業員》はプレイできない。

《放熱トラッパー / HEAT TRAPPERS》もコピー可能。

《採掘エリア / MINING AREA》《鉱山採掘権 / MINING RIGHTS》でチタンを増やした場合にはチタンを、建材を増やした場合は建材の産出をコピーする。

※参照19

 

ワイルドタグ

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プロジェクトカードでは《共同研究 / RESEARCH COORDINATION》、プレリュードカードでは《研究ネットワーク》のみが該当します。ぶっちゃけややこしいルールですが、ワイルドタグは使い勝手が良いので是非覚えてください。

After being played, when you perform an action, the wild tag counts as any tag of your choice.

(このカードのプレイ後、あなたがアクションをする際、ワイルドタグは他のタグのカードとして扱ってもよい)

ルールとしてはほぼコレだけなんですがねぇ...

ちなみに「他のタグとして扱える」条件に当てはまらない場合、ワイルドタグはタグ無しカードとして扱います。

※参照3

 

「このカードのプレイ後」なので、場に出す前には効果を発揮しません。

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《生命探査 / SEARCH FOR LIFE》の起動 (通称:ガチャ) や、【明けの明星 / MORNING STAR INC.】【セレスティック / CELESTIC】の企業効果、プレリュードカードの《実験林 / EXPERIMENTAL FOREST》《宇宙局の私有化 / ACQUIRED SPACE AGENCY》で公開された場合、該当タグではないとみなされます。

※参照4

 

「このカードのプレイ後」なので、《研究ネットワーク》を出した時にワイルドタグは「プレイした時」の効果をトリガーしません。

例えば《宇宙ステーション / SPACE STATION》の宇宙タグのみコストを下げる効果は得られませんし、【サターンシステムズ / SATURN SYSTEMS】【アークライト / ARKLIGHT】【アリドール / ARIDOR】の企業効果、《金星動物 / VENUSIAN ANIMALS》などはトリガーしません。

場に出した後でも、褒章【金星王 / Venuphile】【科学王 / Scientist】【宇宙王 / Space Baron】【土建王 / Contractor】や、《ガニメデ・コロニー / GANYMEDE COLONY》などの「木星タグごとに1VP」ではカウントされません。「アクションをする際」ではないからです。

また、他のプレイヤーがプレイした《税関ステーション / TOLL STATION》《ガリレオ中継ステーション / GALILEAN WAYSTATION》でもワイルドタグはカウントされません。「あなた」がアクションをしていないからです。(後者は自分がプレイしたら可能です)

 

逆に、称号【建設師 / BUILDER】【分散投資家 / DIVERSIFIER】【外縁入植者 / RIM SETTLER】【生態学者 / ECOLOGIST】ではタグの1つとしてカウントできますし、《ミランダリゾート / MIRANDA RESORT》《テラフォーミング・ガニメデ / TERRAFORMING GANYMEDE》などではタグの1つとしてカウントできます。「このカードのプレイ後」「あなたがアクションをする際」の両方を満たすからです。

もちろん、例えばプロジェクトカードを《研究に次ぐ研究 / RESEARCH》《共同研究》しか出していない状況でも、ワイルドタグを科学タグとして扱って、科学タグ3つ必要な《遺伝子修復 / GENE REPAIR》をプレイすることは可能です。

《回転都市(ジャイロポリス) / GYROPOLIS》を出した際、ワイルドタグは地球タグか金星タグどちらかでカウント可能ですが、両方としてはカウントできません。(そもそも複数のタグとして同時に扱えるなら、【分散投資家】はワイルドタグ1つで達成可能になってしまいます)

《コミュニティー・サービス / COMMUNITY SERVICES》を出した際、ワイルドタグは「タグ無し」カードとしてカウント可能です。

※参照5

 

 

2) コロニーズFAQ

交易

コロニー建設できる場所が無い場合、交易船を増やす目的で《交易コロニー / TRADING COLONY》《宇宙港コロニー / SPACE PORT COLONY》を出すことはできません。

※参照6

 

交易コストは 9MC / 3電力 / 3チタン のいずれかで支払います。

6MC+1チタンのように、組み合わせて支払えません。

※参照7

 

交易する場所にコロニーが無くても交易することは可能。

※参照8

 

交易によって資源が得られなくても交易することは可能。例えば、浮遊体の受け皿 (該当する資源を載せられるカード) が無い状態で【タイタン / TITAN】との交易を行うなど。ただし、受け皿があれば必ず得なければならない。

交易で資源を得られなくても、通常通り交易マーカーを最も左にある空きスペースへと移動させます。

コロニー建設によって資源が得られなくても、コロニー建設は可能。

※参照9

ただし、いずれかのプレイヤーが受け皿となるカードを出す前は【タイタン】【ミランダ / MIRANDA】【エンケラドゥス / ENCELADUS】との交易やコロニー建設はできない。(コロニーズ ルールブックp2)

 

交易またはコロニーボーナスで得られた資源は2つ以上のカードに分割して載せられない。1つのアクションで選べる対象は1つ。

(例えば、【タイタン】との交易で2浮遊体を得た場合、《木星浮遊ステーション / JUPITER FLOATING STATION》に1つ、《大赤斑の探査 / RED SPOT OBSERVATORY》に1つと分けられません。どちらか片方に2つ載せる。)

※参照10

 

交易で得られた資源と同時にコロニーボーナスも得た場合、資源は別のカードに配置しても構わない。交易で得るアクションと、コロニーボーナスで得るアクションは別々に処理します。コロニーが複数ある場合も、各コロニー毎にアクションする。

(例えば、【タイタン】との交易で3浮遊体、コロニーボーナスで1浮遊体を得た場合、《木星浮遊ステーション》に3つ、《大赤斑の探査》に1つと分けられる。片方に4つ載せるのも適正。)

※参照11

 

冥王星 / PLUTO】と交易した場合、「カードをn枚引く」効果と「カードを1枚引いた後1枚捨てる」効果のどちらを先にするかは、アクティブプレイヤー (交易を行ったプレイヤー) が決めます。

※参照12

 

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《冷凍催眠 / CRYO SLEEP》または《外縁貨物便 / RIM FREIGHTERS》が出ていた場合、交易コストはそれぞれ1下がり 8MC / 2電力 / 2チタン となります。両方出していれば 7MC / 1電力 / 1チタン。

※参照13

 

《冷凍催眠》または《外縁貨物便》で、《タイタン浮遊発着場 / TITAN FLOATING LAUNCH-PAD》のコストを無料にすることはできない。(《タイタン浮遊発着場》の能力は「このカード上の浮遊体1つを消費することで、交易コストを無料にする」アクションであり、浮遊体1つを消費するのは交易コストではないため)

※参照14

 

エウロパ / EUROPA】と交易する際、例えば電力産出+1の効果が得られる時に、MC産出+1を得ることはできない。

エウロパ】と交易する際、例えば電力産出+1の効果が得られる時に、《交易大使 / TRADE ENVOYS》《交易コロニー / TRADING COLONY》の効果で交易トラックを1ステップ上昇させると植物産出+1になる場合、電力産出+1か植物産出+1のどちらを選択してもよい。(英語では Effect: When you trade, you may first increase that Colony Tile track 1 step.と表記されています)

※参照15

他の惑星で交易トラックを1ステップ上昇させなくてもルール的には適正ですが、何も得しません。

 

《市場操作 / MARKET MANIPULATION》は1つの交易トラックを1進め、別の交易トラックを1戻さなければならない。片方でもできない場合はプレイできない。交易済の交易トラックを進めることは可能。

※参照16

 

企業

ポリュペモス / POLYPHEMOS】は《ビジネス・ネットワーク / BUSINESS NETWORK》《発明家ギルド / INVENTOR'S GUILD》のカード購入コストも5MCとなる。

※参照17

 

【ストームクラフト】上にある浮遊体を、【発熱王 / Thermalist】の発熱としてカウントはできない。発熱として使用した訳ではないので。

※参照18

空論 テラフォーミング・マーズ(4)

現時点での『テラフォーミング・マーズ / Terraforming Mars』の見解を纏めておきます。

今回はボード以外の拡張の特徴について。

企業評価から先に書きたいのはやまやまなんですが、どの拡張を導入するかでかなり評価が上下するので、その辺りを押さえておかないと書きにくいなと。

テラフォーミング・マーズ拡張 ヴィーナス・ネクスト 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 ヴィーナス・ネクスト 完全日本語版

 
テラフォーミング・マーズ拡張 プレリュード 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 プレリュード 完全日本語版

 
テラフォーミング・マーズ拡張 コロニーズ 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 コロニーズ 完全日本語版

 

拡張に関しては週2回程度を半年やってるんで概ね掴んでいるとは思います。この3つに関してはフォローしますが、プロモーションカードや『動乱 / TURMOIL』に関してはほぼ触れません。

また、基本的には非ドラフト前提で書いています。

 

参考文献・サイト・スレッド

テラフォーミングマーズ解体新書

 

Board Game: Terraforming Mars

ルールはBGGの該当スレッドを参考にしています。

https://ssimeonoff.github.io/cards-list

カードリストはこのページから主に出力しています。

 

空論 テラフォーミング・マーズ(5)

『プレリュード』『コロニーズ』のFAQです。

空論 テラフォーミング・マーズ(3)

基本ボードと『ヘラス&エリシウム』のボードについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(2)

基本セット段階での企業評価と、変換レートについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(1)

企業評価(所感)と、プレイ人数の多寡による影響について書いています。

1) ヴィーナス・ネクス

2) プレリュード

3) コロニーズ

1) ヴィーナス・ネクス

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a) 概要

新たに金星ボード、49枚のプロジェクトカード、5つの企業、称号・褒章が各1つ追加され、「地球政府の介入」(毎ラウンド終了時、いずれかのグローバルパラメーターが上昇する) ルールも追加されました。

終了フラグとは関わりのない得点源ができたため、ラウンドが最も長引く傾向にあります。それを緩和する為の「地球政府の介入」ルールなのでしょうが、それでも3人戦だと14~15ラウンド掛かることもあります。(基本的には11~13ラウンドくらい?)

金星8%にした時のボーナスは、レート的には3MCなので「踏めればラッキー」程度。16%の追加でTR+1効果は10MC相当なので出来れば踏みたいですが、12%から標準プロジェクト《金星大気の減圧 / Air Scrapping》を2回した場合は、レート的には3TR = 30MCとトントンにしかならず、旨味はありません。

 

追加されたプロジェクトカードは単純にコストパフォーマンスが悪いか、タグ条件があるか、追加効果を活かせなければ微妙なカードが多く、単独で有効なカードは少ない...平たく言えば弱いカードが多いです。

 

b) プロジェクトカード

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序盤で出せればそれなりに活躍するカード達。

《部分遮光 / LOCAL SHADING》は一見優秀見えますが、単独で使うと1ラウンド目に出したとしてた黒字になるのが6ラウンド目の収入 (使えるのは7ラウンド目。以降もプロジェクトカードの費用対効果はキープ代3MC含む) と立ち上がりが遅く、黒字化が1ラウンド早い《スポンサー / SPONSORS》などに比べると見劣りします。それでも産出カードとしては使える部類です。

逆に《金星飛行船団 / DIRIGIBLES》は黒字化するのが5ラウンド目の収入前と、計算上は優秀な産出カードです...金星タグのカードにしか使えない点に目を瞑ればですけども。

重水素の輸出 / DEUTERIUM EXPORT》はレート的には4ラウンドだと《地熱発電 / GEOTHERMAL POWER》の実質下位互換、6ラウンドで《巨大宇宙鏡 / GIANT SPACE MIRROR》と同じ電力産出+3に達します。2ラウンドに1回電力産出を下げるカードがあるような場合には意外と重宝するものの、どちらかと言えば条件なしでタグが3つある事を活かしたいカードです。

《大気図作成者 / AERIAL MAPPERS》はレート換算だと6ラウンドで元が取れますが、自身に浮遊体を載せるとレート的には1.5MC。《部分遮光》は2.5MC、《金星飛行船団》は3MC、《重水素の輸出》は3.5MCなので、序盤はこれらのカードに載せて、後半《浮遊ハブ / FLOATING HABS》 (2.5MC) があればそちらに載せる方がレート的には効率が良いです。単独でドロー強化カードとして使うとかなり微妙。

《硫黄細菌 / SULPHUR-EATING BACTERIA》も換金を2ラウンド毎にすると3MCと、単独ではさほど強くはありません。微生物を4個消費すれば元が取れるので、それ以上は消費したいところ。

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《窒素の輸入 / IMPORTED NITROGEN》が実質9MCキャッシュバックになったりと微生物を載せるカードとのシナジーが高いものの、該当するカードは12枚しかなく (金星カードに資源を載せるカードを含めても14枚) 、後の引きに期待するのは望み薄。ただ、【エンケラドゥス / ENCELADUS】との交易やコロニー建設で【月 / LUNA】と比べても遜色ないMCを産出してくれるので、こうなると一気にMC産出カードとして輝きます。このカードと《金星昆虫 / VENUSIAN INSECTS》《低温菌 / PSYCHROPHILES》が割と使えるため、《蟻 / ANTS》をちょくちょく見かけるようになりました。

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早めに出せれば強いカード達。

《対腐蝕服 / CORRODER SUITS》は基本的には2MC重い《スポンサー》で、《部分遮光》などを出してたらラッキーくらいに思った方が良いです。「《成層圏の鳥 / Stratospheric Birds》に載せれば1点追加だ」と温存するプレイヤーを見かけますが、レート的には2ラウンド待機までならアリ。

他のカードは《スポンサー》等に比べてコストこそ下がってますが、条件クリアするまでに時間が掛かるとそれだけ産出する機会が失われます。見込みが無ければキープしない勇気が必要です。

 

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金星評価を上昇させるカード達。

19/49枚 (38.8%) と無駄に多いです。金星カードにありがちな追加効果を活用するか、金星評価8%の1ドローや16%の+1TRを踏めればコスト以上の効果を得られますが、概ね使い勝手は悪いです。このカテゴリーの多さが金星カードの使い勝手の悪さを助長しているとさえ思えます。

その中でも《好熱菌 / THERMOPHILES》はまだ使える方で、長く使いたいアクション効果と終了フラグに結びつかない金星評価上昇は噛み合っています。さすがに単独で使うには微妙ですが、微生物の受け皿としても標準的な強さですし、タグは優秀です。

《金星植物 / VENUSIAN PLANTS》は金星評価ボーナスこそ通常は得られませんが、単独でも1VP+1TR と採算ラインにギリギリ乗らないくらいには強いです。

一番使い勝手が良いのはシンプルな《金星への水 / WATER TO VENUS》《中和剤工場 / NEUTRALIZER FACTORY》かもしれません。(ほとんど使った事ありませんが)

 

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回れば強いカード達。

《回転都市(ジャイロポリス) / GYROPOLIS》は早ければ早いほど良いMC産出と、遅ければ遅いほど強力になる参照効果を持つ、矛盾含みのカード。金星の都市カードで唯一予定地を持たない上に強力なMC産出効果を持つので、盤面に都市を配置し忘れることも。効果を最大限引き出すよりは5~6ラウンド目に出した方が基本的には良い働きをしますが、【銀行王 / Banker】目的で出されることも。《ロボット作業員 / ROBOTIC WORKFORCE》でコピー、というロマンもありますが、普通の電力産出-1の都市カードよりMC産出効率が落ちることも多く、使い勝手自体は悪いです。

フレイヤ環境ドーム / FREYJA BIODOMES》《マックスウェル基地 / MAXWELL BASE》は後述の動物2匹がいると輝きますが、無くても採算ラインにギリギリ届かないくらいには強いです。

《支援を受けた学会 / SPONSORED ACADEMIES》は致命的なカードを引かれる恐れはあるものの、それなりの低コストにVPが付いてタグも優秀と、このカードを捨てる状況はほぼありません。総合的に見れば『ヴィーナス・ネクスト』で最も強いカードと言えるでしょう。

その他のドロー強化カードも使用条件さえ整えれば優秀。序盤に必要となる産出カードにタグ条件が付くと使い勝手が悪くなりますが、主に中盤から使いはじめるドロー強化カードにとってはそこまで高いハードルとはなりません...《イオ採掘産業 / IO SULPHUR RESEARCH》の3ドロー条件を除けば。

 

金星拡張の中で最も得点力の高いカードは《成層圏の鳥》という意見もあるでしょうけど、

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個人的には《金星動物 / Venusian Animals》を推します。安定はしませんが爆発力は《テラフォーミング・ガニメデ / TERRAFORMING GANYMEDE》も凌ぎます。先出し / 後出し や素点の違いはあれど、木星タグ21枚、科学タグ47枚と、影響範囲の広さは段違いです。

 

c) 称号

【滞空卿 / HOVERLORD】 カード上に7個以上の浮遊体

序盤に使いたいカードは浮遊体を消費するカードが多く、消費しないカードは後半使いたい得点カードが多いため、単純に浮遊体カードがあれば良いわけでもない点が難しいです。基本的に獲得を目指すなら浮遊体を貯めておき、称号を取ってから消費する動きになり易く、ただでさえ挙動が遅い浮遊体カードの欠点を増幅させることになります。(それでもやるんですが)

プレイ時に浮遊体を載せるカードや【タイタン / TITAN】は獲得を早めつつ消費も早まるので、受け皿さえあればかなり有効です。また、《金星飛行船団》は消費にアクションを使わないので無理なく貯められますし、《タイタン・シャトル / TITAN SHUTTLES》は貯めて一気に消費した方が効率が良くなるため、称号との相性は良いでしょう。

企業自体が受け皿で、浮遊体ドローもある【セレスティック / CELESTIC】との相性が最も良く、【ストームクラフト / STORMCRAFT INCORPORATED】【明けの明星 / MORNING STAR INC.】がそれに続きます。ヘラスボードを使用しているなら【偏心王 / Excentric】も狙えるに越した事はありませんが、他のマップに比べて称号の達成時期が早いため【滞空卿】 自体が獲りにくいです。

 

c) 褒章

【金星王 / Venuphile】 金星タグの数

カード枚数を参照する称号 / 褒章 の例に漏れず、結局のところコスト減少カードとドロー強化カードと生産力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。

ただ、金星タグを持つカードは32枚しかなく、拡張が増えれば割合はさらに低下します。他に金星タグが無いとコストパフォーマンスに欠けるカードが多いため、カード枚数が多いプレイヤーが獲得できるとは限りません。そのためカード枚数があまりないプレイヤーが狙いたい褒章になる状況は結構あります。

金星タグを持つイベントカードは2枚しかないため、【明けの明星】にはかなりアドバンテージがあるでしょう。

 

2) プレリュード

a) 概要

プレリュードカード35枚、プロジェクトカード7枚、企業カード5枚からなる、カードのみの拡張です。

プロジェクトカードはさほどインパクトは無いものの、【ヴィトール / ViTOR】は少人数戦だと別格の強さで、他もそこそこ使える中堅企業が並んでいます。

ウリは何と言ってもプレリュードカード。強力なカードを条件もなく基本的にはタダで、かつ2枚も使えるという破格っぷり。『プレリュード』入りだと概ね2~3ラウンド早く決着が付く傾向にあります。

基本セット+プレリュードだとかなり終了ラウンドが早まり、プレリュードの引きで勝敗が決まりかねないので個人的にはお勧めしません。5人戦なら尚更ですが、理論上は【国連火星動議 / UNMI】が最も輝くフォーマットです。

『ヴィーナス・ネクスト』で長引く傾向にあったラウンド数を元に戻す効果が期待されるので、『ヴィーナス・ネクスト』と『プレリュード』をセットで入れる / 入れない を選択すべきでしょう。

 

 b) プレリュードカード評価

レート的には《国連火星動議の施工請負 / UNMI CONTRACTOR》の33MCから《イオ研究基地 / IO RESEARCH OUTPOST》の13MCまでと結構バラつきがあります。ただ、このレートはタグの価値を考慮してないので、概ね21MC~33MCの範囲内と考えて良いでしょう。

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個人的にはこの12枚が強いと考えています。《金属企業 / METALS COMPANY》《バイオラボ / BIOLAB》《国連火星動議の施工請負》はボーダーライン。

MC産出の上がる《提携銀行 / ALLIED BANKS》《企業帝国 / BUSINESS EMPIRE》は比較的万能で、タグ目的なら《研究ネットワーク / RESEARCH NETWORK》《イオ研究基地》《ガリレオ衛星採掘権 / GALILEAN MINING》か、妥協して《バイオラボ》を取る事が多いです。

《寄付 / DONATION》《融資 / LOAN》は初期MCの少ない企業にとっては救世主的存在で、『コロニーズ』入りで【月 / LUNA】【トリトン / TRITON】【冥王星 / PLUTO】のうち1つだけ出ていると、初手でコロニー建設できないと勝ち目がほぼ消える状況さえあり得る (特に4人戦) ので、【採掘ギルド / MINING GUILD】【惑星間シネマティクス / INTERPLANETARY CINEMATICS】【フォボログ / PHOBOLOG】にとっては必須と言っていいです。

もちろん他の企業でも有効ですが、初手に有効な産出カードが無いか、産出カードが宇宙タグだった場合には《軌道組み立て施設 / ORBITAL CONSTRUCTION YARD》《宇宙局の私有化 / ACQUIRED SPACE AGENCY》等が優先される事もあります。特に《融資》はMC産出-2を補うかそれ以上のMC産出カードを出せるかを考える必要はあるでしょう。

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他に選ぶ可能性があるのはこれらのカード。

電力カード3枚は『プレリュード』までだとあまり使いませんが、『コロニーズ』入りなら交易船を飛ばすのに電力産出+3が最も有効なため、先の12枚を押しのけて採用しうるカードです。

都市カード2枚はヘラスボードの【南極 / SOUTHE POLE】【分散投資家 / DIVERSIFIER】、基本ボードの【総督 / MAYOR】を狙う、あるいは【タルシス共和国 / THARSIS REPUBLIC】を使うなら優先度は上がるでしょう。最も相性が良いのは都市建設がネックになりやすい【エコライン】かもしれません。

《社会支援 / SOCIETY SUPPORT》はエリシウムボードの【万能家 / GENERALIST】を目指すか、【ロビンスン産業体 / ROBINSON INDUSTRIES】を使うなら相性は良さそうです。

《富金属小惑星 / METAL-RICH ASTEROID》《補給物資の投下 / SUPPLY DROP》は建材もチタンも使えるなら《寄付》《融資》を押しのける場合もあります。

《一風変わったスポンサー / ECCENTRIC SPONSOR》は状況が揃えば《寄付》の上位互換にもなる強力なプレリュードなのですが、初手にコストが重くて1ラウンド目から出したいプロジェクトカードがある確率は低く、意外と使えません。(個人的には1回しか使ったことないです)

https://ssimeonoff.github.io/ の START HAND SETUP で

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 filterにチェックを入れると、選んだエキスパンションの初手をシミュレートすることが出来るので、試してみるのもいいかもしれません。

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仮にこの状況で《巨大氷小惑星 / GIANT ICE ASTEROID》引いてたとしても、《超巨大小惑星 / HUGE ASTEROID》を選択しそうですし。

 

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個人的にはできれば使いたくないプレリュード。

植物産出は序盤の拡大再生産にほとんど寄与しない上に、「隕石落とすついでに焼かれる」状況がままあるので、あまり役に立ちません。《ドーム農法 / DOME FARMING》はMC産出+2があるので、まだ選ばれる可能性はあります。

発熱産出は隕石の影響こそ無いものの、序盤の拡大再生産にほとんど寄与しないという点では同じです。もちろん【ヘリオン / helion】なら別ですが。

建材産出は序盤に出したい建物カードがあるなら優先度は上がりますが、拡張の建物カードは9/105しかなく、基本セットから比べると建材の価値はかなり低下しています。

《生態系のエキスパート / ECOLOGY EXPERTS》はユニークな効果を持ちますが、他人の植物産出を減らしたとしても《魚類 / FISH》などのVPカードは拡大再生産に繋がらないため、多人数戦でなければ微妙でしょう。MC産出が増える《家畜 / LIVESTOCK》《海藻畑 / KELP FARMING》等なら出す価値はあるかもしれません。

TR上昇カードはMC産出が増えるようなものなので、この中ではマシな部類に入ります。理論上は人数が多いと終了ラウンドが早まり、得点がデフレ化するため価値は上がるはずです。

 

c)  プロジェクトカード評価

7枚しかないので全部解説します。

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《軌道ホテル / SPACE HOTELS》は効果こそ強力ですが、地球タグを持つカードは企業5枚、プレリュートに3枚、非イベントカードが25枚で、そのうち地球タグの条件を持つカードが5枚あるため、金星タグ2つが条件の《金星総督》と同じくらいにハードルが高いにも関わらず、同じく黒字化に4ラウンド掛かるので使い勝手は悪いです。コストの下がりやすい宇宙タグを持っているので、黒字化が短くなる可能性が高いのは救い。

《プリンティング・ハウス / HOUSE PRINTING》はレート通りの地味カード。産出力と得点を同時に稼ぐTR上昇カードにも同じことが言えますが、序盤にありがちな産出力がボトルネック (bottleneck スムーズに進行しない原因) の場合は必要とされず、終盤ありがちな手札がボトルネックの場合はキープされる事が多いでしょう。建材フラッドな状況では1VPカードになります。

 《SF記念碑 / SF MEMORIAL》はレートより2MC高いものの、タグを考慮しなければ《ラグランジュ観測所 / LAGRANGE OBSERVATORY》より2MC安く、やはり手札がボトルネックの場合には使われます。

《火星探査 / MARTIAN SURVEY》はVP付きのドロー強化なので、序盤には打ちづらく中盤以降に出したいカードなのですが、最大条件がそれをさせにくくしています。酸素濃度は序盤から上がりづらいため出せるタイミングは比較的ある方ですが、【地球政府のテラフォーミング / World Government terraforming】や酸素濃度を上げるアクションカード次第では打てるタイミングが無い場合もあります。

《溶岩洞開拓施設 / LAVA TUBE SETTLEMENT》はこれといった特徴がないのが特徴で、ヘラスボードなら条件のない数少ない都市カードとしてそれなりに使えますが、それ以外だと後半該当場所が埋まっている事が多く、概ね《開放都市 / OPEN CITY》の下位互換でしょう。

 《低温菌》は中盤以降に出す事が多い植物タグカードのみ効果を使用できるため、序盤の拡大再生産にはあまり寄与しません。ただ、3ラウンド目で既に元が取れる抜群のコストパフォーマンスに加え、【分散投資家 / DIVERSIFIER】【戦術家 / TACTITIAN】を取るにもうってつけと、一見地味ながらも中々の強カードです。最大の欠点は使用条件の厳しさで、2ラウンド目には既に出せない状況もあり得ます。

《共同研究》は単独では何もしない「置物」ですが、序盤の称号なら【建設師 / BUILDER】【分散投資家】【外縁入植者 / RIM SETTLER】【生態学者 / ECOLOGIST】の4つに有効と、どのマップでも効果があります。また、タグ条件のあるカードは35枚もあり、そのほとんどが強力カード。受けがかなり広くなります。基本的には「初手に嬉しいカード」です。

 

3) コロニーズ

a) 概要

プロジェクトカード49枚、企業カード5枚、コロニーカード11枚からなる拡張です。

最大の特徴はもちろん【コロニー / COLONIE】の存在です。

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詳しいルールは他のサイトを参照してもらうとして (例えばココ) 、コロニー建設、コロニーとの交易をいかに活用するかが勝利の鍵となります。交易の効果が強力で、かつ交易コストとして 9MC / 3電力 / 3チタン のうちいずれかを消費するというルールにより、電力産出が重要になりました。

また、交易が各星へ1ラウンドに1回しかできないため、手番順がかなり重要となります。

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『コロニー』がメインのギミックだけあって、コロニーを設置するプロジェクトカード8枚など、コロニー関連のプロジェクトカードが19枚、企業が2枚あります。

また、条件のあるカードが18/49枚で比較的多いのと、やたらと強いプロジェクトカードがあるのも特徴です。

 

b) コロニー評価
空論 テラフォーミング・マーズ(2) でも書きましたが、プロジェクトカード等のコストは概ね変換レートに沿った形になっています。

タイル配置=標準プロジェクト=4MC

1VP=クレジット産出+1=5MC

発熱産出+1=6MC

電力産出+1=7MC

建材産出+1=8MC

チタン産出+1=1TR(1VP+クレジット産出+1)=植物産出+1=10MC

※カードキープ代3MC含む

Subject: A Quantified Guide to TM Strategy

(ちなみに『テラフォーミングマーズ解体新書』では植物産出+1 = 12MCと計算していて、感覚的にはそちらの方が正しいように思います)

毎ラウンド 9MC / 3電力 / 3チタン を生産するために必要なMCは、レート通りに生産できたと仮定するならば以下のようになります。

MC+9 = 9*5 = 45MC

電力+3 = 3*7 = 21MC

チタン+3 = 3*10 = 30MC

このように交易コスト分を生産するのに最も安価な資源が電力なので、『コロニーズ』では電力産出+3にすることが重要となりました。もっとも、《タイタン浮遊発着場 / TITAN FLOATING LAUNCH-PAD》や《大気採取施設 / ATMO COLLECTORS》で交易コストを支払う手もありますし、交易コストを下げる《冷凍催眠 / CRYO SLEEP》《外縁貨物便 / RIM FREIGHTERS》があれば電力産出+2でも(両方あれば+1でも)良いですし、《空中ドック / SKY DOCKS》《宇宙港 / SPACE PORT》《宇宙港コロニー / SPACE PORT COLONY》で交易船が増えた時など、さらに電力産出を上げた方が良い場合もあります。

ただし、標準プロジェクトの《発電所の設置/ Power plant》を33MC支払って3回行った場合、最も安価な交易コストというメリットを台無しにしてしまいます。せっかく選択肢があるのですから、MCやチタンで支払う事も考慮に入れましょう。

 

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コロニーはこの3枚が3強。

標準プロジェクトからコロニーを建設する場合には17MC必要ですが、【月 / LUNA】は建設ボーナスとしてMC産出+2を得ます。レート的には10MCの効果でしかありません。

ただし、コロニーを建設していた場合、【月】との交易が行われると2MCのボーナスが貰えます。毎ラウンド交易が行われた場合 (実際にほぼ行われます) 、MC産出+4を得たのに等しくなります。レート的には20MCの効果で、この段階で既に優秀です。

【月】にコロニーが3箇所建設されていた場合 (実際にはほぼ建設されます) 、基本的には交易すると10MC+自分のコロニー1箇所につき2MCを得ます。9MCや3チタンを使ったならばあまりメリットはありませんが、電力3で《軌道エレベーター / SPACE ELEVATOR》と《電磁カタパルト / ELECTRO CATAPULT》を足したMCが入ることになります。

これらの効果をプロジェクトカードなしで出来るのが最大の強みです。強力であるが故に4人戦で【月】が出た場合、4番手はかなり苦しい戦いを強いられます。【トリトン / TRITON】も同時に出ていなければ、ほぼ勝ち目は無いと言っても過言ではありません。(※追記 言い過ぎでした)

 

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理論上は1ラウンド目にコロニー建設+《研究コロニー / RESEARCH COLONY》か《宇宙港コロニー》で2箇所抑えられる可能性はありますが、今の所見たことはありません (2ラウンド目ならあります) 。これらの理由で、個人的に『コロニーズ』は3人専用ゲームだと考えています。4人よりは2人の方がマシかもしれません。

トリトン】も【月】に匹敵する強さをもつコロニーです。建設時に3チタンを得るので、差し引きのコストは実質8MC。交易されるとチタン1が降ってきて、《チタン鉱山 / TITANIUM MINE》がキープ代込みで10MCなので、それ以上の効果をプロジェクトカード無しでプレイ出来る事になります。チタンを得る分【月】より汎用性は落ちますが、《最先端合金 / ADVANCED ALLOYS》を出している場合など、【月】以上の強さを発揮することもあります。

冥王星 / PLUTO】は建設時の2ドローはレート的に6MCの効果しかなく、交易時のかき回し (Rummage 1枚引いて1枚捨てること。MtG用語) 効果も手札が増える訳でもなく、生産力が上がるわけでも無いので一見地味です。

冥王星】が本領発揮するのは中盤以降にコロニーが3つ建設された時で、3電力消費で3ドローと、《開発センター / Development Center》を3回起動したのに等しくなります。一度でも交易すれば大抵使わないカードが混じってくるので、かき回し効果はより効果的になるでしょう。

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特にコスト減少カードを複数出していると【冥王星】の影響でプレイ枚数が飛躍的に伸びます。(画像は10ラウンド終了した際のプレイ済カード)

 

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状況次第で使えるのがこれらのコロニー。

【ケレス / CERES】はレート的にはコロニー建設で建材産出+1、交易で2建材と【月】さえも上回るのですが、建物タグの割合が基本セットの67/208 (32.2%) から拡張コミコミで76/313 (24.2%) と大幅に低下し、さらに地上戦の重要度が下がったため13枚ある建物 / 都市 カードも弱体化と、 建材がチタン以上に汎用性のない資源になったため、思ったほど強さは発揮されません。汎用性が下がったが故にコロニー建設が進まず、交易の効率が下がるのも痛手。

とは言え建物タグカードが豊富にあれば有用ですし、資源が溜まった段階で交易すれば十分利益は出ます。少なくとも全く無視されるコロニーではありません。

 

ミランダ / MIRANDA】は1VPの動物を持っているプレイヤーが何人いるかで強さが変わります。序盤に建設されることは稀。中盤に2箇所埋まることが多いので、《交易大使 / TRADE ENVOYS》《交易コロニー / TRADING COLONY》で毎ラウンド動物2匹取れる体制を作るのが理想です(大抵他のプレイヤーにカットされますが) 。1ドローの交易ボーナスは、かき回し効果とは違って手札が少ない場合でも有効なので、動物の受け皿がなくてもコロニー建設することはあります。

【タイタン】は浮遊体、【エンケラドゥス】は微生物の受け皿があればかなり有効です。1~2箇所のコロニー建設が多いので、毎ラウンドの交易はあまり効率的ではなく、どちらかと言えば強力なコロニーと交易できない時の保険として使われます。こちらも《交易大使》《交易コロニー》の補助が欲しいところ。

 

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ほぼ空気なのがこの4枚。

【ガニメデ / GANYMEDE】は建設時に植物産出+1、交易時に1植物。レート的には植物産出+1 = 10MCなので、仮に毎ラウンド交易されれば20MC相当。 (『テラフォーミングマーズ解体新書』のレートだと24MC) 

【イオ / IO】は建設時に発熱産出+1、交易時に2発熱。レート的には発熱産出+1 = 6MCなので、仮に毎ラウンド交易されれば18MC相当。どちらも悪くはないのですが...

実際にはコロニー建設される事はほとんどありません。

プレリュード評価でも書きましたが、植物産出も発熱産出も序盤の拡大再生産にほとんど寄与しないため、序盤にコロニー建設はほぼされません。かと言って中盤以降になると、コロニー建設の搦め手で酸素濃度や気温を上げるよりは、標準プロジェクトで上げた方が手っ取り早いため、産出目的でコロニー建設されることはあまりありません。

他のコロニーが交易済の状態で、8発熱溜まっていた時なら「1TR入るならアリか」といった風に、仕方なく交易される場合が多いでしょう。

カリスト / CALLISTO】は「1ラウンド後に1TR入るならアリか」と、むしろ【イオ】のほぼ下位互換。そもそも交易する為に電力を必要としてるのに、交易で電力を得てどうすんねんという矛盾が(苦笑)

交易船が3艘あるものの電力産出+2しかない状況で【カリスト】にコロニー建設&毎ラウンド交易した事が1回だけありましたが、今後交易船を増やすカードが新たに出ない限り、個人的には【カリスト】へのコロニー建設は最初で最後だと思われます。

さらに空気なのが【エウロパ / EUROPA】で、植物産出+1になっても見向きもされない場合すらあります。建設ボーナスが標準プロジェクトの《帯水層の開放 / Aquifer》より1MC安いもののレート的には3MC割高だったり、交易ボーナスが9MC払って電力産出+1だと《発電所の設置/ Power plant》より2MC安いもののレート的には2MC割高で、さらにはコロニーボーナスも【月】の半分の1MCしかありません。

結果的にMCフラッドで「標準プロジェクトやるよりはマシ」な状況にならないと使われない性能になっています。レート的には植物産出+1なら9MC支払っても割安ですし、理論上は【万能家 / SPECIALIST】を取るのに植物産出だけが足りない状況なら、さらにお得でしょう。

 

c) プロジェクトカード評価

概要でも書きましたが、『コロニーズ』のカードは妙に強いです。

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割とぶっ壊れてる (バランスを壊すくらい強力な) カード群。

例えば《地球エレベーター / EARTH ELEVATOR》はVP固定になった《イオ採掘産業 / IO MINING INDUSTRIES》と言えますし、《生態系の研究 / ECOLOGY RESEARCH》は唯一のタグ4カードな上に効果も強く、《量子通信 / QUANTUM COMMUNICATIONS》《ガリレオ中継ステーション / GALILEAN WAYSTATION》は基本セットの《飛空船 / ZEPPELINS》並かそれ以上にMC産出を増やしてくれます。コストを下げる《空中ドック》《ワープ航法 / WARP DRIVE》は効果だけでも強力な上に何故2点も付いてるのか意味不明なレベルです。それだけタグ条件が厳しいのですけども。

 《スピンオフ部門 / SPIN-OFF DEPARTMENT》は即時効果だけでも4MC重い《スポンサー》ですし、レート的には1ドロー = 3MC なので、2枚引ければ元は取れます。何気に建物タグなのも悪くないです。(宇宙タグならもっと凶悪になってたでしょう)

《月よりの輸出 / LUNAR EXPORTS》は《移民シャトル / IMMIGRATION SHUTTLES》と違ってVPが付かない代わりに12MCも割安。後半引いた場合は旨味がありませんが、植物産出で得点に変換できる場合もあるでしょう。

 

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コロニー建設できるプロジェクトカードはどれも強力。そもそも標準プロジェクトからコロニー建設するアクションが強力で、それより弱ければこれらのプロジェクトカードは使われないのですから、ある意味当然の結果でしょう。

《氷床コロニー / ICE MOON COLONY》は若干余計なものが付いてる感はあるものの、標準プロジェクトのコストに9MC (キープ代含む) 足せば海洋配置できるなら悪くはないです。

特に強力なのが《交易港コロニー》で、「コロニーが増える ≒ 交易したい場所が増える」となるため、交易船が増える効果は無駄になりません。その上《移民シャトル / MMIGRATION SHUTTLES》のようなVPが付き、大抵は3~5点入ります。条件も実質最初のアクションでは使えない、くらいの緩さです。

全てが宇宙タグ付きというのもミソ。チタンを消費できますし、コストも下がりやすいです。

 

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49枚中7枚が木星タグ、その全てが浮遊体カードなのも特徴です。その中でも《木星ランタン / JOVIAN LANTERNS》《大赤斑の探査 / RED SPOT OBSERVATORY》《タイタン浮遊発着場》は、浮遊体カード特有の立ち上がりの遅さを自己解決しています。《木星浮遊ステーション / JUPITER FLOATING STATION》は序盤で出すには厳しい条件に加えて立ち上がりも遅く、産出カードとしては弱い部類に入りますが、他の木星カードに浮遊体を載せられる柔軟性はあります。最大条件がないローコストな木星カードというだけで十分有用です。

 

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その他、解説が必要な気がするカードたち。

《徴集制 / CONSCRIPTION》は「一時的に資産を増やすカード」の例に漏れず、序盤で使うとかなり強力です。特に手札が溢れ、産出力がボトルネックになっている場合には重宝します。理論上は拡大再生産モデルを使うと、10R決着のゲームで2ラウンド目に-1VPの代わりに8MCを得た場合、最終的に+3VP (差し引き+2VP) の効果を得られる計算にはなります。逆に最終ラウンドで「このカード出せれば後3点伸びたのに」というような状況に、1点目減りするのを我慢して出す方法が一番使いやすいのは確かです。

《分子プリンティング / MOLECULAR PRINTING》も概ね「一時的に資産を増やすカード」として使われますが、序盤に出しても資産はさして増えないため、基本的には最終ラウンドに出すカードです。ただし、少しでもMCが増えて、それが拡大再生産へと繋げられる場合はその限りではありませんし、条件のない科学タグとして出す場合もあります。

《肥沃な前哨基地 / PRODUCTIVE OUTPOST》も「一時的に資産を増やすカード」ですが、効果を考えれば後半になることが多いですし、キープ代込みだと2箇所にコロニー建設していないと元は取りにくいでしょう。ちなみに同じ惑星に2箇所コロニーを建設していた場合、2箇所分のコロニーボーナスが貰えます。

《コミュニティー・サービス / COMMUNITY SERVICES》は単独だとキープ代込みで16MC、MC産出+1と1VPではレート的に10MCなので、かなり割高です。数は少ないですがタグ無しカードがもう1枚あれば若干高い程度、3枚ならレート的には元が取れます。

 《浮遊体テクノロジー / FLOATER TECHNOLOGY》は序盤に出して産出力を高める可能性がある数少ない科学タグのカードですが、効果自体は地味。プレイ条件のない科学タグカードとして使う事の方が多い気がします。

 《難民キャンプ / REFUGEE CAMPS》は毛嫌いされがちですが、最終ラウンドだけ使うならキープ代込みで1VPに13MCと効率悪いものの、計算上掛かるコストは2VP=14MC (MC産出が下がる効果を含む) 、3VP=16MC、4VP=19MC、5VP=23MC、6VP=28MC、7VP=35MC、8VP=43MCとなり、4~7ラウンド起動ならレート上は元が取れますし、少なくともチタンフラッドな状況でなければ《警備艦隊 / SECURITY FLEET》よりコストパフォーマンスは高いです。基本的には拡大再生産から得点行動へと移行しがちな残り4~5ラウンドの時を見計らって出すカードで、標準プロジェクトを使うようなMCフラッド状態なら使えます。

 

空論 テラフォーミング・マーズ(3)

現時点での『テラフォーミング・マーズ / Terraforming Mars』の見解を纏めておきます。

今回はボードの特徴について。

企業評価から先に書きたいのはやまやまなんですが、どの拡張を導入するかでかなり評価が上下するので、その辺りを押さえておかないと書きにくいなと。

テラフォーミング・マーズ拡張 ヘラス&エリシウム 完全日本語版

テラフォーミング・マーズ拡張 ヘラス&エリシウム 完全日本語版

 

拡張に関しては週2回程度を半年やってるんで概ね掴んでいるとは思います。『ヴィーナス・ネクスト / VENUS NEXT』『プレリュード / PRELUDE』『コロニーズ / COLONIES』に関連するものは触れますが、プロモーションカードや『動乱 / TURMOIL』に関してはほぼ触れません。何回か出てくる「拡張コミコミ」という表現は、「基本セット+ヴィーナス・ネクスト+プレリュード+コロニーズ」でプレイした場合の事を指しています。

ちなみに私は「盤面・称号・TR軽視のプロジェクトカード重視派」なので、そういった視点から書かれていることを念頭に置いて下さい。戦いはプレイ済カードの厚さだよ兄貴。

また、基本的には非ドラフト前提で書いています。

 

参考文献・サイト・スレッド

テラフォーミングマーズ解体新書

このブログ見てる暇あったらこの本買って読んだ方が良い、というレベルでお勧めの本です。明らかにBGGを参考にしているのに一切触れられてなかったり、「初手にあると嬉しいカード」というどっかで聞いたことのある表現だったりが若干モヤっとはします(苦笑)

ただ、現状入手困難なんですよねー。もっと増刷して欲しい。

Board Game: Terraforming Mars (Board Game Geek)

https://ssimeonoff.github.io/cards-list

 

空論 テラフォーミング・マーズ(4)

『ヴィーナス・ネクスト』『プレリュード』『コロニーズ』について書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(2)

基本セット段階での企業評価と、変換レートについて書いています。

空論 テラフォーミング・マーズ(1)

企業評価(所感)と、プレイ人数による影響について書いています。

 

目次

1) 基本ボード

2) ヘラスボード

3) エリジウムボード

 

1) 基本ボード

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a) 概要

【称号 / MILESTONES】のうち【総督 / MAYOR】【緑化匠 / GARDENER】、【褒章 / Awards】のうち【開拓王 / Landlord】が地上戦 (都市と緑地で盤面点を稼ぐ戦法) を強力に後押しをするボードです。海洋予定地が直線状に並んでいるため、比較的海洋配置のメリットが下がる  (海洋配置で4MC獲得するのは稀、6MC獲得はできません)  反面、それ以外のタイルが海洋隣接ボーナスを得られやすくなっています。特に《首都 / CAPITAL》は3点ボーナスを4箇所で取得可能なボードでもあります。

 

b) 称号 / MILESTONES

【造星者 / TERRAFORMER】 TR35以上

キックスターター版『動乱 / TURMOIL』に【造星者 / TERRAFORMER】 TR26以上 というタイルが付属するくらいに要求値が高く (どうも仕様が変更される模様) 、現状ではほぼ無視される称号です。3人戦では稀に取得される事がありますが、少なくとも最初から狙いに行く称号ではないでしょう。

一応【国連火星動議 / UNMI】が最有力なものの、現状は【造星者】のハードルが高いことが、この企業を最弱たらしめている原因の1つとなっています。仕様変更されれば最も取得率が高くなると思われますが、それでも【UNMI】はまだ弱い気はします。

 

【総督 / MAYOR】 都市タイル3枚以上

【タルシス共和国 / THARSIS REPUBLIC】が有利な称号で、特に基本セットのみだと圧倒的です。ただ、火星以外の都市タイルもカウントしますし、『プレリュード』入りだと《最初の火星人 / EARLY SETTLEMENT》《自給自足型開拓地 / SELF-SUFFICIENT SETTLEMENT》が都市を配置できるため、多少その優位は下がります。他にも【クレディコー / Credicor】が比較的有利です。

 

【緑化匠 / GARDENER】 緑地タイル3枚以上

一見【エコライン / ecoline】が有利な称号に思えますが、植物産出だけで3枚配置するとなると意外に遅くなるため、標準プロジェクトを絡めた【タルシス】や【クレディコー】に分があります。

 

【建設師 / BUILDER】 建物タグ8つ以上

カードを適当にプレイしているだけで揃う場合もあり、ほぼ取得される称号です。拡張が増えれば増えるほど建物タグの比率が下がるため、取得されない事も稀にあります。

タグが2つある【採掘ギルド / MINING GUILD】が一見最有力ですが、タグ1つでも建材20を持つ【惑星間シネマティクス / INTERPLANETARY CINEMATICS】の方が有利と見ます。建物タグのコストが下がる【城星マーズ / Cheung Shing MARS】、産出カードを連打する【マニュテク / MANUTECH】などこの称号を狙いたい企業は多く、割と競り合いになります。

 

【創案主 / PLANNER】 手札16枚以上

テラフォーミング・マーズ』は資源 (resourcies) を使って生産力 (production) を伸ばしてより多くの資源を獲得し、それを使ってさらに生産力を伸ばす...いわゆる拡大再生産 (extended reproduction) のゲームです。「手札にキープする枚数が多い=資源を余らせて生産力を伸ばせずにいる」ことになるので、基本的には狙いに行かない方が良い称号です。

基本セットのみでは【造星者】より頻度が低い称号ですが【インヴェントリックス / INVENTRIX】【明けの明星 / MORNING STAR INC.】を使った上にプレリュードでカードを何枚か引く、といった状況では狙うのも悪くないですし、ドロー強化カードが多かったり、【冥王星 / PLUTO】と盛んに交易できたなら狙いに行く価値がある場合もあります。

少なくとも多人数戦では残った手札を捌ききれる可能性が低いので、少人数向きの称号だとは言えます。

 

c) 褒章 / Awards

【開拓王 / Landlord】 地図上のタイル枚数

概ね緑地の枚数が決定打になるため、【エコライン】が最有力になります。他にも地上戦に分のある【タルシス】【クレディコー】が比較的有利でしょう。【マニュテク】は植物産出カードさえ引けば、意外と緑地が伸びます。この4企業が他のマップでも地上戦を戦い易いです。

《ガニメデ・コロニー / GANYMEDE COLONY》《フォボス宇宙港 / PHOBOS SPACE HAVEN》や、金星の都市もカウントするのを忘れがち。

 

【銀行王 / Banker】 MC産出量

基本セットでは勝手にMC産出が伸びる【タルシス】が有力ですが、MC産出が一気に10近く伸びる事がある《飛行船 / ZEPPELINS》《税関ステーション / TOLL STATION》、『ヴィーナス・ネクスト / Venus Next』の《回転都市(ジャイロポリス) / GYROPOLIS》等で一発逆転がある褒章です。

『コロニーズ』入りでは【ポセイドン / POSEIDON】【アリドール / ARIDOR】が有力となりますが、《飛行船》はともかく《税関ステーション》はさらに凶悪化しますし、《ガリレオ中継ステーション / GALILEAN WAYSTATION》《量子通信 / QUANTUM COMMUNICATIONS》もあるのでリスクはむしろ増加します。

 

【科学王 / Scientist】 科学タグの数

基本セットでは科学タグのプロジェクトカード33枚中、イベントカードが3枚、科学タグ3枚以上のカードが5枚、その他条件のあるカード6枚と、条件が無い上に【科学王】にカウントできるカードが19枚しかないので意外と少なくても取れる称号です。期待値的には4枚で十分取れるのですが、競り合いになると「科学タグ3以上」といったカードもプレイ可能圏内に入るため、5~6枚は必要でしょう。基本ボードの中では最も取得率が高い褒章ですし、タグ2つで2位タイになることもあるので、1つもない場合でも一応関心は持ちましょう。

拡張入りだとプレイするカード枚数が劇的に増えるため、コスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。ドロー強化やコスト減少カードに科学タグが付いていたり、タグ条件になっている場合が多いため、他の称号に比べて前者2つがより重要となります。

 

【温熱王 / Thermalist】 発熱の残り資源量

基本的には発熱で気温を上げていたプレイヤーが取ることになると思います。余熱 (資源として価値が無くなった発熱) を再利用できれば効率が良いですが、競り合われると余熱の産出を増やすことになったり、余熱を温存するために標準プロジェクト《小惑星の誘引 / Asteroid》を使うハメになったりと、かなり効率が悪化します。とは言え他に有望な褒章がなければ選択せざるを得ないでしょう。

問題となるのは【ヘリオン / helion】の場合。企業効果が「余熱の再利用」で被っているため、構造的には【ヘリオン】と【温熱王】はディスシナジー (dis-synergy 単体で使った時より効率が悪くなる) となります。とは言え【ヘリオン】で他に狙いやすい褒章が無いので、目を瞑って取らざるを得ない場合が多いでしょう。端数を調整できれば理想ですが、その為には「1枚捨てて一旦手番終了」などで競った相手がハードパスするまで待つ、牛歩戦術に似たプレイングが有効となり得ます。

基本セットでは最終ラウンドより前の《省エネルギー対策 /ENERGY SAVING》が、『コロニーズ』では《衝突体群 / IMPACTOR SWARM》が一発逆転の可能性を秘めています。

 

【採掘王 / Miner】 建材とチタンの残り資源量

基本セットではチタン産出がそれほど増えず、建材の1.5倍の価値の資源を余らせるのは効率が悪いので、概ね建材産出量と残った建材で勝敗が決まります。後半建材フラッド (steel flood = 建材が余る状態) になりがちな【採掘ギルド】が早めに取る称号です。

ただ、「資源が余る ≒ 資源を活用できていない」となるため、単純に建材産出量が多いからと取りに行くのは考えもの。こちらも【温熱王】同様、競り合われると不毛になりがちです。

残り建材や産出力だけに目が行っていると《鉱物堆積層 / MINERAL DEPOSIT》《雇われ襲撃者 / HIRED RAIDERS》《サボタージュ / SABOTAGE》などでひっくり返される恐れはあります。なるべく少ない残り建材で褒章を穫れるに越したことはないため、やはり牛歩戦術に似たプレイングが有効となります。

拡張込みではかなりチタンの産出量が上がりますし、惑星【ケレス / CERES】【トリトン / TRITON】があると比較的コストを掛けずに建材フラッド / チタンフラッド になる場合があり、コストに見合った褒章となる場合はあります。

 

d) 基本セットのコンセプト

プレイには直接影響ないので、プレイの参考に読んでる人は読み飛ばしてもいいかも。

 

基本セットからは「ギミック (gimmick / 仕掛け) を活かす」意図が感じられます。

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例えば【タルシス】や【総督】は「都市を配置する」というギミックにさらなるメリットが与えられています。これによってプレイヤーはこのギミックを使うように誘導されますし、仮にこのギミックが弱かった場合でも【タルシス】なら使えるといったような保険にもなります。

この見方で企業やカード、称号 / 褒章をみると

緑地配置 : 【エコライン】【緑化匠】

パネル配置 : 【採掘ギルド】

高コストカード使用 & 地上戦 : 【クレディコー】

使用条件のあるカード : 【インヴェントリックス】

こういったギミックを活かそうとする意図が感じられるのではないでしょうか。

残念ながら「TRを上げる」ギミック自体は成功したものの、それを活かそうとした【造星者】【国連火星動議】はほぼスルーされ、発熱を活かそうとした【ヘリオン】【温熱王】はディスシナジー気味、電力は【トールゲート / THORGATE】だと力不足で、『コロニーズ』になってようやく活用方法を見いだせたと言えそうです。逆に木星タグは基本セット単体では割と成功しているものの、「木星タグ1つにつき1VP」のカードは拡張が増えるにつれバランスブレイカーになっていきます。

ギミック重視のためか、【分散投資家 / DIVERSIFIER】のようなセットコレクション要素は《高度な生態系 / ADVANCED ECOSYSTEMS》しかありません。

 

2) ヘラスボード

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a) 概要

個人的に『テラフォーミング・マーズ』の良い点の1つに番手の有利不利があまりない事が挙げられたと思うのですが、このマップは【南極 / SOUTH POLE】【極地探検家 / POLER EXPLORER】という1番手有利のギミックが2つあり、かつシナジー (synergy 単体で使った時より効率が良くなる) を形成しています。

仮に【南極】に配置し、追加の6MCを支払った海洋配置でチタン2を得たとすれば、レート的には1TR+2チタン=16MCなので、10MC得する計算にはなります。標準プロジェクトは4MC割高に計算されているので、標準プロジェクトで都市や緑地を置いてもまだ6MCの得になります。(あくまでレート的には、ですが)

 

序盤は南極付近が、中盤からは【耕作王 / Cultivator】狙いの上半分が競合しやすいです。発熱を拾えるのもこのマップの特徴ですが、大勢には影響しません。

また、《溶岩流 / LAVA FLOWS》は予定地が存在しないので、海洋予定地以外の火星上どこにでも置けますし、《ノクティス市 / NOCTIS CITY》《溶岩洞開拓施設 / LAVA TUBE SETTLEMENT》は通常の都市配置のルールに従います。

プレイしたカード枚数を参照する称号 / 褒章 が多いため、プロジェクトカード重視のプレイが最も恩恵を受けるマップです。

 

b) 称号 / MILESTONES

分散投資家 / DIVERSIFIER】 8種類以上のタグ

よっぽどの事がない限り獲得される称号です。

拡張コミコミだと、タグ全12種類のうち【分散投資家】にカウントされないイベントタグは52/313枚、タグの無いカードはプロジェクトカードに16枚、企業に5/29枚、プレリュードカードに11/35枚あるので、約77%のカードがカウントされることになります。

影響を与えるタグのうち、最も多いのが建物タグの76枚 (24.2%) 、次に宇宙タグの51枚(16.1% イベントカードを除く) 。最も少ないのがワイルドタグの2枚、次いで動物タグの15枚 (【アークライト / ARKLIGHT】含む) 、その他は20~30枚程度になっています。

どの企業でも狙えない事もないですが、初期MCが少なくタグが偏りやすい【採掘ギルド】【IC】【フォボログ / PHOBOLOG】や、TR重視なためイベントカード重視になりやすい【UNMI】、カードキープのコストが高い【ポリュペモス / POLYPHEMOS】では狙いにくい称号でしょう。

逆に狙いやすい企業は、タグは無いものの企業効果と方向性が同じ【アリドール】や、マイナーなタグを持つ【アークライト】【アフロディーテ / APHRODITE】、カードをキープしやすい初期MCの多い企業といった辺りになるものの、結局のところプロジェクトカードの引き次第なので、この称号目的に企業を選ぶというのは避けた方が良さそうです。

有効なプロジェクトカードとしては、ワイルドタグの《共同研究 / RESEARCH COORDINATION》と、複数タグかマイナータグを持ちつつ使用条件が緩いものが挙げられます。《前哨研究基地》《オリンパス会議 / OLYMPUS CONFERENCE》《太陽風力発電 / SOLAR WIND POWER》《重水素の輸出 / DEUTERIUM EXPORT》なら一気に3種類揃いますし、《愛玩動物 / PETS》は後半向きな《生態系の研究 / ECOLOGY RESEARCH》を除けば唯一前提条件なしで出せる動物タグです。《低温菌 / PSYCHROPHILES》は序盤に出したいカードな上にコストが安く、条件もあるので【戦術家 / TACTICIAN】にも一歩近づきます。

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そして《開拓民訓練キャンプ / COLONIZER TRAINING CAMP》は複数タグ、条件付き、木星タグ、ついでに【オートマ王 / Magnate】【土建王 / Constractor】と、ヘラスボードにおあつらえ向きのカードです。

また、重要なのがドロー強化カード。タグこそ増えないものの《業務提携 / BUSINESS CONTACTS》辺りは掘る枚数が多くて良い働きをします。

プレリュードカードのタグも有効ですが、【分散投資家】目的で《生態系のエキスパート / ECOLOGY EXPERTS》を選ぶのは考えもの。とは言え《研究ネットワーク / RESEARCH NETWORK》《イオ研究基地 / IO RESEARCH OUTPOST》《ガリレオ衛星採掘権 / GALILEAN MINING》はそもそも強力なプロジェクトカードですし、都市配置の2枚は【南極】も狙えるんで優先度は多少上がってるハズです。

 

【戦術家 / TACTITIAN】条件のあるカード5枚以上

最大条件のあるカードが序盤の戦術とマッチしますが、基本セットのみだと該当カードは11/208枚(そのうち都市2枚は序盤カードとは言い難いです)しかなく、各拡張にも1枚ずつしかありません。かと言って最小条件のあるカード、特にグローバルパラメーターが最小条件だと前半に出すのは厳しいですし、わざわざ【戦術家】目的で《生態系のエキスパート》を選ぶのは考えもの。概ねタグ条件のカードを2枚以上必要とします。そのためかヘラスボードの中では最も取得率が低いです。

タグ条件カード34枚中半数が複数の科学タグを条件とするため、【分散投資家】とはディスシナジー気味になります。

狙いやすい企業としてはグローバルパラメーターと科学タグの条件が緩和される【インヴェントリックス】が最有力。金星タグカード32枚中17枚が条件カードなので【明けの明星】がそれに続き、カードをキープしやすい初期MCの多い企業といった辺りになるものの、結局のところプロジェクトカードの引き次第なので、この称号目的に企業を選ぶというのは避けた方が良さそうです。狙いにくい企業は【分散投資家】とほぼ同じです。

ドロー強化が重要なのも【分散投資家】と同様。《開拓民訓練キャンプ》は他の称号との絡みもありやはり優秀。《金星総督 / VENUS GOVERNOR》のような拡大再生産を後押しするカードは序盤の戦術にもマッチしますし、《小惑星採掘組合 / ASTEROID MINING CONSORTIUM》なら産出力が上がりつつ木星タグと条件もついています。《設計された微細生命体 / DESIGNED MICROORGANISMS》は条件が付きつつ科学タグ条件を緩和できますし、《生命探査 / SEARCH FOR LIFE》もネタで出すようなカードじゃ無くなり、《自然保護区 / NATURAL PRESERVE》は条件が付きつつ科学タグ条件を緩和し、MC産出も上がり、【極地探検家】も狙えるので、さらに効果的になります。もちろんワイルドタグもかなり有効です。

 

【極地探検家 / POLER EXPLORER】 下2列にタイル3枚以上

タイルの種類を問わないため基本ボードの【総督】【緑化匠】より条件は緩く、【南極】がオイシイ上に下から2列目はチタン2箇所カード1箇所のボーナスがあるので、競争になることもしばしば。 (とは言え、個人的には1度しか取った事がありません)

拡張が入れば入るほど盤面の重要性が下がり、特殊タイルの確率も下がるため、競争率も下がりがちです。【南極】を取れたなら欲しい称号ですが、【エコライン】ならマップ上部で【耕作王 / Cultivator】を狙った方が良い結果が出る場合が多いように思えます。

 

【電送師 / ENERGIZER】 電力産出6以上

【トールゲート】にアドバンテージのある唯一の称号ですが、その差は微々たるものでしょう。

電力産出は電力産出を下げるカードと併用してナンボなので、この称号の為に電力産出を必死に上げるのは考えもの。レート的には電力産出+1 = 7MC 、1VP = 5MCなので、称号獲得のコストを含めて50MCで5VPではとても割に合いません。仮に《物理学総合研究所 / PHYSICS COMPLEX》があったとしても、キープ代込み65MCならレート的には4R起動して計13VPでようやくトントン。正直言って現実的ではありません。

もちろん抜け道はあって、《量子抽出器 / QUANTUM EXTRACTOR》《質量変換機 / MASS CONVERTER》があれば狙う価値はありますが、序盤で出すのは難しいため先に他の称号を取られる事が多く、概ねスルーされる称号です。

 

...というのは『コロニーズ』より前のお話。『コロニーズ』では3電力消費が交易船を飛ばすのに最も効率が良いので、電力産出+3にすることが有効な場面が多く、追加の交易船が取れれば電力産出+6にまで引き上げるメリットが出てくるため、【電送師】を無理なく取ることができます。真っ先に取得されることさえある称号になりました。

とは言え、電力カードを何枚も使って称号を取るのは考えもの。なるべく電力が+2以上上がるカードや、電力の上がるプレリュードが欲しいところです。少なくとも【トールゲート】を選ぶ理由にはなりません。

 

【外縁入植者 / RIM SETTLER】 木星タグ3以上

基本セットでは木星タグが12枚。『ヴィーナス・ネクスト』は2枚追加なのであまり比率は変わりませんが、『コロニーズ』で7枚、『プレリュード』ではワイルドタグ含めて4枚追加と、拡張を入れれば入れるほど取得しやすい称号です。理論上はプレリュードをプレイした段階で条件を満たすことすらあります。

同じタグを3枚集めるという観点からすれば一見【分散投資家】とディスシナジーですが、木星タグ自体がマイナーなため、基本的にはシナジーします。

当然ながら【サターンシステムズ / SATURN SYSTEMS】【ストームクラフト / STORMCRAFT INCORPORATED】が若干有利な称号ですが、結局のところプロジェクトカードの引き次第です。ドラフトだと木星タグを集めにくくなるので、そのメリットは相殺されるのかもしれません。

《開拓民訓練キャンプ》(以下略

『プレリュード』で木星タグを持つ《イオ研究基地》《ガリレオ衛星採掘権》は通常でも強いカードですし、特にワイルドタグの《研究ネットワーク》《共同研究》は【分散投資家】と強いシナジーがあり、【戦術家】のタグ条件カードの条件緩和にも一役買うため、より強力になります。

 

c) 褒章 / Awards

【耕作王 / Cultivator】 緑地タイル枚数

基本的には【極地探検家】とはディスシナジーで、マップ上半分で展開するプレイヤーが有利となります。

【エコライン】が最有力、他の地上戦が得意な企業も狙い目なのは言わずもがな。

 

【オートマ王 / Magnate】 ノーマルカードの枚数

拡張コミコミだと産出力を上げるアクティブガードが13/99(電力カード4枚)、イベントカードが5/53(うち発熱カード4枚)しかなく、ノーマルカードは128/165と圧倒的な割合なため【マニュテク】を使っていれば必然的にノーマルカード重視のプレイングになります。

ただし、方向性が一致してるからと言って必ずしも取れるとは限らず、結局のところコスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。ローコストのカードでもトリガーする【マニュテク】【ヴィトール / ViTOR】【テラクター】や、序盤にMC産出の上がりやすい【ポセイドン】【アリドール】は若干有利でしょう。

プレイしたカード枚数を参照するため、【宇宙王 / Space Baron】【土建王 / Contractor】のどちらか、もしくは両方も取れることもありますが、対象範囲の広さが故にカード枚数に差の付きやすい【オートマ王】が一番安定する確率が高いです。

 

【宇宙王 / Space Baron】 宇宙タグの数

【オートマ王】同様にコスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。カード枚数自体が他の褒章に比べて少なく、ローコストの宇宙タグカードがあまりないため、競り合いになる確率は高いです。その中でもチタン産出を増やしたり、宇宙タグを減少させるカードを複数枚出したプレイヤーが有利となります。【トリトン】が出ていればチタンフラッドになりがちで、その場合にはドロー強化で差が付きやすくなります。

約半数の宇宙カードが企業効果をトリガーする【ヴィトール】【クレディコー】や、空宙戦主体の【サターンシステムズ】【フォボログ】が若干有利です。

 

【偏心王 / Excentric】 カード上の資産数(《自己修復型ロボット / SELF-REPLICATING ROBOTS》上の資産はカウントしない)

1ラウンドに1つ乗せるアクションカードよりも、トリガーして載る方が増えやすいです。受け皿 (資源を載せるカード) として最も確実性が高いのは序盤の《愛玩動物》で、爆発力が高いのは《金星動物 / VENUSIAN ANIMALS》でしょうし、《生態ゾーン / ECOLOGICAL ZONE》《火星動物園 / MARTIAN ZOO》も悪くないです。

それ以上に浮遊体や微生物が数を稼ぎやすいものの、受け皿となるカードはあまり多くありません。企業自体が受け皿となる【セレスティック / CELESTIC】が基本的には有利な称号です。

惑星【エンケラドゥス】【タイタン】【ミランダ / MIRANDA】が出ているとこれらのカードを活用し易くなるため、競合することもままあります。一応《オリンポス会議 / OLYMPUS CONFERENCE》上の資源もカウントしますが、影響が出ることは稀でしょう。

 

【土建王 / Contractor】 建物タグの数

【オートマ王】同様にコスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。

タグ数自体は多いので競り合う確率は【オートマ王】と【宇宙王】の中間あたり。建設タグのカードは都市カードを含めても点数に絡むカードが少なめなので、惑星【ケレス】が出ていて建材フラッドでない限り、競り合うと点数にならないカードの応酬で不毛な争いなることもしばしば。

建材フラッドになりがちな【採掘ギルド】が結果的に取りやすい称号ですが、建物タグのコストが下がる【城星マーズ】や、建物タグは産出カードが多いため【マニュテク】も比較的狙いやすい称号です。

 

3) エリシウムボード

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a) 概要

真っ先に目につくのがオリンポス山の3ドロー。レート的には3ドロー = 9MC なので、南極の 16-6 =10MC と比べても遜色ありません。ただ、南極とは違って隣接して2箇所しか緑地を配置できないため(例外はあります)、都市を配置すると結果的に損をすることもしばしば。

逆に中央の植物3は地上戦を優位に戦える上に2つの称号を両睨みできるので、都市を置くならまずココになるでしょう。燃やされないのが前提ですけども。

称号は【専門家 / SPECIALIST】を除けば揃うのに時間が掛かりがちで、褒章は地上戦を挑むプレイヤーが先ず【絶景王 / Estate Dealer】を獲得する傾向にあります。

 

b) 称号 / MILESTONES

【万能家 / SPECIALIST】 全種類の産出量+1以上増加

MC産出はほぼ上がるでしょうし、電力産出も標準プロジェクトで可能です。発熱産出はできれば気温上昇のオマケとして取りたいところ。基本セットではチタンがネックで、拡張コミコミでは植物と建材がネックになりがちです。

最も適正のある企業はこの称号の為に作られたかのような【ロビンスン産業 / ROBINSON INDUSTRIES】で、プレリュードの《金属企業 / METALS COMPANY》《社会支援 / SOCIETY SUPPORT》は3種類の産出が上がるため重宝します。プロジェクトカードも2種類の産出を上げるカードが有効...と言いたい所ですが、《産業用バクテリア / INDUSTRIAL MICROBES》《月光収束システム / LUNAR BEAM》辺りがコスト的に現実的なラインでしょうか。

 

【専門家 / SPECIALIST】 いずれかの産出量+10以上

理論上は他の産出もあり得ますが、現実的にはMC産出+10以上とほぼ同じ。

プレリュードだけで達成される可能性すらあり、1~2ラウンドの獲得も珍しくありません。概ね最初に取得される称号でしょう。それが故に競争率が全称号中で最も高く、モラトリアム (moratorium 猶予期間) はほぼありません。狙う際には条件を達成した直後に獲得できるよう準備すべきでしょう。

基本的には初手次第ですが、惑星【月 / LUNA】がある場合には実質ハードルが下がるため、さらに競争が激化します。

基本セットなら序盤にMC産出が上がりやすい【タルシス】、拡張コミコミなら【ポセイドン】【アリドール】、スタートからMC産出のある【城星マーズ】【ポリュペモス】は若干有利です。

 

生態学者 / ECOLOGIST】 植物、微生物、動物タグ数4以上

序盤に出てくる動物タグカードは《愛玩動物》のみ (《火星動物園》はあり得ます)、ワイルドタグは2枚しかないので、概ね植物と微生物が対象となります。とは言え序盤に出せる植物・微生物カードならともかく、出したいカードは少ないため、獲得時期は遅れがち。

ハードルが高いので、該当タグを持つ【エコライン】【アフロディーテ】【ヴァイロン / VIRON】は企業戦術とも重なるため有利です。序盤で有効な微生物カードは《極寒菌 / EXTREME-COLD FUNGUS》《脱窒菌 / NITRITE REDUCING BACTERIA》《低温菌》《産業用バクテリア》や、科学タグのある《設計された微細生命体》《ウイルス エンハンサ / VIRAL ENHANCERS》といった辺り。植物タグだと《極地の藻類 / ARCTIC ALGAE》《ノクティス開墾 / NOCTIS FARMING》《保全指定渓谷 / PROTECTED VALLEY》は有効ですが、それ以外は称号を取る為だけのカードとなりがちです。

 

【大立者 / TYCOON】 緑と青のカードの合計15枚以上

条件自体は緩いものの早期獲得は難しいため、概ね3つ目の称号として中盤に獲得されます。多人数プレイだと他の称号を取られる事の方が多いでしょう。

コスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。最終的なカード枚数は多くなる傾向があるものの、エンジンの掛かりが遅い【マニュテク】【ヴィトール】よりは、初期MCが多い【テラクター】【クレディコー】やMC産出の上がりやすい【ポセイドン】【アリドール】が比較的有利でしょう。

 

【伝説 / LEGEND】 イベントカード5枚以上

構造上は条件カードが相反するため【大立者】とディスシナジー

一見【IC】が有利に見えますが、産出力を上げるイベントカードはTR上昇カードがほとんどで、《委員会買収 / BRIBED COMMITTEE》以外だと得点も付いてる分、序盤で打つには割高ですし、建物タグをキープするために少ないMCが削られるので、個人的にはむしろ獲りにくい企業だと考えます。建物タグが少なければイベントカードを使う余裕は出ますが、そうなると【IC】の最大の特長である初期建材20を活かしきれません。イベントカードの約半分が宇宙タグを持つため、まだ【フォボログ】の方が向いているとさえ思えます。

結局のところコスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちなので、方向性としては【大立者】と似ていて、有利な企業は概ね同じですし、多人数プレイだと取得されにくいのも同様。

とは言え多少は違いもあり、《鉱物堆積層 / MINERAL DEPOSIT》《投資ローン / INVESTMENT LOAN》といった一時的に資産を増やすカードや、《委員会買収》《洪水 / FLOODING》《契約労働者 / INDENTURED WORKERS》《徴集 / CONSCRIPTION》といったマイナス点の代わりにコストが安いカードはさらに効果的になりますし、本来なら有効な産出カードが無くなってから打ちたいドロー強化カードの優先順位は上がります。《惑星間植民船 / INTERPLANETARY COLONY SHIP》は元々引いたらすぐ打つカードですし、《雇われ襲撃者》《サボタージュ》はおろか、1枚くらいなら称号獲得のための空打ち (効果を発揮しないカードを出すこと)  も選択肢として入ってきます。

イベントカードでトリガーする《メディア グループ / MEDIA GROUP》《最適化された空力ブレーキ / OPTIMAL AEROBRAKING》は効果的。どちらかが初手にあり、トリガーを引くカードがあれば【IC】が最有力になるかもしれません。

 

c) 褒章 / Awards

【浪費王 / Celebrity】 20MC以上のカード枚数

カードを参照する褒章の例に漏れず、結局のところコスト減少カードとドロー強化カードと産出力をバランス良く出せているプレイヤーが優位に立ちがちです。ただ、コスト減少カードは低コストカードを連打した方が効率が高まるため、他の褒章よりは効果薄めです。企業効果とシンクロする【クレディコー】が最有力ですが、なまじ汎用性が高く標準プロジェクトからの地上戦でも戦えるため、意識しないと1枚も該当カードをプレイしていない、という事もあり得ます。

割合的には拡張コミコミだと木星タグが13/23と最も高く、宇宙タグが25/51とそれに次ぐ(重複は11枚)ため、空宙戦主体の企業が導かれやすいでしょう。企業的には【サターンシステムズ】【フォボログ】という事になるでしょう。

 

【産業王 / Indusrialist】 建材と電力の残り資源量

ストックできるのが建材だけな上、電力産出は電力産出を下げるカードと併用してナンボで、電力を消費するカードは《火星鉄道 / MARTIAN RAILS》《開発センター / DEVELOPMENT CENTER》以外あまり実用的でないため、《量子抽出器》《質量変換機》《省エネルギー対策 / ENERGY SAVING》を除けば概ね建材のストックがモノを言う褒章です。基本的には【採掘王】同様【採掘ギルド】が狙う称号でしょう。

 

...というのは『コロニーズ』より前のお話。『コロニーズ』では3電力消費が交易船を飛ばすのに最も効率が良いので電力産出が無い状況の方が少ないですし、効率の良い電力カードとして《コロナ抽出システム / CORONA EXTRACTOR》が増えたため、電力産出+10以上になることもあります。また、惑星【ケレス】が出ていると建材フラッドになり易く、この場合は産出力があまり伸びていないプレイヤーにも獲得の目があります。

 

【砂漠王 / Desert Settler】 下4列のタイル数

【絶景王】とは基本的にディスシナジーで、植物がほとんど拾えないため植物産出を伸ばして緑地を配置するよりは、金にモノを言わせた方が取得し易いかもしれません。理論上は【人工湖 / ARTIFICIAL LAKE】があれば両獲りも可能ですが、まだお目にかかった事はありません。

 

 【絶景王 / Estate Dealer】 海洋に隣接したタイル数

海洋隣接を含め配置ボーナスが多くなるため、序盤にタイルが該当地域に置かれやすいです。見込みが立ちやすいが故に早期に獲得され易く、競合も頻繁に起こります。どれだけタイルを置けるかに加えて、いかに他人に置かれないようにするかも重要となり、どこに海洋配置するかが決め手にもなり得ます。最もスキルが要求される盤面褒章と言えるでしょう。

【砂漠王】【絶景王】共に地上戦主体の企業が有利です。

 

【支援王 / Benefactor】 TR値

※ゲーム終了時、最初にこの称号の得点計算をします。

グローバルパラメーターを上げて早期決着を狙う【UNMI】が取らなければならない称号です。一発逆転の可能性を秘める《テラフォーミング・ガニメデ / TERRAFORMING GANYMEDE》は早期決着できれば恐れるに足りませんし、3つ目の褒章が獲得されないまま終わることもあります。早期決着と【支援王】を取れるTRが無ければどのみち【UNMI】に勝ち目はほぼありません。

それ以外では概ね植物産出や発熱産出を伸ばしているプレイヤーが有利となります。

理論上はTR上昇エンジンも有効ですが、単独では《帯水層くみ上げ / AQUIFER PUMPING》のような効率の悪いカードが多くてイマイチ。《極寒菌》等のコンボか、惑星【エンケラドゥス】【タイタン】を活用するなどの工夫があれば現実的になります。

『コロニーズ』入りだと最終ラウンドに電力産出が余るため、僅差だと《地場発生装置 / MAGNETIC FIELD GENERATORS》などでひっくり返されることも。

もちろん長期戦になれば《テラフォーミング・ガニメデ》が威力を発揮します。

@Meeple 190127

やったゲームは

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  1. 『センチュリー:スパイスロード / Century: Spice Road』
  2. 『すずめ雀 / Suzume-Jong』
  3. 『バスルートをつくろう 京都市交通局 市バス90周年記念版 / Let's Make a Bus Route; Kyoto City Bus 90th Anniversary Edition』
  4. 『クラッシュアイスゲーム / Crash Ice Game』
  5. ボツワナ / Botswana』
  6. 『老師敬服 / Master of Respect』
  7. 『レース・フォー・ザ・ギャラクシー: 嵐の予兆 / Race for the Galaxy: The Gathering Storm』
  8. 『カスタムヒーロー / Custom Hero』New!

この日は13:30頃にミープル着いたんだけど、14:00頃まで客が来ず。珍しい事もあるもんだ。

誰もいないのでイエサブ行ったり、最近ちょくちょく行ってる『ケーキ工房ケテル / Ketel』行ったり。ネット情報によると、昔銀座にあった銀座のお店が畳まれたときにその店のレシピを貰い受けたとかなんかで。どっちかと言うとイノダコーヒーで出してるケーキを作ってて、そのテイクアウト専門店と言った方が良さそう。

チーズケーキとかショートケーキとかはそーでもないかなぁ感はあるけど、ザッハトルテがヤバくてですね。タルトタタンもあるんで今度食べてみたい。

 

で、帰ってきたらキョウカさんが友達1人連れてきてて、1ゲーム終わった後に混ぜてもらう。

 

『センチュリー:スパイスロード / Century: Spice Road』

2-5 players, BGG best 3-4 players.

キョウカさん所見のお客さん(チアキさん)。

ボドゲ自体はやるの今日が初めてって話だったけど、キョウカさんの友達ならたぶん頭いいんだろうと若干ハードル高めなコレと、『クイビット / Quibbit!』『すずめ雀』の3つ出したらコレが選ばれる。

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赤への変換が無かったものの、赤2生産とったんでコレで何とかなるじゃろとひたすら回す。後で茶1生産も取ったっけか。

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高得点カードをバンバン取ったものの、途中で調子乗りすぎて茶8緑2黄2にしてしまうボーンヘッド。その後赤2取って茶2捨ててから左の19点を取るというね(苦笑)

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キョウカさんが85点くらいで2位。さすがに4枚じゃぁ6枚には勝てんわな。

 

『すずめ雀 / Suzume-Jong』

2-5 players.

同面子。途中からモリモさん参加。

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この日はやたらと中でのロンが多発。一番酷かったのはモリモさん親でキョウカさんが人和アがった時(苦笑) まぁこのゲーム人和ないけど。

 

『バスルートをつくろう 京都市交通局 市バス90周年記念版 / Let's Make a Bus Route; Kyoto City Bus 90th Anniversary Edition』

2-5 players.

同面子。

モリモさんがやってなさそうなのをいくつか出したらこれが選ばれる。

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今回ルートの引きが悪く、一度北上して西に向かい、南下からの東へルート取ったらモリモさんとルートが被りまくり。ボーナス一しか取れなかった上にピックアップも不調で3位。

やっぱこのゲーム面白いなぁ。

カードボーナス10点だけど、他のボーナスも1番なら10点あるから、今度はカードが微妙ならガン無視の作戦取るのもアリか。

 

『クラッシュアイスゲーム / Crash Ice Game』

2-4 players.

同面子。

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広げてみたら既にセットされていたんだけど、外周白/内周青で固められててどういうセットの仕方しとんねんと(苦笑)

速攻で青の選択肢が削られ、俺が青2出してあえなく死亡。やっぱ適当に配置するのがセオリーよ。さすがにそれで終わるのもアレだったんでもう一回。

 

ボツワナ / Botswana』

3-5 players, BGG best 4 players.

同面子。画像なし。

シンプルなゲームだから初プレイでも問題なくやれるなコレ。

やってて改めて思ったけど、ほんとクニツィアらしい嫌らしさ満載。BGGで74.6%が4人ベストにしてるけど、配りきりになる3人5人よりは、2枚抜く4人の方が明らかに面白い。

株ゲーなんで利益独占しようとするよりは、win-winの関係を2つ作った方が得点高くなりがちやね。

「盛り上がらなかったら途中で止めましょうか」とか言ったものの、結局規定の4Rプレイ。モリモさんが79点でトップ。チアキさん73点、俺67点。

 

『老師敬服 / Master of Respect』

2-5 players.

同面子。

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32点と過去最高点で勝ち。

 

まだ3人戦やってないけど、4人ベストっぽい。

3人だと敬服する対象が少なく、5人だと同じ技が被ると先に出した人が敬服され、後の人がされないという風に手番差が出やすくなる感じ。

HJ版の一番のウリは同人版の「1Rに弟子雇えなければ勝ち目無し」という条件が、「2Rまでに技1つ習得&弟子1人雇う」に緩和されたこと。このおかげで4~5番手の不利がかなり消えた。

さらに言うと、1Rに弟子雇うよりも技習得した方が良い場合が多いってのも不利が緩和された原因になってると思う。パンダのように鍛錬しなくても金1入るような弟子ならともかく、未鍛錬でメリット付いてない弟子雇っても2R目は生産力が強化されない。技習得ならほぼ確実に生産力上がるし、同じ技2枚あるから3人以上狙いが被りさえしなければカットされる事もない。特に【輪廻敬服拳】(金1敬服1)【闘志敬服拳】(酒1敬服1)なら敬服チップ消費せずに純粋に金1や酒1が入るんで、ガンガン敬服される。もちろん相手がトップっぽかったら自重する必要はあるだろうけど、他のプレイヤーが自重するかと言うと...

恐らく勝ち負けするには4Rまでにさらに技1+弟子1は必須。頑張れば3Rでもやれん事ないけど、それが必須かどうかはまだ謎。

まぁぶっちゃけ1Rに弟子と技両方取得できればそれがベストなんで、勝ち筋がそれしか無い、ってな事になる恐れはある。けどまだ成功した事ないなぁ。

 

『レース・フォー・ザ・ギャラクシー: 嵐の予兆 / Race for the Galaxy: The Gathering Storm』

1-5 players, BGG best 2 players.

モリモさんとのタイマン。

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たしか3戦2勝。画像は2戦目の謎の回り方。異性種族めったにプレイせんけど、回るとホンマ楽しいなw

 

『カスタムヒーロー / Custom Hero』

2-6 players, BGG best 4 players.

モリモさんイシカワさん。

先週イシカワさんに唆されて買ってみたものの、ギミックは面白いけどルール的には基本大富豪だし、同作者同メーカーで同じギミックを使った『ミスティックベール / Mystic Vale』の方がBGGの評価高いし、『ドミニオン / Dominion』のデッキ圧縮の代わりにカード強化をするって方がシステム的には納得がいくんで、正直どうかなー感。

こっちは折角カードを強化しても、次のラウンドになったら配り直すんで、他人の手にカスタムされたカードが渡るからあんまり強化しがいが無くね?

 

……なんて評論家ヅラでいたのが、遊んでみると評価一変。(円卓Pのパクリ)

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いやーコレ、ほんとバカゲーだわw

1~10までのカードを人数分(3人なら各3枚の計30枚)を配り切るんだけど、なぜか「14」とか「6が5枚」とかいうセリフが出てくる不思議。カスタムしても次のラウンドは他人の手札に入りうるのは確かだけど、最低でも3回は1抜けしないと勝てないんで、いざという時には使わざるを得ない。

個人的に大富豪系って「手札いかんではどうやっても勝てない / どうやっても勝てる」ってのがあまり好きじゃないんだけど、このゲームでは負けたら負けたなりのメリット(カスタムパーツを多く貰える)があるので、負けた方がゲームが楽しくなるという謎仕様であるが故にあまり苦にならない。

一番良いのはゲームが後半になればなるほどカードの効果が派手になっていくことろ。インフレマンセー

BGGで14票中10票が4人ベストになっていて、個人的にもそのくらいが一番ベストっぽい印象。3人でも十分楽しめるけど、前のカードと同じ数字を出すと次の人が強制パスになる効果が強すぎてほぼコレで決まっちゃうのが難点。

もう一つの難点として勝利条件が「10点以上持った状態でアガる」で、かつ「最下位になると10点以上持ってても強制的に9点にされる」から、結構収束性が悪い。5人ならまだ許容範囲内っぽいけど、6人だとかなり厳しそう。

ルールブックの説明がクドいのも何とかならんもんか。

 

とは言え、かなり楽しめる。同じ大富豪系の『トゥーアンリミテッド / Unlimited Fugo』よりも良い意味でも悪い意味でも大味。

一応勝ちはしたけど、正直勝ち負けどうでも良くなるわw

@たまやん会 190106

この日はたまやん宅でマジック・ザ・ギャザリング

過去のカードを適当に寄せ集めてドラフトするんですが、前日弟からキューブドラフトという名称があるという事を教わる。

このドラフトの魅力は、リンクの解説にもあるように

キューブドラフトの最大の魅力は、通常のドラフトとは全く異なるカード・プールを体験できることにある。すべてのカードが強力でピックに困るようなカード・プールや、色や稀少度が偏ったカード・プールなど、楽しみ方は自由である。多様なエキスパンションのカードが混ざる場合が多いため、普通にプレイしていては遭遇できないような変わったシナジーが見つかるといった面白さもある。

M;TG Wiki キューブドラフト 

 ここなんですよねぇ。特に2~3パック目でそれまで手を付けてなかった色の爆弾カードを引いた日には。これは普通のドラフトでも起こりうる事ですが、キューブドラフトならその爆弾っぷりが半端ないんで。

 

waanが15:00辺りから参加ということで、1戦目は5人アタックレフト

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のっけから《不実 / Treachery(UDS)》《天才のひらめき / Stroke of Genius(USG)》と、強力カードが目白押し。本来なら《不実 / Treachery(UDS)》を取るところだけど、あえて《なだれ乗り / Avalanche Riders(ULG)》で。

f:id:GRGR_BG:20190109094349j:plain2パック目の初手、《死体のダンス / Corpse Dance(TMP)》2枚に吹くw 他に《Demonic Tutor(3ED)》まであるし...

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3パック目初手。凶悪カード《命綱 / Lifeline(USG)》ゲット。

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そして謎の5色コンボデッキ爆誕

《命綱 / Lifeline(USG)》とクリーチャー1体がいれば、3体のエコークリーチャー《なだれ乗り / Avalanche Riders(ULG)》《レイディアントの竜騎兵 / Radiant's Dragoons(ULG)》《ゴブリンの司令官 / Goblin Marshal(USD)》が墓地を行ったり来たりしたり、《給食スリヴァー/Victual Sliver(STG)》《スパイクの飼育係 / Spike Feeder(STH)》で毎ラウンド4点回復したりするデッキに。

キーカードの《命綱 / Lifeline(USG)》を引っ張ってくるための2枚のチューター、割られた時のために《宝捜し / Treasure Hunter(EXO)》《郷愁的な夢 / Nostalgic Dreams(TOR)》、5色サポートに5色土地2枚に5色出せるクリーチャー2枚、さらには《砕土 / Harrow(TMP)》《隠遁ドルイド/Hermit Druid(STH)》と万全。

...とは言え、あまりにも線が細く場持ちの良いクリーチャーがあんまりいないのが問題デ。《変幻の杖 / Proteus Staff(MRD)》の為だけに青入れるくらいなら、フツーなら出せない大型のクリーチャーをピックすべきだったなぁというのも後の祭り。

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1ゲーム目は《命綱 / Lifeline(USG)》こそ出たものの、《給食スリヴァー/Victual Sliver(STG)》がtomの《屑嗅ぎ鼻 / Offalsnout(MOR)》に相打ちされた上に、《連合儀仗兵 / Coalition Honor Guard(APC)》がたまやんから「俺が出す予定の《時の精霊 / Time Elemental(4ED)》の邪魔になるから」という理由でとばっちりの《放逐 / Dismiss(TMP)》されたりしてクリーチャーが残らず撃沈。

2ゲーム目は《命綱 / Lifeline(USG)》《スパイクの飼育係 / Spike Feeder(STH)》のコンボが決まって1周する毎にライフ20点回復するものの決め手に欠け、waanが到着したことでお開きに。

うーん、やっぱ線が細かったか...

 

2戦目3戦目は皇帝戦レンジ2。

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1パック目。《Wheel of Fortune(3ED)》以外に何があるのかとw

ちなみにレンジ2なので、打っても敵側のうち1人は対象外。ただでさえ強力なカードだけどさらに極悪な仕様に。

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2パック目。コンボマニアとしては《ゴブリンの太守スクイー  /Squee, Goblin Nabob(MMQ)》を取りたい所だけど...やっぱカードパワーだと《賛美されし天使 / Exalted Angel(ONS)》《ブラストダーム / Blastoderm(NEM)》《とどろく雷鳴 / Rolling Thunder(TMP)》辺りになるんだよなぁ。

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3パック目。《変異種 / Morphling(USG)》もいいけど、黒メインになったんで《ファイレクシアの疫病王 / Phyrexian Plaguelord(ULG)》をピック。

 

結局Bwrで《ファイレクシアの疫病王 / Phyrexian Plaguelord(ULG)》《魏公 曹操 / Cao Cao, Lord of Wei(PTK)》《悲哀の化身 / Avatar of Woe(PCY)》《戦慄をなす者ヴィザラ  /Visara the Dreadful(ONS)》《双子エンジン / Gemini Engine(DST)》《賛美されし天使 / Exalted Angel(ONS)》《火炎舌のカヴー / Flametongue Kavu(PLS)》といった重いクリーチャーてんこ盛り、クリーチャー除去も《剣を鍬に / Swords to Plowshares(4ED)》《殺し / Snuff Out(MMQ)》と、上のクリーチャー以外で《生命を破滅させるもの / Bane of the Living(LEG)》《ネクラタル / Nekrataal(VIS)》《ギザギザ・バイスケリオン / Serrated Biskelion(WTH)》とさらにてんこ盛り。

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展開は遅いデッキだけど、皇帝ならそれでも除去さえ打ったら十分。1戦目は《コーの安息所 / Kor Haven(NEM)》でtomをサポートしつつ《棺の女王/Coffin Queen》で《ギザギザ・バイスケリオン / Serrated Biskelion(WTH)》《ファイレクシアの疫病王 / Phyrexian Plaguelord(ULG)》を使いまわし、2戦目は落としたものの、3戦目は《戦慄をなす者ヴィザラ  /Visara the Dreadful(ONS)》が睨みを効かせて終了。

ネタ的には《腐敗したゼンディコン / Corrupted Zendikon(WWK)》+《北の聖騎士  /Northern Paladin(4ED)》で土地破壊というのもあったんだけど、結局手札に温存して終わり。

やっぱ素直に強いクリーチャーとクリーチャー除去の方が強いな(苦笑)

 

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3戦目となると大抵残念(というかフツー)なカードが出てくるのはなぜなのか。

1パック目は割とがっかりなラインナップ。

《貪欲なるネズミ / Ravenous Rats(INV)》をピック。基本的に最初のピックはシングルシンボルか土地・アーティファクトを取るようにはしてる。もちろん爆弾カード引けば別だけど。

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2パック目も微妙。まぁ《恐怖 / Terror(3ED)》ありゃいいけどさ。

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3枚目。万能妨害手段《氷の干渉器 / Icy Manipulator(ICE)》で無問題。

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結局UBGのよく分からないデッキ爆誕

ネタ的にはドロー強化で《知識鱗のコアトル / Lorescale Coatl(ARB)》をデカくする、ってのはあるけども。《時のらせん / Time Spiral(USG)》で+1/+1カウンター7つとか夢ですよね!

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現実は1戦目きっぺーさんの土地を俺の《露天鉱床 / Strip Mine(4ED)》とwaanの《略奪 / Pillage(ICE)》が壊したら止まったので殴りきり、2・3戦目は逆にwaanに土地破壊2枚が向かって負けるという、結局土地事故で大勢が決するという割と残念な結果に。

やっぱ皇帝戦だとランデス強いなぁ。3人いれば誰かは事故気味になるし、それに追い打ちをかけたら大抵止まる。ゲーム的にはつまらなくなるのが問題なんだけど。

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この日最大の見せ場は、たまやん渾身の《精神ヘドロ / Mind Sludge(ZEN)》をtomがピッチで《誤った指図 / Misdirection(MMQ)》を打った時でしたね。《誤った指図 / Misdirection(MMQ)》自体はヴィンテージでメインに入ることがあるくらいに強いカードで、呪文に「プレイヤー1人を対象とする」「あなたは」「対象の対戦相手1人は」のどれが書かれてるか (要するに《誤った指図 / Misdirection(MMQ)》が効くか効かないか) でデッキに入る /入らない が決まる事さえあるほど。ただ、ハイランダー的な環境では中々効果的に打つ機会が無いカードなんですよねぇ。今回はほんと鮮やかに決まった。

 

最近ボードゲームをやりはじめて、改めてMtGの多人数戦をやると色々粗が見えてきちゃう。

アタックレフトなんて勝ちを目指そうとすると、どうしても長期戦向きなデッキになっちゃうし、皇帝戦でもボトルネック(特に土地事故)を集中的に攻めた方が勝つためには効率的で、そうなるとゲームの盛り上がりに欠ける。

 

それでもカードの効果が面白いからドラフトはやってて超楽しいんだけども。いっその事、土地2枚場に出した状態からスタートとかした方が良いのかしら?