機上の九龍

The kowloon on an aeroplane

ARENA使用デッキ Wx MageCraft

デッキ紹介は4回目になります。

今回は白メインの魔技デッキ『Wx MageCraft』。

白単に加え、タッチ青 / 黒 / 赤 / 緑 さらに白青黒(エスパー)と6種類あるので纏めて書きます。

 

ローテーション前の  Wx MageCraft , Main

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基本パーツはこの7種類。魔技持ちの《賢い光術師》《レオニンの光写し》をバックアップするインスタント / ソーサリーが3種類。

《導きの声》は履修を引っ張ってこれるため、実質1枚で2回ソーサリを唱えることができます。速度の早いデッキなため、9割がた《環境科学》を引っ張ってきます。

《自身の誇示》はその前に唱えた インスタント / ソーサリ の回数分呪文のコピーを生成するという、ストームに似た効果。

そして《果敢な一撃》はキャントリップ。

このように、なるべく魔技を誘発させるのを目的としたチョイスとなっています。

唯一例外は《払拭の光》で、シナジーと合わないのに目を瞑って入れざるを得ませんでした。気まぐれで入れた時に《長老ガーガロス》相手に使ってみて、「高タフネスのクリーチャーは他のカードでは対処できない」事に痛感したためです。

 

ローテーション前の  Wx MageCraft , Touch

これに加えて、基本的に各色から相性の良いクリーチャーを1種類、スペルを2種類足してデッキは完成です。簡単簡単。

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最終的に、どの色のデッキもクリーチャーは1種類4枚で固定されました。

赤には《リムロックの騎士》が入ってたのですが《突破》に置き換わりました。

黒は《セッジムーアの魔女》が入ってましたが、3マナと重い割に出てくるトークンは地上1/1で、《レオニンの光写し》がいて初めて役に立つことから最終的には抜けました。

スペルに関しては青はほぼ当初通り、赤はまず《突破》が入り、《胸躍る可能性》《火の予言》が出たり入ったり。緑は最終的に《蛇皮のヴェール》が抜けましたが、コレに関しては正直正しいかは分かりません。

最も難航したのが黒で、結果的にローテーション落ちの段階でも固定されずでした。構造的に除去スペルはメタによって特に変化しますから。

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白単だとこれらのカードが入りました。《群れの番人》は除去回避はおろか、マナを出した土地を手札に戻してまた出すことによって、実質0マナで魔技を誘発させたり、《自身の誇示》の誘発回数を増やしたり、クリーチャーが足りない場合には単に2マナ3/1で出してみたりと、割と器用な働きをしてくれたんですが。

他の2枚はカードパワーが足りない感ありました。

 

ローテーション後のMageCraft , Main

まずはベース部分から。

中央はローテーション落ちしなかったカード。左は落ちたカード、右が新規カードです。

画像では入れ忘れてますが、タッチでは《寓話の小道》が落ちたのが一番痛いです。

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《払拭の光》は抜けたものの、同型再版の《仮初めの時間》が入ったので問題なく置き換わり...ませんでした

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元々《払拭の光》は8割方クリーチャー対策1割方プレインズウォーカー対策カードでしたが、そのどちらにも対処でき、クリーチャー化する土地も除去でき、さらにインスタントでもある《運命的不在》に駆逐されました。

このデッキは早くて4ターン、遅くても6~7ターンには大勢が決まるため (それ以上長引くとほぼ負けです) 、対戦相手にはその間に調査を使う暇が無く、このデッキにおいてデメリットは無いと言っても差し支えありません。

《払拭の光》が割られる事はほぼ無いことから、《仮初めの時間》もエンチャントであるデメリットがそれほどある訳ではありませんが、

1マナ軽い

→このデッキではセカンドスペルを誘発しやすい

インスタントである

→このデッキでは魔技を誘発させる

と、《運命的不在》は他のデッキ以上に恩恵を受けます。入れ替わって当然ですね。

 

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さらに、《果敢な一撃》が抜けた代わりに入ってきたのは《農家の勇気》

特に白白とカード1枚で魔技を2回誘発させる点が非常に強力です。

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例えば《賢い光術師》《農家の勇気》《平地》2枚あれば理論上わずか3ターン目で10点のダメージを叩き出せます。

欲しいカードが土地やクリーチャーだった場合 (特にこちらの場にも手札にもクリーチャーがいない場合) や、インスタントのコンバットトリックが欲しい時には《果敢な一撃》に軍配が上がりますが、8割がた唱える時はコンバット前、かつ欲しいカードは魔技誘発させるカードだったので、たとえ《果敢な一撃》が残っていても5枚目以降の立ち位置になったでしょう。

 

《運命的不在》《農家の勇気》
この2枚のおかげで白魔技デッキは大幅に強化されました

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あと、忘れてならないのは《輝かしい聖戦士、エーデリン》。

セカンドスペルや魔技能力はありませんが、マナを消費せずトークンを生成し、さらに攻撃している状態で出てくるのは優秀です。チャンプアタックになる事も結構ありますが、即座に《レオニンの光写し》の恩恵を受けられるメリットもあります。

 

ローテーション後の  Wx MageCraft , Touch

ローテーション前は各色あまり代わり映えしませんでしたが、ローテーション後は様相がかなり変わりました。最早別のデッキと言えるものもあります。

 

W MageCraft ver2.0

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メイン以外の要素では《群れの番人》《フェアリーの導母》が抜け、デッキに合うカードが見当たらなかったため雑に《スカイクレイブの亡霊》が入ってます。シナジー無視でも単純に強いですわこいつ。

とりあえず《星界の翼》《セジーリの防護》を入れてますが、白単のパーツなら大体入れて問題なく機能します。《スカイクレイブの亡霊》《光輝王の野心家》《素拳のモンク》など、魔技とあまり関連がないものの、セカンドスペルに入りそうなカードがライバルです。

 

GazeCraft ver2.10 (Wu Magecraft)

個人的に最も変化し、最も強化されたと考えているのがタッチ青です。

こう書くと《秘密を掘り下げる者》でしょ?と思うかもしれません。

確かに、当初はデッキ構成に最も変化を与えたのは《秘密を掘り下げる者》でした。

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このデッキに合った1マナドロー強化《選択》と、憎たらしいほど目にした《厚かましい借り手》が抜けてどうなるかと思いましたが、《選択》の代わりにほぼ使用感が変わらない《考慮》が入るといった現状維持と、下環境でも猛威を振るう《秘密を掘り下げる者》が再録されてかなりの強化に...と、最初は思ってました。

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ただ、新カードをとりあえずピン挿ししてbot回しして分かったのは、異世界の凝視》が最もこのデッキとマッチしていることです。

《農家の勇気》でも書きましたが、まずカード1枚で魔技を2回発動させる点が非常に強力です。

コストこそ1青青と1マナだけ重くなってますが、一回唱えた段階でデッキトップに何枚か確認済みのカードが残ってることが多いため、大抵は1~2ラウンド後に唱えることとなります。

結果的に3~4マナ出る状態でフラッシュバックするため、1マナの重さはほとんど気になりません。

さらにこのデッキの構造的な弱点として、大半のスペルはクリーチャーをコントロールしていないと機能せず、逆にほとんどのクリーチャーはスペルを唱えないと機能しません。土地は3~4枚あれば十分なので、それ以下だと足らずそれ以上だと用済みです。

 

この弱点を《異世界の凝視》は実にクールな形で補強してくれます。

 

その状況で不必要なカードをデッキトップから弾き、必要なカードを残した上でセカンドスペルや魔技を誘発させる。しかも2回。

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このデッキリストを見た人の大半が《秘密を掘り下げる者》を変身させる為に《異世界の凝視》を入れていると考えるかもしれません。確かにその効果も期待はできます。《エメリアの呼び声》《海門修復》に関しては《秘密を掘り下げる者》を変身させる為だけに入れています。

大事なことなのでもう一度書きますが、タッチ青最大の強みは《異世界の凝視》です。少なくとも白単に《異世界の凝視》4枚入れるためだけにタッチ青にしようかしら、と考えさせられるほどには強力です。

 

...というデッキだったのですが、程なくして《秘密を掘り下げる者》マッチしてなくね?という事が発覚。どちらも早いデッキとは言え、魔技デッキとクロックパーミッションとでは微妙に異なるようで。

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3マナで少々重いとは言え、《異世界の凝視》とも相性の良い《戯れ児の縫い師》の方が機能することが分かり、《秘密を掘り下げる者》は排除されました。

現状は《嵐追いのドレイク》とどちらがマッチするか調整中です。

 

Wb MageCraft ver2.0

比較的変化が少なかったのは黒で、《血空の狂戦士》が最大の要因です。

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ごく稀に起動していた《ロークスワイン城》と、何種類かの除去とその座を争っていた《無情な行動》が抜けるといったように、ローテーション落ちの影響をほぼ受けずに済みました。

《冥府の掌握》という屈指の強カードが加わりましたが、《パワー・ワード・キル》は確実に駆逐したものの、このデッキにおいては色マナの出やすさの関係上《運命的不在》が優先されるため、5枚目以降の《運命的不在》が必要か否かで採用されるかどうか、といった立ち位置です。

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現状は『イニストラード:真夜中の狩り』でも再録された《強迫》が3枚固定。

コストの安さを優先するなら《悪意の打ちつけ》《血の長の乾き》

少々重いのに目を瞑るなら《遺跡の碑文》《魂の粉砕》

中間の2マナなら《冥府の掌握》《消失の詩句》《忘却の儀式》

と、除去だけでも選択肢が非常に多く、また一長一短なため絞りきれていないのが現状です。この辺りはメタ次第なんで、このデッキがローテーション落ちするまで試行錯誤を繰り返す事になるでしょう。

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ちなみに《腐敗した再会》をコストの安いフラッシュバックとして試してみましたが、自壊するデメリットがそこまで苦になりませんでした。特に《レオニンの光写し》がいれば頭数の方が重要になるため、盤面に関係なくインスタントタイミングでトークンを出せる強みが出ます。

 

Wr MageCraft ver2.0

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このデッキは調整不足ですが、少なくとも《スカルドの決戦》4積は確定。

最初は《確固たる討伐者、レム・カロラス》と《弱者粉砕》のコンボを組み込んだデッキでしたが、さすがに相性が悪かった(苦笑)

《天使火の覚醒》も何枚かは入るでしょうが、《スカルドの決戦》で捲れる事を考えると《火遊び》《棘平原の危険》を増やす方向になると思います。

 

Wg MageCraft ver2.0

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最も変化に乏しかったのが緑です。というか《吹雪の乱闘》《蛇皮のヴェール》《龍守りの精霊》と緑のカードは1枚も落ちてません (さらに言うなら《突っ走り》も) し、それ以上に合うカードもありませんでした。強いて挙げれば《自然の化身》が5枚目以降の《蛇皮のヴェール》になるかな、くらいでして。

Esper ZombieGeyser (Wub MageCraft)

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最後に白青黒の魔技デッキ。

最初はネタデッキとして組んでたんですが、《セッジムーアの魔女》を《輝かしい聖戦士、エーデリン》に差し替えてからは14戦9勝、勝率64%と案外数字は出ています。

白黒ではそこまで効果的でもなかった《腐敗した再会》も、《戯れ児の縫い師》がクリーチャーとして場に出ていれば意外と馬鹿になりません。一度《戯れ児の縫い師》が変身すれば1/1トークンも3/3になるのもお得。(飛行が無くなって微妙な場合もありますが)

特化するなら《強迫》抜いて《農家の勇気》なんでしょうけど、相手の除去を抜いた方が効果的な場合が多かったのでこうなりました。

 

蛇足ですが、デッキ名の「ZombieGeyser」は《異世界の凝視/Otherworldly Gaze》のゲイズではなく、「湧き出す」意味のGeyserです。ゾンビがワラワラと湧き出すイメージで命名しました。

古いところだと『餓狼伝説2』のアンディ・ボガードの必殺技「パワーゲイザー」とか、MtGだと《溶岩噴火/Volcanic Geyser(MIR)》のゲイザーです。