既に『グラスロード / Glass Road』の記事はupしたのですが、読み返してみてとても読み辛いと感じたので改めて書いてみます。
(ボーナス建物を執筆予定)
今回は1-2ラウンドの戦術について。
『グラスロード』も他のエンジンビルド要素があるゲームと同様、前半はエンジン構築に勤しみ、後半で得点行動を取るのがコツとなります。
『グラスロード』は4ラウンドで終了するので、基本的に序盤の1-2ラウンドはエンジンとなる加工建物やコストの安い即時建物を建設し、終盤の3-4ラウンドでは増えた資源を得点化するためにコストの高い即時建物やボーナス建物を建設します。
...と、抽象的な事ばかり書いても分かりにくいでしょうから、流れを具体的に書いてみます。
3-4人プレイが前提で、あくまで私のパターンだという事を念頭に置いてください。
1ラウンドの建物ボードがこのような配列で、あなたがスタートプレイヤーだった場合、どの専門家を選び、何から出しますか?
1) 1ラウンド 建物
1ラウンドでは加工建物を建設することが目的となります。
優先順位は概ね以下のとおり。
粘土を生み出す建物
森をコストにできる建物
木材を生み出す建物
一部の加工建物
コストの比較的安い即時建物
特に重要なのは粘土を生み出す加工建物です。
自分がスタートプレイヤーで、《粘土坑》《粘土置き場》《粘土の湖》のいずれかがあるなら、1手目で建設すべきです。(《粘土の湖》は即時建物ですが)
《金物屋》《窯》は初期資源で建設できないため、どうすれば他のプレイヤーに先んじて建設できるかを考えるべきでしょう。
上記5つの建物が無ければ《建築士のあばら屋》《工務店》は候補に上がります。
また、森をコストにできる建物も強力です。
『グラスロード』では森も資源のうちの1つですが、むしろ森を除去した空きスペースの方が重要な資源となります。通常なら森1枚除去する毎に専門家1人が必要なところ、これらの建物があれば不要となります。
効果が最も強力なのは《製材所》で、《入植用住居》は初期資源で建てられるコストの安さと、資源2しか使わないのに1点付いてる点が魅力です。《指物屋》はこの2つよりは落ちるものの十分使えます。
森をコストにできる建物と粘土加工する建物のどちらを優先するかは意見の分かれる所ですが、個人的には粘土加工を推します(もちろん両方建てるのが理想です)
これらの建物が無い、もしくは先に取られた場合には
木材を生み出す《養樹園》《葦のあばら屋》《森林官のあばら屋》と、小回りの効く《事務所》が候補に上がります。
また、この4枚は比較的コストが安い上にチェーンとして使いやすいので (チェーンに関しては後ほど) 、序盤に建てる価値のある建物です。
以上の建物が無い、もしくは先に取られた場合には
比較的コストが安く資源を増やせる即時建物を建設して、次のラウンドに賭けましょう。これら5枚は序盤でも使いやすい部類です。
2) 1ラウンド 専門家
初期資源で建設できる建物の有無で話が変わってきますが、私の1ラウンド目の専門家の使用率はこんな感じです。5枚選ぶので、合計は500%となります。
※注 あくまで個人的な戦略です。また、2人プレイだと別の視点が必要となります。
80%
70%
30%
20%
10%
5%
0%
「 1) 1ラウンド 建物」で画像を貼った建物のほとんどが木材か粘土かレンガを必要とします。
初期資源の木材は4つあるので、1ラウンドから獲得する必要はあまりありません。
粘土は1つしかありませんし、レンガを作るには木炭が必要なので、1ラウンドで粘土と木炭を生産する専門家はほぼ必須です。(《粘土運び人》《坑内労働者》の両方選ぶことすらあります)
空きスペースが乏しいため、森をコストにする専門家の重要度は高く、逆に地形を置く専門家は配置場所に悩みがちです。
建設アクションのある専門家が1人は必要です。2つ建設できる見込みがあるなら2人入れるか《建築士》のどちらか。
《領主》は出来れば入れたい専門家で、基本的には上のアクション「各山の建物タイルを手元に置く」が目当てです。自分だけが建設できる建物を持つことは、その後のラウンドで計画を立てる際に確実性が増します...もちろん当たり外れはありますが。
粘土はほぼ必須
木炭も必要な場合が多い(主にレンガが必要な場合)
建設できる専門家は基本的に1人、たまに2人
森をコストにする専門家が1~2人
できれば《領主》も入れたい
木は初期資源で足りる場合が多い
ちなみに、最初に貼った画像。
私なら基本的には初手に《建築士》を出し、《粘土坑》(と、あわよくば《木炭窯》)を建てます。
次に《水運び人》で水と珪砂を増やし
(水は粘土に加工し、珪砂はガラスを作るためです)
《大工》で《木炭窯》《養樹園》のどちらか取れればラッキー
無理なら《事務所》《地区事務所》のどちらか。
それも残ってなければ《食料品貯蔵庫》。
残りの専門家は《領主》《焼き畑農家》でしょうか。
他のプレイヤーに初手《建築士》が読まれそうなら、代わりに初手《大工》。
実際どういうプレイだったかはコチラで。
これが正解だと言うつもりは無く、あくまで一例です。
3) 2ラウンド 建物
2ラウンドも基本的には1ラウンドと欲しい建物は変わりません。
粘土を生み出す建物
森をコストにできる建物
木材を生み出す建物
一部の加工建物
コストの比較的安い即時建物
ただし、いくつかは優先順位が上下しますし、例えば1ラウンドで粘土を生み出す建物が建設していたなら不要となります。
1ラウンドは初期資源で何とかなった木材が、2ラウンドでは必ずといっていいほど不足します。
《養樹園》《葦のあばら屋》《森林官のあばら屋》《製材所》は1ラウンドよりも重要度が増しますし、
《建築士の倉庫》《森の小屋》《大工の作業場》といった即時建物が有効な場合もあるでしょう。
《材木倉庫》は森を何枚か除去出来たなら効果的な場合もあります。
ただ、《丸太流し場》が有効な場面は限られるでしょう。
先に《水運び人》《池造成者》《貯水槽》等で水を増やしていたなら話は別ですが。
また、1ラウンドに《粘土坑》を建てたなら《金物屋》は必要ありませんし、《建築士の倉庫》のような粘土も増やす建物の重要度は下がります。
逆に《粘土坑》で必要な水を木炭から加工する《湯治場》や、《粘土坑》で得られた粘土を珪砂に加工する《砂選別所》の重要度は上がります。このように、「加工建物で得られた資源を他の加工建物の原料として使える」状態のことを私は「チェーン」と呼んでいます (非公式名称)
これは極端な例で、前の記事にも貼った画像ですが、 3ラウンドの1手番目に《粘土置き場》を建設できたため、
木さえあればその他の資源を増やせる状態になりました。
この場合だと、例えば木材2でガラス1+珪砂1や、木材2でレンガ2+粘土4に変換したりとやりたい放題。ここまで上手くいくことはほぼありませんが、2~3組でもチェーンを組むとその後の資源管理がかなり楽になります。狙える機会があるならぜひ狙いましょう。
4) 2ラウンド 専門家
1ラウンドに建設した建物で多少変化はありますが、概ね1ラウンドと似たような傾向になります。
※注 あくまで個人的な戦略です。また、2人プレイだと別の視点が必要となります。
80%
60%
40%
15%
10%
0%
先程も書きましたが、木材が必要になる場合がほとんどなのが1ラウンドとの大きな違いです。粘土も引き続き必要な場合が多いでしょう。
森をコストにする専門家も基本的に1ラウンド同様、1~2人は欲しいです。
(もちろん、森をコストにする加工建物を建てたなら不要です)
上手くいけば1ラウンドよりも資源は増やせるでしょうから、建設できる専門家が2人欲しい場合が多いです。
残りラウンド数が減るので若干効果は落ちますが、《領主》もまだまだ使えます。
1ラウンドに加工建物を建設できた、もしくは2ラウンドに加工建物を建設できる目処が立つなら、原料となる資源や地形を増やして、加工建物を起動する回数を増やしたいところ。
このように列挙すればどう考えても専門家5人で収まりません。
その中でどれが不要で、どれを優先すべきか。
1ラウンドにも当てはまりますが、《大工》はほぼ必須です。
(もちろん例外はあります)
通常は建設できるスペースが無い場合、森をコストにする専門家を出した後に建設できる専門家を出すといったように、2枚の専門家を正しい順番で出さなければなりません。このゲームの難しい点の1つは、必ずしも自分が望む順番で出せるとは限らないところです。
《大工》ならこれ1枚で、かつ必ずスペースが空いた状態で建設することができます。上のアクションが木材1しか得られないので一見弱いように見えるかもしれませんが、個人的に《大工》は上のアクションが木材1でも十分強い専門家だと考えています。
粘土はほぼ必須
木材もほぼ必須
建設できる専門家は基本的に2人
森をコストにする専門家が1~2人
《領主》も入れるに越したことはない
建設した加工建物を活かせる専門家を入れる