機上の九龍

The kowloon on an aeroplane

ミープルイベントの経緯的な何か

ということで、どういう経緯で今回のイベントに至ったかを私の目線で書いてみます。

中道先生をイベントに呼びたい!と思っている所は参考に...なるのかなぁ?

 

結論を先に書くと、

「お店と編集部でやりとりして、そこに僕が呼ばれる感じ」(中道先生 談)

「編集部に依頼が来れば、別に断る理由もない」(ゲッサン編集部 ゆうペンさん 談)

という事なんで、ゲッサンの編集部に問い合わせればって感じです。

で、どうやって問い合わせるかですが、そこは知りません(オイ)。

twitter経由で連絡先教えて貰うなり、ゲッサンの持ち込みページに載ってる電話番号にかけてみるとかなんですかね。

ゆうペンさんが「一度名古屋でイベントしてみたい」と話してたんで、ワンチャンあるんじゃないでしょうか。BのNさんとかに。

 

以下蛇足。

 

でまぁ今回はどうだったかと言うと。以降取り留めのなく書いてみます。

まず、最初に「イベントをやって欲しい」と言い出したのは俺です。去年の7月ころに。

1度出町柳にある時にミープルで中道先生を呼んだ事はあったんですが、六角に移転してからはまだやってない、というか来店すらしてないんで、取材を兼ねて来てくれるといいんじゃね?と。

店への経路や店内の様子がまんまミープルなエミー父のお店『ゲシェンク』が『放課後さいころ倶楽部』に掲載された直後に移転するという、折角お店の宣伝になるところを無碍にしてる辺りがアレだなーとも思ってました。

ネイトさんからなぜ移転する事になったのかって辺りが聞ければ、作品の参考にもなるかもねと。(結局そんなヒマありませんでしたが)

まぁ一番の動機は中道先生を呼びたいなんですけども。自分が会いたいというのも多少はあるんですが、東京まで行く機会は無いけど中道先生と会いたい人は多かろうと。出町柳の時とだいぶ客層も変わってるし。

 

で、その時期に某所でボードゲームを広げようと頑張ってる方がいて、その人がそこでイベント的なものできたらいいねーという話をツイキャスで喋ってたんで、私がそこに中道先生呼ぶってのは?って聞くと、それできたら最高ですねーみたいな話があって。

 

じゃぁいっぺん中道先生に聞いてみるかと。

 

去年の8/15にコミケ若木民喜先生のインタビュー本を出すことになっていて (こっちも言い出したのは俺で、pdf製作以外のほとんどの作業...ブッキング、店の予約、スケジュール管理、書き起こし等ほとんどやってました) 、その日の晩にちょうどM's Barでボドゲ会があったんで、同人誌の打ち上げの後に駆けつけた訳ですよ。

 

で、30分程話す時間を取ってもらった時に、上に書いたような「編集部で~」という返事が来ました。後はネイトさんに編集部と連絡取って貰えば通るはず、だったんですが。

 

6巻発売の去年の12月頃はネイトさんの嫁さんのお産が近く、何かあった時の事を考えるとイベントはやりたくないとお流れ。

7巻発売の今年5月前にもう一度やって欲しいと言うと、やりたいという答えは帰ってきたものの「連絡先が分からない」との返事が。

ちょうどその前に『酒漫』のイベント『モリタイシのジャスフォーイベント』が4/17にあったので、その時に中道先生と担当のゆうペンさんに話をして、ネイトさんに連絡先伝えて貰ったんですが、さすがに発売まで3週間切った上にGW進行を挟んでたこともあって、スケジュール的に無理とのことでお流れ。

そして8月後半、『放課後さいころ倶楽部』の発売日が確定した段階でネイトさんに「今度こそやりましょうよ」と言うと、ネイトさんもその場で編集部に連絡を取ってくれました。

9/17に前担当のT波さんと、現担当のゆうペンさんがみやこメッセでの出張編集部のついでにミープルへ来た時、何故か私も同席して打ち合わせしたりもしてました。普段は土曜日行かないんですけど、この日は行っててラッキーだったなぁ。ちなみにT波さんとはこの日お会いするのが7回目。

 

某所の方はどうなったかよく知りませんが、立ち消えにすらなってない状態で話は無くなったっぽいのかなぁ。

 

以下、この時「こういうのやりませんか?」と私が言い出した例のアレの話。

 

一応「いいですね、それ」とT波さんに言われたものの、そこまで乗り気な反応でも無かったんで、やはり実物作ってプレゼンするしかねーなーと。

中道先生のボードゲーム店でのイベントにキウイゲームズさんで2回、ミープルで1回参加したんですが、その3回共に全員参加のゲームをやって、勝者に中道先生の直筆色紙が貰えるという催しがありました。

キウイゲームズさんの「全員参加10人『ニムト』」や、すごろくやさんでやってたらしい「『ごいた』大会」ってのは悪くはない。一応『放課後さいころ倶楽部』で取り上げられたゲームですし、必ずしもゲームが得意な人が勝つとは限らないといった辺り、全員にチャンスはある。

ただ、個人的には「手本引き」となると全然『放課後さいころ倶楽部』関係ねーじゃんって思いますし、ミープルでの『ドブル』のアツアツポテトタイマン勝ちあがりってのはいかにもアッサリし過ぎてるし、図形認識力の高い人が色紙貰えるってのどうよ?というのが正直あって。『放課後さいころ倶楽部』のイベントなんですから、もうちょっとそれに因んだ方向にシフトしたゲームが出来ないかなと。10/22のすごろくやさんのイベントでは『放課後さいころ倶楽部』のカルトクイズやマジョリティクイズ(一番選んだ人の多い答えが正解になるクイズ)をやったらしいんですけど、その手もあったかと感心しました。

 

で、私が思いついたのは『私の世界の見方』のお題カードの代わりに『放課後さいころ倶楽部』の一コマを抜き出して空白を作り、それをアレカードで埋めるゲーム。 

私の世界の見方/Urs Hostettler作
 

要するに大喜利

単純な大喜利なら各人の発想力が問われるゲームになるんで、アイデアが咄嗟に思いつかない人にとってハードルがあるんですけど、『私の世界の見方』ならアレカード12枚のうち1枚を選ぶだけ。『放課後さいころ倶楽部』の一コマを抜き出すのも、読んでる人なら「こういうシーンあったなぁ」と思い出すきっかけにもなりますし、読んだこと無い人でも「どういうシーンなんだろ?」と興味が湧く...かどうかは分かりませんが、少なくとも読んでないからと言ってゲームのハードルになる訳でもない。しかも漫画の一コマ抜き出した大喜利自体は雑誌の巻末ページでよくやるパターンなので、ある意味実績はある。『私の世界の見方』自体は漫画で取り上げられていませんが、お題が原作からの引用なら十分因んだものになっている。

 

...これ、いい感じじゃね?

と、5月にイベント出来るならこういうのしたいなーと思ってたんですが、イベントが具体化するまでは作る気も起きず。打ち合わせの時に「じゃぁ10/16でお願いします」と日取りが決まったんで、急遽作ることに。

 

実際に作ってみると、これが結構難しくて。

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放課後さいころ倶楽部』 8巻 p128 中道裕大 小学館

単語を抜き出そうとすると、どうしても「ゲーム」「ボードゲーム」といった単語だったり、「~が好き」「「面白い~」ってな表現が多くて、バラエティに欠けるんですよね。ボードゲームが面白いことを伝える漫画なので当然といえば当然なんですけども。

そしてセリフの量がキャラによって全然違ったり(ミドリがインストするんで圧倒的に多く、ミキは極端に少ない)。初期は8割方ミドリのセリフだったなぁ(苦笑) まぁ私がミドリを好きだってのも多少あるかもしれませんが。

で、やっていくうちに、もうちょっと絵自体の魅力がある方がいいのかもとか、アレカードに「東京ドーム十個分」のように汎用性が低いものもあって、こういうカードが死にカードにならないようにちゃんとお題の受けを広く取らなきゃなぁとか、色々考える事が出てきて。

「好きなんですか!? 東京ドーム十個分…」じゃ意味通じないですしね。

結局のところ、助詞のバラエティを担保しとけば、もしくは助詞がない所で使われる名詞を出せば受けも広くなるっぽいと気づいて、あ、こりゃ何とかなりそうだと。

で、とりあえず漫画のコピーを使ってミープルでテストプレイ。

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放課後さいころ倶楽部』 2巻 p6-7 中道裕大 小学館

とろけるプリンをもっと大切にした方がいい。」

...いやー、コレ、オモロイわw

 

ただ、この時テストプレイしてくれていた常連のあきおさんから一つ要求があって。

「使わないページは切った方がいい。」

ああそりゃもちろん。そうしないとスケッチブックに貼れないからねー。

 

折角だから中道先生にもテストプレイして貰おうと、次週松戸のサマンサに中道先生が行かれるのをtwitterで確認しつつ、スケッチブックにコピーを貼り付けて持って行くことに。

 

その間に考えていたのは、勝利条件をどうするか。

もちろんフツーにやってゲームは成立するんですが、イベントで使うとなると恐らく7~8人を3卓に分けてプレイという感じになり、どうしてもゲーム時間が長くなる。

勝利ポイントを減らす、もしくはポイント取った時点で勝ちってのもアリだけど、それだと最初に親やった人が不利になる。それに3卓分けて一斉にやるんなら、ゲーム本体とスケッチブックが3セット必要になる。『私の世界の見方』自体は既にミープルに持ち込んでるものと、自宅にキープしてるので2セットありはするけど、このイベントだけの為にもう1セット買うのもなーという気が若干。それ以上に同じようなスクラップブックを3つも作るのはいくらなんでも時間が掛かり過ぎる。

何かいい方法ないかなーと作業しながら考えてたら、一つアイデアが浮かんでくる。

 

中道先生がずっと親やりゃいいんだ。

 

そうすればインタラクションが必然的にお客さんと中道先生との間で発生するし、中道先生が王様扱いになるので気持ちよくプレイして貰えそうだし、いかにもイベントな感じも増す。何より3セット用意しなくて済む!

予選は2ラウンドで1ラウンド毎に1人勝ち抜けで2人選抜、決勝は6人で2ポイント先取くらいなら全部で30分程度に収まるはず。これなら何とかなりそう。

 

という風にルールを一部変え、その過程でゲームのタイトルを『中道裕大放課後さいころ倶楽部の見方』に決定し、意気揚々とサマンサへ持ち込むことに。

私は夜勤(定時は午前3時まで)なんで、大阪から松戸まで寝ずに行きましたよええ。

予めテストプレイさせてと言ってたんで、快くOK貰いつつプレイ...

をしようとしたら、『私の世界の見方』をプレイした経験のある人が1人だけ。中道先生もやった事ないと仰るんで、まずは普通にプレイ。

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相変わらずこのゲームにおいて謎の強さを誇る俺が勝利。基本的にはキレイに行くかシュールに寄せるか下ネタで攻めるかを相手によって使い分ける感じではあるんでしょうけども。

 

その後満を持して『中道裕大放課後さいころ倶楽部の見方』をプレイ。

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放課後さいころ倶楽部』 7巻 p119 中道裕大 小学館

このコマで「メキシコ仕込みの空中殺法」が出た時には大爆笑。「むしろこっちの方が面白い」という人もいたくらいで、全員から好感触を得られました。

 

ただ、この時中道先生から一つだけ要求があって。

 

「一コマだけに切り抜いて欲しい」

 

...あー、『ワンルーム』を実際作る時にトークンを切り抜くのが大変と言ってたあなたが仰る訳ですかー(苦笑)

やりますよ、やりますとも!!1

 

 で、ヒーコラ言いながら作ったのがコチラ。

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予選で6問、決勝で最大7問、昼夜で倍なんで最低必要問題数は26問。選択肢を担保するならさらに倍は必要。...ってな事で、結局スクラップブックを2冊作りました。最終的な製作時間は独りで回してるのを含めると30時間くらいはあるんじゃないかなぁ。

 

で、実際イベントで使った際、最初と最後を除いてほとんどビデオ回してたんですが、いやー盛り上がる盛り上がる。

やっぱ一笑できるゲームってのは乙ですわ。

例えば

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「ラブレター」は、とある国で

美しい姫に恋した男が

××の助けを借りて

姫に恋文を届ける…っていう

ストーリーのカードゲーム。

 このお題で、出てくるのが「緑色のドロドロ」「裏社会の掟」「乗り換え専用アプリ」「課金

そりゃ「課金」でしょうよw

 

でまぁゲームを用意した本人なんで、何だかんだ言って初見でプレイするより相当有利なんで、そういう人間も出場するのもどうなのかなぁと逡巡したものの、いつの間にか数に入ってたという。ちうか俺も色紙欲しいし、そもそも俺が言い出さなかったら色紙貰えるチャンスどころかこのイベントさえ無かったんだからそのくらいのアドバンテージあっても許してくれるだろうと勝手に解釈して参戦。

 

抽選の結果、予選1組に入り、ラウンド1で見事予選通過。

決勝も2ラウンド目に

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このお題を「聖剣エクスカリバー」でポイントを取り(というか「聖剣エクスカリバー」が下ネタ以外でポイント取ったの初めて見たよw)、リーチが掛かった状態での4ラウンド目。

お題は前のエントリーでも出したコレ。

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放課後さいころ倶楽部』 3巻 p132 中道裕大 小学館

手札に「理想と現実のギャップ」があって、これは勝てるかもと期待。

1枚目でめくれて中道先生が「コレ今のところダントツのトップ」と言ってくれたんで、よしコレは行ける!と思った4枚目に「抜群のチームワーク」、6枚目に

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「カリスマブロガーの影響力」と強カードが続々と。

 

「この3択だよなー」と言った後、

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中道先生が選んだのは「カリスマブロガーの影響力」

これで取れなかったのは痛かったわー。

 

結局時間が押してたんで、5ラウンド目にネイトさんが「このラウンドが最終ラウンドで2ポイント入ります」と、今までは何だったんだと言わんばかりのルール改変が行われ、それまでポイント取れてなかった人が取って勝利。

全体で30分程度だと見てたけど、予選1回が入れ替え込みで10分程度、結局40分強掛かってたんで、俺の時間の読みが甘かったかなぁ。テストプレイの段階で時間も計測すべきだったわ。

もうひとつの反省点として、一回出たアレカードは新鮮味が薄れるから、使ったカードはゲームから除外すべきだったかも。まぁそうなると強カードが無くなって弱いカードで戦わなけりゃならんので、段々面白みに欠けることになりかねないんですけども。

 

他に、『私の世界の見方』的に改めて思ったことは、人によって強カードって全然違うのなーと。まさか中道先生にとって「流しそうめん」が強カードだとは。絵面を想像すると面白いんだとか。

 

みなさんも『中道裕大放課後さいころ倶楽部の見方』を遊ぶ機会があればぜひやってみて下さい。結構な手間は掛かりますがそもそもコレ自作したモノなんで、関東や関西にお住まいではない方は作ってみるのもいいじゃないかな?

と、書いてるうちにミープルイベントの経緯というより自作したゲームの話になっちゃいましたが、こんなところで。

 

イベントをブッキングしてくれたネイトさん、当日頑張ってた店員のイシカワさん、そして誘いに応じてくれた担当のゆうペンさんと、何より来店して頂いた中道先生、本当にありがとうございました。

 

また2年後くらいにやりましょうw