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機上の九龍

kowloon on aeroplane

空論 グラスロード (2) ボーナス建物

1) ボーナス建物の特徴

Uwe: “You may play towards specific Bonus buildings from the beginning of the game, but do not waste your resources too early on them. In the early game, you should only build Processing and Immediate buildings, if possible, to get your game going. The more expensive a Bonus building is, the more you should wait before getting it.
(To estimate their relative costs, count Glass as 5 basic goods and Bricks as 3.)”

ウヴェ:あなたはゲーム開始時から特定のボーナス建物を目指してプレイすることもできますが、早すぎる時期に資源を浪費しないでください。ゲーム序盤では、あなたは自分の活動を加速させるために、可能な限り加工建物と即時建物だけを建設すべきです。建設コストの高いボーナス建物ほど、ゲーム終盤に建設すべきです。

(相対的な建設コストを見積もるために、ガラスは基礎資源5個、レンガは基礎資源3個として数えてください)

"Glass Road " Game Instructions p19

ボーナス建物は勝利を決定付けるほどの効果を発揮しうる建物ですが、最後の得点計算までは正に「何もしない」建物です。場に出ている建物は早い者勝ちなので、馬鹿正直にゲーム終盤に建てようとすると先に取られることもありますが、序盤に資源ギリギリで建ててしまうと後が大変になる事がままありますし、途中で路線変更せざるを得ない状況に陥ると建物が無駄になってしまいます。作者のウヴェ・ローゼンベルグがマニュアルでコメントしているように、まだゲーム慣れしていないなら、低コストの建物はともかく高コストの建物は3~4Rで建設するのが無難です。

 

2) ボーナス建物の分布 

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 ボーナス建物のコスト/効果はこのようになってますが、これを分類したのが次の画像。

 

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ボーナス建物は大きく分けて「地形参照」「資源参照」「消費資源を参照」の3種類があります。一部スペースの関係上ズラしている以外は、基礎資源換算で1-4低/5-10中/11-高の3つにコスト分けしています。【ガラス職人の集落】【森のガラス工房】【石工組合】は初期建物で、これを上位互換へと「置換」する建物が各ひとつずつあります。

 

3) ボーナス建物 / 資源参照

まずは比較的分かり易い「資源を参照」する建物から。

例えば【木彫り師の家】は建設コストがガラス1粘土1なので、基礎資源換算で6 (ガラス1つ生産するために基礎資源5が必要なため) 、木2につき1点入る建物。

【造船台】は建設コストが基礎資源換算で10 (レンガ2つを生産するために基礎資源6が必要なため) 、木1につき1点入る建物です。

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概ね中/高コスト建物は低コストよりコストが3-3.5倍、効果は2倍となっていて、一見するとコストパフォーマンス的には低コスト建物の方が良くなっていますし、資源が溜まっていなくても建てられる分、低コスト建物の方が使えそうに見えます。ただし例外は木を参照するこの2つで、コスト比は1.7倍でしかありません。

問題はどちらも資源をストックしなければ点数が入らないことです。仮に参照資源6としてそのストックも点数効率の考慮に入れると、【木彫師の家】だと1資源あたり3/(6+6)=0.25点で、【造船台】は6/(10+6)=0.375となり、【造船台】の方がコストパフォーマンスが良くなります。他の資源を参照する建物だと、例えば粘土6の【陶芸家の家】が3/(4+6)=0.3、【窯元】が6/(14+6)=0.3と、概ね1資源あたりの点数効率は同じになります。

そして、低コスト建物も中コスト建物にも参照する資源を増やすという手数... 例えば【木彫り師の家】/【窯元】の2件だと一例として【森林管理人】で木を増やし、【坑内労働者】で粘土を増やすといったように2手が必要になりますが、【木彫り師の家】【造船台】の2件だと【森林管理人】の1手だけで済む。つまり、これも手数の節約になります。このように「資源を参照」する建物を使う際に狙いたいのは、同じ資源を参照する建物を建設することです。勿論そのような建物が場に並ぶとは限らないのですが。

しかし一番大切なのは、参照する資源はきちんとストックしておくことです。いくら【木彫り師の家】【造船台】を揃えても、ゲーム終了時に木が0では得点も0です。専門家を使うのもひとつの手ですが、例えば【養樹園】で最後に木を増やすなど、加工建物を上手く利用するえばより効果的に資源をストックできます。

 

4) ボーナス建物 / 置換

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【ガラス職人の村】【ガラス工場】【石工ギルド】の3建物は改良(upgrade)建物で(建物パネルの左側が木ではなくレンガで出来ています)、きちんと資源を揃えれば割と強いですし、建設スペースが不要なのもメリットです(ただし建設する際には最低空きスペース1つが必要。マニュアル9p参照)。

【商品保管庫】はコスト的にも3~4点取れればめっけものです。無理して5点以上取るくらいなら他に得点行動が無いか考えるべきでしょう。

 

5) ボーナス建物 / 地形参照

「地形を参照」する建物も基本的には「資源を参照」する建物と似たような事が言えます。すなわち、狙いたいのは同じ地形を参照する建物を建設することです。

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森を参照する【狩猟小屋】【森林管事務所】は、ほぼ「資源を参照」する建物と同様に単純なシナジーがあります。ただしこの2つの建物だけで得点を稼ごうとしても盤面が相当窮屈になりますし、割と特殊な戦法になりそうなので (試した事はないです) どちらかと言えば森を開拓しきれなかった時に建設する建物かもしれません。使いにくい分、資源当たりの得点効率は最高レベルです。

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「地形を参照」する建物で最も使われるのは林/池/採掘坑を参照する建物でしょう。林は【森林管理人】、池は【池造成者】【養魚家】、採掘坑は【坑内労働者】とシナジーを持ちますし、特に池と採掘坑は増やした最後の1手に【池造成者】【坑内労働者】で珪砂を作って3点前後を稼ぐことも可能です。

ただし、「地形を参照」する建物は「資源を参照」する建物とは違って、若干の留意が必要です。

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『グラスロード』スタート時の地形はこのようになっています。

例えば2*2の池を作ると4点入る【養魚場】と、縦横に隣接する池につき2点入る【浴場】を同時に活用しようとすると

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出来なくも無いのですが【養魚場】と【浴場】どちらにも効果を発揮する池は1つしかできません。初期池を活用しても5つ池を造成する必要があるので、パズルの要素だけで見るとディスシナジーとさえ言えます。とは言えどちらも池の数を参照する専門家の【池造成者】【養魚家】と、即時建物の【船小屋】とはシナジーはあるので、相性自体は悪くない程度になるでしょう。

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逆に相性が良いのは【養魚場】と、連続している池につき1点入る【水門】です。【養魚場】の条件を満たした段階で【水門】も4点入りますし、図のような配置だともう1つ池を造成すればさらに2点入ります。

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【浴場】【水門】との相性は善し悪しです。図のような状態だと池4つ造成で【水門】は3点しか入りませんが、あと1つ池を造成することで【水門】の得点は6点に、さらに1つで8点にまで伸びます。

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また、隣接する土地に池を造成する【貯水塔】と【養魚場】との相性は、池が1つしか重複しないのであまり良くないですが、

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【浴場】【貯水塔】だと2つを活かせるので相性は良いです。ただ、【浴場】【貯水塔】どちらも建設コストが高いので両方建てるのは中々難しいですけども。同様に【黄土の島】【砂の島】との相性は良いです。

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まとめるとこんな感じ。同じ地形を参照するからと闇雲に併用しても、効果的とは限らないというのが結論です。ただ、あくまでも目安だと思って下さい。盤面のほとんどが池になればパズル要素は霞みますし、林や採掘坑だと【黄土の島】のような「隣接する池毎に~」という即時建物はありません。

 

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【私有地】は建設コストが高いので最低でも6点取りたい建物ですが、初期地形を活かそうとすると 林/池/採掘坑 を参照する建物とは相性が悪くなりがちです。もちろん即時建物で地形を増やせればその限りではありませんし、他のプレイヤーが採掘坑を伸ばしてる状況で【坑内労働者】をバッティングさせるなど、柔軟なプレイングが可能かもしれません。

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【村の教会】は基礎資源換算で20とこのゲームで最もコストが高い建物ですが、空地さえ整えられれば資源のストックを残さずに8点取れるというのはかなり魅力。コストパフォーマンス的にみても8点取れたなら1資源あたり0.4点と比較的高いです。

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【開墾地】【木骨作りの家】はちゃんと用意すれば3点取るのは難しくないでしょう。予めこの二つの建物を建てた時のことを考慮した方がいいのは確かです。【木骨造りの家】は『グラスロード』で数少ない10点以上取れる建物で(他は【水門】など)、実際に8点なら取られた事があります。

 

森を参照する【狩猟小屋】【森林官事務所】は逆になりますが、「地形を参照」する建物で重要なのは、森をコストに使う専門家や建物が必須だという事です。スペースを広く使えれば、それだけどこに建物を建てるか、地形をどこに置くかの選択肢が広がる事になります。加工建物の【製材所】【入植用住居】【指物屋】は森を焼き払う手数を大幅に節約できるため、「地形を参照」する建物を使う場合には特に重要です。

 

6) ボーナス建物 / 消費資源参照

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建物に使った ガラス / レンガ の分だけ得点の入る【ガラス工の工房】【硬質レンガ工房】の2つですが、【ガラス工の工房】が低コスト、【硬質レンガ工房】は中コストになっています。ガラスを生産するには基礎資源が5つ必要で、ガラスを使用する建物は全体で29、使用するガラス数は39しかなく、得点を伸ばすのが難しいが故の低コストなのでしょう。逆にレンガを生産するには基礎資源が3つしか必要なく、レンガを使用する建物は全体で36とさほど変わりませんが、使用するレンガ数は55と結構な差があります。

どちらの建物も ガラス / レンガ 以外のコストが安い建物とは相性が良いです。

ガラスだと林を増やす戦術上にある【地区事務所】【小森の邸宅】【別荘】【屋敷】【庭園】はもちろん、その戦術の延長線上で木を変換する【指物屋】【木彫り工房】 は比較的共存し易いでしょう。

レンガだとレンガを3消費する【貯水塔】【工場】をはじめ、相性の良い建物は結構あります。ガラスもレンガもボーナス建物のコストになる事が多いですが、レンガは加工建物でもそこそこレンガを消費するものがあるので消費し易く、結構な爆発力を秘めます。また、即時建物の【建築士の倉庫】はレンガ1消費して木3粘土3と資源量は増えるものの点数は実質1点下がる欠点がありますが、それを【硬質レンガ工房】で帳消しにすることもできます。

 

6) まとめ

ボーナス建物は最も得点を期待できる建物ですが、【村の教会】を除けばボーナス建物単体では得点を稼げません。相性の良い専門家や建物を念頭に置きつつ、計画的に使えれば効果を最大限に発揮できるかもしれません。